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株式会社ウィル

3241東証スタンダード不動産業

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事業内容

株式会社ウィルは1995年設立の不動産総合サービス企業。三大都市圏(関西圏・中部圏・東京圏)に24店舗の流通(仲介)拠点を持ち、不動産売買仲介(流通事業)を中核に、中古住宅リフォーム(リフォーム事業)、戸建・宅地の企画開発販売(開発分譲事業)、商業施設・シェアハウス運営(賃貸事業)、保険・FP・ローン代行等(不動産取引派生事業)を一体展開する。

主要顧客は住宅購入・売却を検討する個人であり、流通店舗を起点に「住まいのワンストップサービス」を提供する。2025年12月期売上高は14,880百万円で9期連続過去最高を更新。

連結子会社5社を含むグループ体制で事業を運営している。

ビジネスモデル

流通事業(仲介手数料)が顧客接点・市場情報の集積拠点となり、来店顧客に対してリフォーム提案・自社分譲物件案内・FP/保険/ローン代行等をクロスセルする構造。開発分譲事業では流通店舗の売却情報を活用した相対仕入で用地を適正価格取得し、流通顧客情報で集客コストを削減。

不動産取引派生事業は営業利益率52.6%と高収益で、取引件数増加に連動して利益が拡大する。流通・リフォーム・派生の「フィービジネス」が安定収益基盤を形成し、開発分譲が売上規模を牽引する二層構造となっている。

企業の強み

2025年12月期の流通事業は売上高4,069百万円(前期比20.4%増)、営業利益1,212百万円(同38.1%増)、営業利益率29.8%を達成し、売上高・営業利益ともに過去最高を更新。東京23区・大阪市内への出店戦略が奏功し、手数料単価が購入+8.8%・売却+11.1%上昇した。

不動産取引派生事業は売上高270百万円・営業利益率52.6%と極めて高収益。「中古×リフォーム×FP」引渡件数が前期比12.6%増加し、リフォーム事業も請負契約件数+18.8%・単価+7.5%で売上高2,471百万円・営業利益465百万円(同9.9%増)と過去最高を更新。

各事業の連携シナジーが数値で確認できる。

売上高は2021期8,681百万円から2025期14,880百万円へ4年間で71%拡大。営業利益・経常利益も6期連続過去最高を更新。開発分譲事業の期末契約残高2,158百万円(54戸)、リフォーム受注残高823百万円(前期比52.3%増)と次期以降の売上貢献が見込まれる先行指標も積み上がっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の売上高4,143百万円・営業利益434百万円は、通期予想(売上高16,758百万円・営業利益1,468百万円)に対してそれぞれ24.7%・29.6%の進捗率。前年同期の進捗率(売上高20.8%・営業利益14.7%)を大幅に上回っており、通期予想の上振れ余地が示唆される。

会社側は中東情勢・物価高騰・政策金利動向等の不確実性を保守的に勘案し前回予想を据え置いているが、外部要因として住宅ローン金利が依然低水準を維持していることも追い風として機能しており、上方修正の可能性を注視したい。

2026年3月末の総資産17,179百万円に対し、短期借入金4,201百万円・社債(流動・固定合計)1,927百万円・長期借入金(流動・固定合計)4,304百万円と有利子負債が高水準。自己資本比率は31.5%(前期末32.8%)と低下傾向にあり、開発分譲事業の仕入資金調達を目的とした固定負債が前期末比843百万円増加している。

外部要因として日本銀行の政策金利引き上げが段階的に進む局面では支払利息の増加(当1Q:29百万円、前年同期比52.6%増)が利益を圧迫するリスクがあり、財務レバレッジの動向を継続的に監視する必要がある。

リフォーム事業は売上高が前年同期比9.2%増の465百万円と成長する一方、一部大型案件における原価率上昇の影響で営業利益は46百万円(同2.1%減)と微減。営業利益率は9.9%と他セグメントと比較して低水準であり、受注残高の積み上がり(1,144百万円)が今後の売上増加に寄与する一方で原価管理が課題となる。

賃貸事業は商業施設の入床率改善により黒字転換(営業利益2百万円)したものの、シェアハウスの入居者減少が続いており、賃貸ポートフォリオ全体の収益性改善には時間を要する見通し。

成長戦略

三大都市圏への流通店舗新規出店とワンストップシナジー最大化による持続的成長

2026年3月に茗荷谷営業所(東京都文京区)を開設し、東京圏での集客窓口を拡大。物件価格の高い東京23区での成約件数伸長により手数料単価が上昇しており、追加出店による収益貢献が期待される。

住宅購入検討段階からリフォーム担当が同席する営業戦術により、請負契約件数が前年同期比15.3%増・単価が同11.3%増加。期末受注残高1,144百万円(前年同期比74.7%増)と次期以降の売上貢献が見込まれる。

仕入専属部隊と流通店舗の連携による安定的な仕入確保、第4四半期偏重型から通年安定型への転換施策が奏功。2026年12月期第1四半期の開発分譲売上高は前年同期比47.9%増の2,602百万円と大幅拡大し、営業利益率も2.6ポイント向上。

引越し・家具等の各種紹介業務の売上高が前年同期比41.0%増加。損害保険代理店手数料も同36.5%増と高成長を維持。流通・開発分譲の取扱件数増加に連動して派生収益が自動的に拡大する構造を強化中。

独自開発の物件検索サイトを中心としたネット集客の深化に取り組み、来店件数が前年同期比12.3%増加。デジタルマーケティング強化により集客効率を高め、店舗展開コストを抑制しながら顧客接点を拡大する。

最終更新: 2026年7月17日