事業内容
丸善CHIホールディングスは、2010年に丸善と図書館流通センター(TRC)が経営統合して誕生した持株会社。大日本印刷の連結子会社として、文教市場販売・店舗ネット販売・図書館サポート・出版の4事業を軸に展開する。
主要顧客は大学・研究機関・公共図書館・一般消費者と幅広く、全国111店舗の大型書店網と1,840館超の図書館受託運営ネットワークを保有。売上高165,557百万円(2025年1月期)を誇る国内最大級の知識流通グループである。
ビジネスモデル
収益の柱は①大学・研究機関向け学術情報・施設ソリューション(文教市場販売)、②全国大型書店での複合小売(店舗・ネット販売)、③公共・大学図書館の運営受託(図書館サポート)、④専門書・児童書の出版の4本立て。図書館受託は長期契約型の安定収益、施設設計施工は大型案件の完工時に売上が集中する特性を持つ。
インショップ展開や万博関連グッズ等で高利益率商品の比率向上を図る。
企業の強み
2025年1月末時点で公共図書館624館・大学図書館246館・学校図書館他970館の計1,840館を受託運営。前期比34館増と継続拡大中。長期契約に基づく安定収益基盤であり、図書館サポート事業の売上高は37,682百万円(前期比5.7%増)を達成している。
「丸善」「ジュンク堂書店」の強力ブランドを核に全国都市部に111店舗(台湾1店舗含む)を展開。EHONS・駿河屋・ガシャポン等の高利益率インショップを積極導入し、書籍単体依存からの複合業態化を推進。2025年1月期の店舗・ネット販売事業売上高は66,085百万円。
丸善雄松堂が大学・研究機関向けに電子ジャーナル・学術データベースから施設設計施工・大学経営コンサルまで一体提供。2025年1月期の文教市場販売事業売上高は46,819百万円、営業利益は3,250百万円(前期比0.6%増)と安定収益を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期174,355百万円→2026期185,053百万円と緩やかな拡大基調だが、2027期通期予想は174,000百万円(△6.0%)と反動減を見込む。営業利益は2026期5,593百万円をピークに2027期予想4,000百万円へ大幅減少の見通し。
一方、2027年1月期第1四半期(2026年2月〜4月)は売上高48,861百万円(前年同期比+3.1%)・営業利益2,641百万円(同+24.1%)・親会社株主帰属純利益1,772百万円(同+10.7%)と全利益段階で増収増益を達成。文教市場での大型案件完工増加と図書館受託館数の拡大が牽引。
外部環境として中東情勢に起因する原材料・エネルギー価格高騰が先行き不透明要因として残存。自己資本比率は40.0%と前期末(39.8%)から小幅改善。
成長戦略
グループ資産活用・成長領域創出・収益構造転換の3本柱で中期計画3年目を推進
図書館受託ネットワーク・書店ブランド・学術情報基盤等の既存グループ資産を横断的に活用し、新たな収益機会を創出。2027年1月期Q1では図書館受託館数が期初1,851館から1,878館へ27館増加し、資産活用の着実な進展が確認できる。
駿河屋ホビー事業の新規出店(Q1に3店舗開店、計119店舗)、有料自習スペース等の店舗内スペース収益化、丸善リサーチの専門書電子検索サービス拡充など、市場環境変化に対応した新事業開発を推進。店舗・ネット販売事業の営業利益は前年同期比+30.0%と成果が顕在化。
既存事業の安定化と成長事業への投資により事業ポートフォリオを転換。出版事業では学協会専門書の総発売元機能強化により売上高1,005百万円(前年同期比+5.2%)・営業利益42百万円(前年同期は6百万円の損失)と黒字転換。
その他事業も総合保育・店舗内装の好調で売上高3,210百万円(同+14.5%)・営業利益316百万円(同+67.3%)と大幅改善。
最終更新: 2026年7月17日

