事業内容
株式会社関門海は1980年創業のとらふぐ料理専門店「玄品」を中核とする外食企業。国内直営41店舗・フランチャイズ21店舗に加え海外1店舗(シンガポール)を展開し、とらふぐ料理業界で国内最多の店舗数を誇る。
主要顧客は国内の外食消費者に加え、訪日外国人観光客(インバウンド)も重要な顧客層。店舗運営事業の単一セグメントで構成され、直営店舗売上のほか、フランチャイズへの食材販売・ロイヤリティ収入、小売・流通業界等への外部食材販売も手掛ける。
本社工場(大阪府松原市)にセントラルキッチン・物流センターを備え、独自の冷凍解凍特許技術を活用した高品質食材の安定供給体制を構築している。
ビジネスモデル
主収益源は直営店舗での飲食売上(2026年3月期4,105百万円)。これにフランチャイズ加盟店への食材販売・ロイヤリティ(328百万円)、小売・流通業界等への食材・加工品外販(本部売上837百万円の一部)が加わる。
本社工場での一括加工・集中調達により食材コストを管理し、養殖事業者との連携と特許技術でとらふぐ相場変動リスクを低減。フランチャイズ展開により資本効率を高めながら店舗網を拡大する構造を持つ。
企業の強み
国内60店舗・海外2店舗のとらふぐ料理業界最多店舗数を背景に、養殖事業者との連携と独自の冷凍長期保管・解凍特許技術により安定的なとらふぐ調達を実現。他社が相場変動で損益に大きな影響を受ける中、当社は影響を最小限に抑えられる調達構造を有する。
「玄品」の店舗オペレーションはシンプルに設計されており、ノウハウ習得が比較的容易なため、フランチャイズ展開しやすいビジネスモデルを構築。2026年3月期末時点でFC契約数31件・営業21店舗を有し、国内全国および海外への拡大基盤を持つ。加盟金3,000千円・契約期間5年の標準スキームを整備済み。
大阪府松原市の本社工場にセントラルキッチン・品質管理室・物流センターを集約し、製造ロット毎の微生物検査や動物医薬品検査を実施。冷凍解凍技術・焼きヒレ製造方法の2件の特許を保有し、高品質食材の安定供給と差別化を実現。2026年3月期の設備投資総額は151百万円で生産体制強化を継続。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期2,604百万円→2026期5,272百万円と回復・拡大基調を維持(2026期は前期比0.2%増)。一方、営業利益は2025期328百万円から2026期189百万円へ42.2%減と大幅に悪化。
原材料費高騰(外部要因)に加え、45周年フェア等の販促コスト増・人件費上昇・採用費高騰が重なり原価率・販管費率が同時に上昇した。当期純利益も378百万円から123百万円へ67.3%減。
前期は繰延税金資産の取崩し(法人税等調整額損11百万円)も下押し要因となった。2027年3月期会社予想は売上高5,250百万円・営業利益180百万円と引き続き保守的な水準にとどまる。
成長戦略
京都新店通期寄与・うなぎ強化・食材外部販売拡大で収益回復を目指す
2025年6月開店の京都四条店・2025年11月開店の京都烏丸店が2027年3月期に初めて通期寄与する。新規エリアでの「玄品」ブランド浸透と観光需要の取り込みにより、直営店売上高の底上げを図る。
国産うなぎのほぼ全店販売開始を継続し、夏季の閑散期対策として「うなぎ」を含むコース料理を強化。天然とらふぐコース等の高単価商品とあわせ客単価アップによる収益性改善を目指す。
中国本土からの旅行客来店減少が続く中、それ以外の訪日外国人観光客へのアプローチを強化。2025大阪・関西万博ORA外食パビリオン出店でのふぐ料理発信を足がかりに、インバウンド需要の多様化を図る。
本社工場の生産体制強化(人員拡充)を背景に、小売・流通業界や食材卸業者への食材・加工品販売を継続拡大。2026年3月期の本部関連売上高は837百万円(前期比3.2%増)と成長しており、飲食店舗依存度の低減と収益多様化を推進する。
継続的な採用難を背景に人件費・採用費が高止まりする中、「人づくり」を企業理念の根本として従業員待遇向上への投資を継続しつつ、本社工場一括加工等による生産性向上でコスト増を吸収する方針。
最終更新: 2026年7月19日

