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倉敷紡績株式会社

3106東証プライム繊維製品

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倉敷紡績株式会社3106

事業内容

倉敷紡績(クラボウ)は1888年創業の東証プライム上場企業。綿紡績を起源とし、現在は化成品事業(高機能樹脂・機能フィルム・産業マテリアル)、繊維事業(糸・ユニフォーム・カジュアル)、環境メカトロニクス事業(ライフサイエンス・エレクトロニクス・エンジニアリング)、食品・サービス事業(フリーズドライ食品・ホテル)、不動産事業の5セグメントを展開する。

半導体・自動車・建築・医療・食品など幅広い産業を顧客基盤とし、国内外29社のグループ会社を通じてグローバルに事業を展開している。

ビジネスモデル

化成品・環境メカトロニクスの高付加価値製品で成長収益を獲得しつつ、不動産賃貸(営業利益率約57.9%)や食品・サービスで安定収益を確保する複合モデル。繊維事業は構造改革中。研究開発費1,692百万円を投じた技術開発と、工場跡地等の遊休資産活用による不動産収益が収益基盤を補完する。

企業の強み

化成品事業は売上高62,654百万円とグループ最大セグメント。半導体製造装置向け高機能樹脂製品、太陽電池向け機能フィルム、自動車フィルター向け不織布など多業界向け高付加価値製品を展開。

熊本イノベーションセンターと寝屋川工場を活用した安定供給体制を構築しており、顧客密着型の商品開発・営業体制が競争優位を形成している。

環境メカトロニクス事業は売上高22,716百万円に対し営業利益3,867百万円(営業利益率約17%)と高収益。半導体向け液体成分濃度計・基板検査装置、鉄道インフラ検査システム、ウェハー洗浄装置など独自製品群を保有。

2026年3月期は前年同期比15.7%増益を達成しており、ライフサイエンス・エレクトロニクス・エンジニアリングの3分野で受注が拡大している。

工場跡地等の遊休資産を活用した不動産賃貸事業は、売上高3,965百万円に対し営業利益2,299百万円(営業利益率約57.9%)と極めて高い収益性を誇る。オフィス・商業施設・大規模メガソーラー用地等の賃貸を展開し、2026年3月期は新規開店により前年同期比6.5%増収・2.5%増益を達成。

グループ全体の収益安定化に貢献している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高143,758百万円(前期比4.6%減)・営業利益9,182百万円(同11.0%減)と本業は減収減益だったが、政策保有株式売却益6,452百万円を特別利益に計上したことで親会社株主帰属当期純利益は12,876百万円(同42.8%増)と大幅増益となった。営業利益ベースの実力値は前期を下回っており、株式売却益に依存した純利益の膨らみを投資家は割り引いて評価する必要がある。

繊維事業は2026年3月期に売上高43,276百万円(前期比10.8%減)・営業損失897百万円(前期は営業利益75百万円)と赤字に転落した。安城工場閉鎖に伴う異常操業費用の計上が響いており、2027年3月期予想でも営業利益400百万円と回復は限定的。

外部要因として繊維・衣料品市場の回復遅れが続いており、構造改革の完遂と収益化の時間軸が不透明な点はリスクとして残る。

2022年6月発生の物流施設火災に関連し、SBSフレック社から約40億円、損害保険ジャパン社から約36億円の損害賠償請求訴訟が提起されており、他の保険会社からの追加求償可能性も残る。損害額は現時点で未確定であり、業績への影響が顕在化した場合の下振れリスクに留意が必要。

一方、2026年10月1日を効力発生日とする1対5の株式分割は流動性向上・投資家層拡大を目的としており、需給面でのポジティブ効果が期待される。

成長戦略

「Accelerate'27」で高収益注力事業の成長加速と経営資源の効率的活用による企業価値向上

半導体製造装置向け高機能樹脂製品を注力事業と位置づけ、第4四半期から受注回復基調に転じた。2027年3月期は化成品事業売上高68,000百万円・営業利益5,500百万円を予想し、前期比で大幅な利益回復を見込む。

安城工場の閉鎖を実行し、高機能製品「NaTech」やタイ子会社のデニム向け販売に注力。2026年3月期は営業損失897百万円だったが、2027年3月期は営業利益400百万円への黒字転換を予想。グローバルサプライチェーン再編によるコスト効率化を推進中。

政策保有株式の売却を継続し、2026年3月期に投資有価証券売却益6,452百万円を計上。売却資金を自己株式取得(7,124百万円)・増配(年間307円、配当性向39.3%)に充当し、ROE・PBRの改善を図る。

半導体製造装置向け液体成分濃度計・基板検査装置・鉄道インフラ検査システム・ウェハー洗浄装置等が好調で、2026年3月期は売上高22,716百万円・営業利益3,867百万円(前期比15.7%増)を達成。2027年3月期は売上高25,000百万円・営業利益3,400百万円を予想。

2026年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施予定。投資単位当たりの金額を引き下げることで個人投資家を含む投資家層の拡大と株式流動性の向上を図る。

最終更新: 2026年7月19日