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株式会社フェリシモ

3396東証スタンダード小売業

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株式会社フェリシモ3396

事業内容

株式会社フェリシモは1965年創業(旧社名:株式会社ハイセンス)、神戸市に本社を置く通信販売専業企業。服飾・服飾雑貨(衣料品・身の回り品)および生活関連品(住宅用品・生活用品・美容健康・手芸・食品)を、カタログおよびインターネットを通じて販売する。

最大の特徴は「フェリシモ定期便」と呼ばれる毎月1回の定期継続購入モデルであり、商品と共に情報価値の高いカタログを届ける独自スタイルを確立している。受注・物流センターを自社集約運営し、注文受付から発送まで一貫管理。

近年は定期便プラットフォームを活用したB2B事業(フェリシモパートナーズ)や神戸ポートタワー運営(B2G・観光)など第2の収益柱の育成にも取り組む。東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

顧客が一度申し込むと毎月自動的に商品が届く「フェリシモ定期便」が収益の根幹。継続購入前提の設計により顧客生涯価値(LTV)を最大化する。

売上総利益率は54.7%(2026期)と高水準を維持し、広告・DM費の効率化や属性別カタログ配布最適化によって販管費を圧縮する構造。加えて、自社プラットフォームへの取引先出品(フェリシモパートナーズ)や神戸ポートタワー運営収入で収益多様化を図る。

企業の強み

2026期の売上総利益率は54.7%(前期比0.8ポイント増)。ファッション商品を中心とした商品生産地の見直しやサプライチェーン効率化により原価率を継続改善。定期便モデルによる計画的な商品企画・仕入が高粗利構造を支えている。

2025年2月期末時点で有利子負債残高は10百万円と実質無借金。現金及び現金同等物は6,407百万円を保有し、自己資金による事業運営を基本方針とする財務健全性の高い経営体質を維持している。

自社定期便プラットフォームに取引先事業者が出品・出稿できる「フェリシモパートナーズ」事業が継続型商品好調により売上増加。また2024年4月開始の神戸ポートタワー運営事業は来場者収入・物販・飲食が好調で、新規事業領域売上高が前期比19.6%増を達成した。

エンヴァリスの着眼点

売上高は2022年2月期33,729百万円をピークに5期連続で減少傾向にあり、2027年2月期第1四半期も前年同期比1.3%減の7,026百万円と減収が続く。主力定期便事業では既存顧客の購入頻度低下がのべ顧客数の減少を招いており、構造的な課題が残る。

一方、売上総利益率は54.8%へ改善し、新規事業領域は32.0%増と高成長。通期予想売上高30,265百万円(前期比3.7%増)の達成には下期の挽回が不可欠であり、進捗率(第1四半期23.2%)は例年の季節性を踏まえた精査が必要。

第1四半期の販売費及び一般管理費は3,918百万円(前年同期比2.1%増)となり、物流設備・調達システム更新に伴う減価償却費増加(前年同期215百万円→当期226百万円)が営業損失67百万円(前年同期は損失22百万円)の主因。通期営業利益予想237百万円(前期比10.4%増)に対し、第1四半期時点で67百万円の損失を計上しており、下期での費用吸収と売上回復が通期予想達成の鍵となる。

設備投資の効果が売上拡大に結びつくかが注目点。

2027年2月期の年間配当予想は25円(前期20円から5円増額)と増配方針を示している。通期の1株当たり当期純利益予想42.09円に対し配当性向は約59%となる見込みで、財務健全性(自己資本比率70.7%)を背景に株主還元を強化する姿勢は評価できる。

ただし、第1四半期の親会社株主帰属純利益は13百万円にとどまり、通期予想299百万円の達成が前提条件となる。外部要因として中東情勢・金融資本市場の変動が消費マインドに影響するリスクも残存する。

成長戦略

定期便事業の抜本的強化と次世代事業創造の両輪で増収増益の常態化を目指す

SNSショート動画広告や著名アーティスト・キャラクターとのコラボ商品を活用した「共感主導型マーケティング」を徹底し、新規顧客獲得数の前年超えを実現。既存顧客の購入頻度低下による全体のべ顧客数減少が課題であり、継続関係の深化が急務。

大阪・関西万博公式オンラインストア運営、兵庫県受託「HYOGOSSIMO」、青森県との「AOMORI×Dick Bruna TABLE」等、自治体・企業との共創事業を積極展開。第1四半期の新規事業領域売上高は936百万円(前年同期比32.0%増)と高成長を記録。

物流設備及び調達システムの更新投資を実施中。第1四半期は減価償却費増加(226百万円)が販管費を押し上げ営業損失の要因となったが、投資効果として調達コスト低減・物流効率化による売上原価改善(粗利率54.8%へ向上)が既に一部顕在化。

最終更新: 2026年7月17日