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株式会社フィル・カンパニー

3267東証スタンダード建設業

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株式会社フィル・カンパニー3267

事業内容

株式会社フィル・カンパニーは「まちのスキマを、『創造』で満たす。」をパーパスに掲げ、2005年設立の東証スタンダード上場企業。コインパーキング等の駐車場上空や郊外の未活性空間に、空中店舗「フィル・パーク」およびガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」を企画・設計・施工・テナント誘致までワンストップで提供する。

主要顧客は土地オーナー(請負受注スキーム)と不動産投資家(開発販売スキーム)の二層構造。グループは8社で構成され、設計・施工子会社のフィル・コンストラクションを中核に、企画から竣工後管理まで一貫したサービスを展開する。

潜在市場は空中店舗約2.5兆円、プレミアムガレージハウス約2.3兆円と試算されている。

ビジネスモデル

収益は「請負受注スキーム」と「開発販売スキーム」の二本柱で構成される。請負受注スキームは土地オーナーへの企画提案から設計・施工・テナント誘致までをワンストップで提供し工事代金・企画料を得るフロー収益。

開発販売スキームは自社で土地を取得し空中店舗等を開発後に不動産投資家へ売却する収益モデル。2025年11月期の売上構成は請負受注4,929百万円(59.9%)、開発販売2,715百万円(33.0%)、その他589百万円(7.1%)。

今後は借地権スキームや一括借り上げスキームによるストック収入の拡大も推進している。

企業の強み

駐車場台数を最大限維持しながら上空に店舗を建設する独自の標準化建築システムを保有。企画・設計・施工・テナント誘致・物件管理まで一気通貫で提供し、2006年の第1号竣工から累計100号超の実績を積み上げている。この再現性の高いノウハウが競合参入障壁となっている。

2025年11月期末時点の受注残高5,636百万円(前期比11.9%増)と開発プロジェクト残高6,496百万円(前期比313.0%増)の合計が121.3億円と過去最高を更新。特に開発プロジェクト残高は前期比4倍超に拡大しており、将来の売上計上が見込まれる案件パイプラインが厚い。

みずほ銀行・三井住友銀行・りそな銀行・横浜銀行・北陸銀行・八十二銀行など全国の銀行・信用金庫・信用組合と多数のビジネスマッチング契約を締結。土地オーナーへのリーチを金融機関経由で確保しており、2024年10月の関西支店開設後も順調に受注実績を積み上げている。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期の売上高は3,252百万円(前年同期比17.5%減)、営業損失は120百万円と前年同期の営業利益199百万円から大幅に悪化した。通期予想は売上高8,800百万円・営業利益380百万円であり、達成には後半期(6月〜11月)に売上高5,548百万円・営業利益500百万円超を計上する必要がある。

開発プロジェクト残高7,790百万円の引渡スケジュールが通期達成の鍵を握るが、外部要因として金利上昇による投資家マインドの慎重化が引渡交渉に影響するリスクに留意が必要。

中間期の売上総利益率は22.7%(前年同期23.9%)と低下しており、外部要因として建築資材価格の高騰・労務費上昇による施工原価の押し上げが継続している。加えて将来成長に向けた人員体制強化により販管費が858百万円(前年同期744百万円)と増加し、売上減少と費用増加が重なる二重の収益圧迫構造となっている。

通期業績予想は2026年1月公表値から下方修正済みであり、さらなる修正リスクを投資家は意識すべきである。

将来売上ストック指標12,840百万円は過去最高水準であり、中長期的な成長余地を示す先行指標として評価できる。一方、開発販売スキームは用地取得から引渡まで複数年を要し、売上計上タイミングが特定期に集中する構造上の期間変動リスクを内包する。

外部要因として金利上昇が不動産投資マインドに影響する局面では引渡交渉の長期化も想定され、短期業績の視認性は低い。株式給付信託終了に伴う特別損失97百万円の計上など一時的要因も損益を複雑にしており、実態把握には継続的なモニタリングが必要。

成長戦略

既存ビジネスのスケール化・開発販売拡大・拠点展開・組織強化の4軸で持続成長を目指す

自社用地取得による開発販売案件を積み上げ、中間期末時点で開発プロジェクト残高7,790百万円・15件を確保。販売方法の高度化により売却・引渡スケジュールを最適化し、収益性の向上を図る。

関西支店(2024年10月開設)に続き中部支店(2026年3月開設)を設置し、首都圏以外での受注基盤を構築。地域分散により特定エリアへの依存度を低減し、中長期的な受注拡大を目指す。

連結従業員数を123名(2026年11月期2Q末)まで拡充し、将来の成長に向けた組織基盤を強化。販管費増加を伴うが、受注・開発・管理各機能の充実により事業拡大を支える体制を構築する。

フィル・パーク(空中店舗)に加えプレミアムガレージハウスの受注を拡大し、中間期受注高1,125百万円(前年同期884百万円)と増加。協力会社との連携も活用し、商品ラインナップの多様化で受注機会を拡大する。

最終更新: 2026年7月17日