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株式会社北紡

3409東証スタンダード繊維製品

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株式会社北紡3409

事業内容

株式会社北紡(旧・北日本紡績)は1948年創業の繊維メーカーを母体とし、紡績・テキスタイル・ヘルスケア・リサイクル・クリプトマネジメント・モビリティの6事業を展開する多角化グループである。主力の紡績事業ではアラミド繊維等の合繊紡績糸を製造し、帝人㈱(売上高の14.0%)を主要顧客とする。

テキスタイル事業では中東向け民族衣装用生地を輸出し、GEEDEEKAY INTERNATIONAL(同17.7%)が最大顧客。ヘルスケア事業では衛生用品・健康食品・防犯防災システムを手掛け、リサイクル事業では静岡県掛川工場でプラスチック廃材を再生資材として販売する。

2025年7月に商号変更、2026年3月にはモビリティ事業(ハイヤー・タクシー)を新たに連結子会社化し、事業領域を拡大している。

ビジネスモデル

紡績・リサイクルは自社工場での製造販売、テキスタイルは国内仕入・海外販売の商社機能、ヘルスケアは製品販売とシステム販売の複合型、クリプトマネジメントはビットコイン保有による資産運用、モビリティは旅客運送サービスと、各事業で異なる収益構造を持つ。資金調達は新株予約権行使(2025年5月〜2026年3月に259百万円の払込)を主軸とした自己資本調達を基本とし、短期運転資金は当座貸越契約で補完する。

企業の強み

テキスタイル事業は2026年3月期に売上高687百万円、営業利益83百万円、営業利益率12.1%を達成した。最大顧客GEEDEEKAY INTERNATIONALとの取引は前期260百万円から当期280百万円へ拡大しており、中東向け民族衣装用生地という特定市場での顧客基盤が収益の柱となっている。

ヘルスケア事業は2026年3月期に売上高321百万円(前期比47.9%増)、営業利益34百万円(前期比441.7%増)を達成した。防犯・防災セキュリティー管理システムが北陸・新潟地区で順調に拡販され、南九州エリアへの新規展開準備も進行中であり、自社の販売網拡大が成長を牽引している。

リサイクル事業は2026年3月期に売上高252百万円(前期比7.2%増)、営業利益26百万円を計上し、前期の営業損失20百万円から黒字転換を果たした。掛川工場における生産量の安定化によるコストダウンが主因であり、自社製造拠点の運営改善が収益改善に直結した実績として確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の連結営業損失137百万円(前期49百万円)への悪化は、クリプトマネジメント事業の営業損失88百万円(売上高△79百万円を含む)が主因である。ビットコイン価格は第3四半期以降下落傾向で推移し、保有暗号資産の評価損が売上高のマイナスとして計上された。

中長期保有を基本方針とするが、暗号資産市場の高ボラティリティは今後も業績の振れ幅を拡大させるリスク要因であり、投資家は従来の繊維・ヘルスケア事業とは異なる性質のリスクを評価する必要がある。

グループ利益の大半を稼ぐテキスタイル事業は、中東市場への集中度が高く、2月末以降の中東情勢悪化により物流制約が生じ国内在庫が増加するなど、地政学リスクの影響が顕在化した。また三国品との価格競争激化により販売量が減少しており、販売価格引き上げによる需要鈍化も確認されている。

外部要因として円安が利益率を下支えしているが、円高転換局面では収益が急速に悪化するリスクがある。来期に向けた受注は堅調とされるが、地政学・為替の二重リスクへの依存度は引き続き注視が必要である。

2026年3月3日付で株式交付によりVリムジン(ハイヤー・タクシー運送)の株式51%を取得し連結子会社化したが、期末日をみなし取得日としているため当期損益への影響はゼロである。のれん208百万円が計上されており、次期以降の損益貢献が焦点となる。

2027年3月期の連結業績予想は売上高2,862百万円(前期比+90.0%)・営業利益46百万円と黒字転換を見込むが、モビリティ事業の収益化ペースや既存事業とのシナジー実現可否は現時点では不透明であり、予想達成の確度を慎重に見極める必要がある。

成長戦略

中期経営計画(2025〜2027年3月期)の下、既存6事業の黒字化とモビリティ新事業の収益化を目指す

徹底した人員再配置・加工費の価格転嫁を実施し、官需用等の高付加価値分野(防護衣料向け)への生産転換を推進。当期は防護衣料用途の大口品番終了により生産量が前期比20.2%減少し営業損失3百万円となったが、高級インナー向けは+15.1%増と堅調。

中東市場の需要動向を見極めつつ販売価格への転嫁を進め、グレード及び加工場の多様化により利益最大化を図る。来期に向けた受注は堅調に推移しており、主要顧客GEEDEEKAY INTERNATIONALとの取引は前期261百万円から当期280百万円に拡大した。

北陸・新潟地区を中心に防犯防災セキュリティー管理システムの販売が順調に推移。南九州エリアへの営業開始準備を進め、一時的な販管費増加を伴いながらも全体として概ね予算を達成。次期は防犯カメラを中心とした製品の拡販により売上・収益の拡大を目指す。

掛川工場の生産量安定化によるコストダウンが奏功し、当期は前期の営業損失20百万円から営業利益26百万円へ黒字転換を達成。廃プラスチックの仕入拡大および国内出荷を中心とした販売強化により、収益基盤の維持・拡大に取り組む。

第2四半期よりビットコインの取得を開始し、長期的な資産形成・トレジャリー運用の一環として中長期保有を基本方針とする。当期はビットコイン価格の第3四半期以降の下落により評価損が発生し、売上高△79百万円・営業損失88百万円を計上。次期は市場環境を踏まえた追加取得を検討する。

2026年3月3日付で株式交付によりVリムジン(ハイヤー・タクシー運送)の株式51%を取得し連結子会社化。期末日みなし取得のため当期損益への影響はなく、のれん208百万円を計上。2027年3月期より損益貢献が開始し、既存事業とのシナジー創出および収益基盤の拡大を図る。

最終更新: 2026年7月19日