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日本毛織株式会社

3201東証プライム繊維製品

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日本毛織株式会社3201

事業内容

日本毛織株式会社(ニッケグループ)は1896年創業の老舗繊維メーカーを母体とし、現在は連結子会社57社・持分法適用関連会社3社を擁する多角化企業グループ。事業は「衣料繊維」「産業機材」「人とみらい開発」「生活流通」の4セグメントに加え、メディカル分野を育成中。

衣料繊維では毛糸・毛織物・ユニフォーム素材を製造販売し、産業機材では不織布・ラケットスポーツ用品・FA設備を展開。人とみらい開発ではショッピングセンター運営・不動産賃貸・介護保育を手掛け、生活流通では毛布・家電・EC販売を行う。

主要顧客は学校・官公庁・自動車メーカー・小売業者・一般消費者と幅広い。

ビジネスモデル

衣料繊維事業では素材製造から販売まで垂直統合し、産業機材事業ではM&Aで不織布・FA設備分野を拡充して規模拡大を図る。人とみらい開発事業は自社保有不動産の賃貸・商業施設運営で安定的な高利益率収益(営業利益率25.4%)を確保。

生活流通事業はSPAモデルとECチャネルを組み合わせ消費者向け収益を獲得。4事業の相互補完により、特定事業の不調を他事業でカバーする構造が5期連続増収増益を支えている。

企業の強み

2025年度の売上高は119,377百万円(前期比3.4%増)、営業利益11,913百万円(前期比2.3%増)、経常利益12,967百万円・当期純利益9,090百万円はいずれも過去最高値を更新。2021年度から5期連続で増収増益を達成しており、グループ全体の収益力の強靭さを示している。

人とみらい開発事業は売上高26,679百万円に対し営業利益6,772百万円と営業利益率25.4%を誇る高収益セグメント。自社保有の商業施設(ニッケコルトンプラザ・ニッケパークタウン等)や賃貸不動産が安定収益を生み出し、2025年1月竣工の八重洲通フィルテラス(ZEB Ready・ZEH認証取得)が次期以降の収益貢献を見込む。

呉羽テック㈱(2024年8月グループ化)・㈱カンキョーテクノ(2024年4月グループ化)の通期連結寄与により、産業機材事業の売上高は前期比14.1%増の35,177百万円、営業利益は前期比45.8%増の2,875百万円に拡大。さらに㈱カコテクノス(2025年10月グループ化)でFA・機材分野を強化した。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期において産業機材事業の営業利益は前年同期比20.9%増と全セグメント中最大の伸び率を記録。㈱カコテクノスの連結化が売上・利益双方に貢献しており、M&A戦略の実効性が数値で確認できる。

一方、顧客の設備投資抑制によるFA設備受注減少傾向や、環境・エネルギー関連資材の低調など、外部環境に依存する分野の不確実性は残存する。通期での連結寄与が本格化する下期の動向が注目点となる。

衣料繊維事業は中間期に売上高13,682百万円(前年同期比0.7%減)・営業利益280百万円(同36.8%減)と大幅減益。前期から続くスクールユニフォーム流通在庫過多が主因であり、外部要因として市場全体の在庫調整サイクルに左右される構造的課題が露呈している。

欧米向けテキスタイルや官公庁制服用素材は好調であるものの、学校制服用素材の回復時期が通期業績達成の重要な変数となる。

2026年11月期中間期において自己株式取得による支出が3,956百万円に達し、前年同期の0百万円から大幅に増加。自己株式残高は7,430百万円から11,358百万円へ拡大し、株主還元姿勢の強化が確認できる。

一方、自己資本比率は69.3%と高水準を維持しており、財務レバレッジの活用余地は大きい。1株当たり純資産は2,078.78円(前期末1,964.90円)と着実に増加しており、ROE改善に向けた資本政策の継続が投資家の評価分岐点となる。

成長戦略

M&A・不動産再開発・EC強化・海外拡販を4事業横断で推進し、RN130ビジョン最終年度の過去最高益更新を目指す

㈱カコテクノス・サンテック㈱を第1四半期より連結化し、FA設備・機材分野の売上・利益に貢献。中間期の産業機材事業売上高は前年同期比11.6%増の19,623百万円を達成。下期は通期連結寄与が本格化し、さらなる規模拡大が期待される。

2025年竣工の「八重洲通フィルテラス(東京都中央区)」「SEAVE夙川(兵庫県西宮市)」が中間期より賃貸収益に本格寄与。竣工に伴う開業経費が当期は発生せず、増収増益に貢献。高い入居率を維持し安定収益を確保している。

中長期ビジョン「RN130ビジョン」最終フェーズの最終年度として、過去最高の売上高・各利益の更新を目標に掲げる。通期予想は売上高130,000百万円(前期比8.9%増)・営業利益13,000百万円(同9.1%増)・当期純利益9,500百万円(同4.5%増)で据え置き。

中間期進捗率は売上高45.9%・営業利益43.0%。

前期から続くスクールユニフォーム流通在庫過多の影響により中間期の衣料繊維事業営業利益は前年同期比36.8%減の280百万円と低調。欧米向けテキスタイルや官公庁制服用素材の好調を活かしつつ、流通在庫の正常化による下期回復を目指す。

2026年11月期中間期に自己株式取得3,956百万円を実施(前年同期比大幅増)。中間配当は18円(前年同期17円)に増配し、通期配当予想は50円(前期47円)。1株当たり純資産は2,078.78円と着実に増加しており、資本効率改善への取り組みを継続している。

最終更新: 2026年7月17日