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株式会社ケー・エフ・シー

3420東証スタンダード金属製品

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株式会社ケー・エフ・シー3420

事業内容

株式会社ケー・エフ・シーは1965年に日本初のあと施工アンカー専門企業として設立され、2025年3月に創業60周年を迎えた。ファスナー事業(あと施工アンカー販売・耐震工事)、土木資材事業(トンネル掘削資材販売)、建設事業(トンネル内装・リニューアル工事・コンクリート構造物補修補強工事)の3セグメントで構成される。

主要顧客は高速道路会社(NEXCO各社)・地方自治体・鉄道事業者等の公共機関に加え、民間施設オーナーにも広がる。連結子会社アールシーアイ株式会社が耐震補強工事を担い、中国現地法人がトンネル支保材を製造する。

売上高25,548百万円(2026年3月期)のうち完成工事高が約61%を占め、商品販売と施工の両輪で収益を得る。

ビジネスモデル

独自工法(せん断補強RMA工法等)や特殊ロックボルト・防水シートなど高付加価値製品を技術提案型営業で販売する商品売上と、トンネル補修・耐震補強等の元請工事受注による完成工事高の二本柱で収益を構成する。開発から製造・施工まで一貫して手掛けるナレッジを蓄積し、競合が模倣困難な専門技術を武器に公共インフラ維持管理市場での受注を継続的に獲得する。

企業の強み

1965年創業以来、あと施工アンカー・NATMロックボルト・トンネル補修工法を継続開発し、せん断補強RMA工法の建設技術審査証明取得・更新や、STマイクロパイル工法の累計施工延長9万m超など、競合が短期間で模倣困難な施工実績と知的財産を蓄積している。

NEXCO東日本・中日本・西日本、JR東日本、大阪市高速電気軌道等の大手インフラ事業者から複数年にわたる大型工事を継続受注しており、2026年3月期末の手持工事高は8,004百万円(完成予定2028年以降の案件を含む)。官公庁向け完成工事高が全体の約69%を占め、安定した受注基盤を形成している。

技術部・開発営業部を中心に研究開発費119,690千円(2026年3月期)を投じ、ファスナー・土木資材・建設の3事業横断で新製品・新工法を開発。製品販売と施工の両面でソリューションを提供できる体制が、技術提案型営業の差別化要因となっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高25,548百万円(前期比2.0%減)、営業利益1,080百万円(同20.5%減)と2期連続の減収・営業減益。2022年3月期の営業利益2,489百万円をピークに利益水準は半減以下に低下しており、建設資材価格の高止まりや労務費上昇という外部コスト圧力が続く中、中期経営計画(2025〜2027年3月期)の最終年度目標達成には大幅な業績回復が必要な状況にある。

2027年3月期の連結業績予想は売上高27,000百万円(前期比5.7%増)、営業利益1,500百万円(同38.8%増)、経常利益1,600百万円(同36.2%増)と大幅な回復を見込む。しかし2026年3月期の第2四半期累計予想(売上高12,000百万円、営業利益350百万円)は前年同四半期比で売上高2.3%減を見込んでおり、下期に収益が集中する構造。

建設資材価格・労務費の高止まりという外部要因が継続する中、予想達成には受注の積み上げと工事進捗の管理が鍵となる。

2026年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は1,044百万円(前期比4.7%増)と増益だが、これは投資有価証券売却益273百万円・受取保険金100百万円の計373百万円の特別利益が寄与したもの。経常利益は1,174百万円(同19.5%減)と実力ベースの収益力は低下している。

一方、営業CFは592百万円の収入(前期は85百万円の支出)に転換し、棚卸資産の減少等でキャッシュ創出力は改善した点は評価できる。

成長戦略

DX・人的資本経営・成長投資の三本柱で中期計画最終年度の業績V字回復を目指す

「ケー・エフ・シーグループ中期経営計画〈2025年3月期-2027年3月期〉」の最終年度として、2027年3月期に連結売上高27,000百万円・営業利益1,500百万円・経常利益1,600百万円の達成を目指す。2026年3月期実績は計画に対して遅れが生じており、最終年度での大幅回復が必要。

建設業界のデジタルトランスフォーメーション進展を背景に、社内業務のDX化を推進し生産性向上と組織力強化を図る。ソフトウェア投資(2026年3月期残高209百万円)を継続しつつ、現場施工管理・受注管理の効率化を通じてコスト構造の改善を目指す。

賃金上昇・労働力不足という外部環境の変化に対応するため、人的資本経営を強化し優秀な技術者・技能労働者の確保・育成を推進。同時に設備投資・研究開発・新規事業への成長投資を拡大し、資本効率の向上と中長期的な企業価値向上を図る。

最終更新: 2026年7月19日