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ダイトウボウ株式会社

3202東証スタンダード繊維製品

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ダイトウボウ株式会社3202

事業内容

ダイトウボウ株式会社は1896年創業の繊維メーカーを源流とし、現在は商業施設事業・ヘルスケア事業・せんい事業の3セグメントを展開する。主力は静岡県駿東郡に所在する大型商業施設「サントムーン柿田川」の不動産賃貸・運営管理であり、連結売上高の約57%・営業利益の大半を占める。

ヘルスケア事業では子会社新潟大東紡㈱が製造する寝装品等を販売し、せんい事業では衣料品・ユニフォーム・繊維素材を取り扱う。顧客層は商業施設テナント企業・地域消費者・官公庁・アパレルメーカー等と多岐にわたる。

東証スタンダード・名証プレミア上場。

ビジネスモデル

収益の中核は「サントムーン柿田川」のテナント賃貸料収入であり、営業利益率41.4%の高収益構造を持つ。子会社大東紡エステート㈱が施設運営・管理を担い、安定的なキャッシュフローを生む。

ヘルスケア事業は製造子会社が生産し当社が販売する製販一体モデル、せんい事業は外注加工先を活用した軽資産型販売モデルを採用。商業施設の安定収益が他2事業の赤字・低収益を補完する構造となっている。

企業の強み

「サントムーン柿田川」は1997年開業以来、2020年に新棟「サントムーン オアシス」(3階建て・約7,000平米)を増設するなど継続投資を実施。2026年3月期の商業施設事業の営業利益率は41.4%(売上高2,305百万円、営業利益955百万円)と高水準を維持し、グループ全体の収益を支えている。

コロナ禍を含む厳しい経営環境下においても、連結・単体ともに営業利益・経常利益・当期純利益の各段階で9期連続黒字を確保。2023年6月には22年振りの復配を実現し、中期経営計画期間中は配当性向50〜80%・総還元性向70〜100%を目標として掲げている。

1896年創業以来、警察・消防等諸官庁向け制服や1964年東京オリンピック関連ユニフォームを手掛けた実績を持つ。現在もせんい事業のテキスタイル部門において官需ユニフォームが堅調に推移しており、長年の信頼関係と納入実績が参入障壁として機能している。

エンヴァリスの着眼点

連結営業利益310百万円に対し商業施設セグメント利益は955百万円と、実質的に商業施設事業の一本足打法。ヘルスケア事業は営業損失29百万円(前期損失13百万円から悪化)、せんい事業も営業利益21百万円(前期比40.1%減)と非商業施設セグメントの低迷が続く。

「サントムーン柿田川」の集客力や賃借人動向が連結業績を左右する構造的リスクは依然として高い。

長期借入金8,696百万円・短期借入金641百万円の合計有利子負債は依然として高水準で、支払利息は210百万円と経常利益116百万円を大幅に上回る。超長期借換により短期流動性リスクは低減したが、金利上昇局面では利払い負担の増加が経常利益を直撃するリスクがある。

インタレスト・カバレッジ・レシオは3.4倍(前期2.3倍)に改善したものの、絶対水準は依然低い。

2027年3月期の会社予想は売上高4,700百万円(前期比17.1%増)、営業利益400百万円(同28.8%増)、経常利益190百万円(同63.8%増)と強気の見通し。ただし経常利益の大幅増加要因として長期保有株式の売却を予定しており、これは一過性の利益貢献である点に注意が必要。

ヘルスケア事業の業績回復が計画通りに進むかどうかが、持続的な利益改善の鍵となる。

成長戦略

中期経営計画最終年度に向け商業施設強化・ヘルスケア回復・せんい集中を推進

「サントムーン柿田川」の設備更新投資を順次実施し、施設競争力を維持・向上。2026年3月期は設備投資126百万円を実施し、減価償却費増加(492百万円)をこなしながら営業利益955百万円(前期比6.4%増)を達成。

2027年3月期も設備更新投資継続による償却負担増を見込みつつ、堅調な市況を背景に増収を予想。

製造部門の効率化に効果が出始めているものの、資材調達コスト増・調達遅れ・猛暑影響等で2026年3月期は営業損失29百万円と前期(損失13百万円)から悪化。2027年3月期は健康ビジネス部門の業績回復を期待して増収を見込む。

長期在庫評価減11百万円・のれん償却費14百万円の計上が続いており、抜本的な収益改善が課題。

防衛産業の一端を担う官需ユニフォームが引き続き堅調に推移する見込みを主因に、2027年3月期は増収を予想。2026年3月期はアパレル関係での受注逃失・民需ユニフォームの低調・人員増強による労務費増で営業利益21百万円(前期比40.1%減)と大幅減益。新規案件受注による既存先依存度の低減が課題。

2027年3月期において長期保有株式の売却を予定しており、経常利益190百万円(前期比63.8%増)の達成に寄与する見込み。2026年3月期末時点で投資有価証券594百万円(前期比151百万円増)を保有。株式売却益は一過性だが、有利子負債削減や財務体質改善への活用が期待される。

最終更新: 2026年7月19日