事業内容
倉敷紡績(クラボウ)は1888年創業の東証プライム上場企業。綿紡績を起源とし、現在は化成品事業(高機能樹脂・機能フィルム・産業マテリアル)、繊維事業(糸・ユニフォーム・カジュアル)、環境メカトロニクス事業(ライフサイエンス・エレクトロニクス・エンジニアリング)、食品・サービス事業(フリーズドライ食品・ホテル)、不動産事業の5セグメントを展開する。
半導体・自動車・建築・医療・食品など幅広い産業を顧客基盤とし、国内外29社のグループ会社を通じてグローバルに事業を展開している。
ビジネスモデル
化成品・環境メカトロニクスの高付加価値製品で成長収益を獲得しつつ、不動産賃貸(営業利益率約57.9%)や食品・サービスで安定収益を確保する複合モデル。繊維事業は構造改革中。研究開発費1,692百万円を投じた技術開発と、工場跡地等の遊休資産活用による不動産収益が収益基盤を補完する。
企業の強み
化成品事業は売上高62,654百万円とグループ最大セグメント。半導体製造装置向け高機能樹脂製品、太陽電池向け機能フィルム、自動車フィルター向け不織布など多業界向け高付加価値製品を展開。
熊本イノベーションセンターと寝屋川工場を活用した安定供給体制を構築しており、顧客密着型の商品開発・営業体制が競争優位を形成している。
環境メカトロニクス事業は売上高22,716百万円に対し営業利益3,867百万円(営業利益率約17%)と高収益。半導体向け液体成分濃度計・基板検査装置、鉄道インフラ検査システム、ウェハー洗浄装置など独自製品群を保有。
2026年3月期は前年同期比15.7%増益を達成しており、ライフサイエンス・エレクトロニクス・エンジニアリングの3分野で受注が拡大している。
工場跡地等の遊休資産を活用した不動産賃貸事業は、売上高3,965百万円に対し営業利益2,299百万円(営業利益率約57.9%)と極めて高い収益性を誇る。オフィス・商業施設・大規模メガソーラー用地等の賃貸を展開し、2026年3月期は新規開店により前年同期比6.5%増収・2.5%増益を達成。
グループ全体の収益安定化に貢献している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期の153,522百万円をピークに3期連続で減少し、2026年3月期は143,758百万円(前期比4.6%減)。営業利益も9,182百万円(同11.0%減)と2期ぶりの減益となった。
主因は化成品事業における半導体市況の調整局面(外部要因)と繊維事業の構造改革コスト。一方、政策保有株式売却益6,452百万円の計上により税金等調整前当期純利益は18,178百万円、親会社株主帰属当期純利益は12,876百万円と過去最高水準に達した。
自己資本比率は65.5%、時価ベース自己資本比率は66.6%まで上昇。2027年3月期は売上高154,000百万円・営業利益11,200百万円と増収増益を予想しており、半導体市況の回復(外部要因)と繊維事業の損益改善が鍵となる。
成長戦略
「Accelerate'27」で高収益注力事業の成長加速と経営資源の効率的活用による企業価値向上
半導体製造装置向け高機能樹脂製品を注力事業と位置づけ、第4四半期から受注回復基調に転じた。2027年3月期は化成品事業売上高68,000百万円・営業利益5,500百万円を予想し、前期比で大幅な利益回復を見込む。
安城工場の閉鎖を実行し、高機能製品「NaTech」やタイ子会社のデニム向け販売に注力。2026年3月期は営業損失897百万円だったが、2027年3月期は営業利益400百万円への黒字転換を予想。グローバルサプライチェーン再編によるコスト効率化を推進中。
政策保有株式の売却を継続し、2026年3月期に投資有価証券売却益6,452百万円を計上。売却資金を自己株式取得(7,124百万円)・増配(年間307円、配当性向39.3%)に充当し、ROE・PBRの改善を図る。
半導体製造装置向け液体成分濃度計・基板検査装置・鉄道インフラ検査システム・ウェハー洗浄装置等が好調で、2026年3月期は売上高22,716百万円・営業利益3,867百万円(前期比15.7%増)を達成。2027年3月期は売上高25,000百万円・営業利益3,400百万円を予想。
2026年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施予定。投資単位当たりの金額を引き下げることで個人投資家を含む投資家層の拡大と株式流動性の向上を図る。
最終更新: 2026年7月19日

