事業内容
ディーブイエックス株式会社は1986年設立の循環器疾患分野特化型医療機器販売会社。不整脈事業(売上高の81.6%)を主軸に、心臓ペースメーカ・アブレーションカテーテル・ICD等を医療施設へ卸売販売する販売代理店業を展開。
虚血事業では国内総代理店として全国の販売代理店経由で医療施設へ供給し、自社製品「RAQUOSインジェクションシステム」も保有。その他セグメントではTAVI等ストラクチャー関連商品や臨床検査事業(子会社・総合医療サービス株式会社)も手掛ける。
主要顧客は全国の医療施設で、2026年3月期連結売上高は55,989百万円。
ビジネスモデル
国内外の医療機器メーカー・輸入商社から商品を仕入れ、医療施設(病院等)へ卸売販売することで売上総利益を得るビジネスモデル。不整脈事業は関東地区中心の販売代理店業、虚血事業は全国の販売代理店を経由した国内総代理店業を採用。
売上原価率は約90.4%と高く、薄利多売型の構造。自社製品開発・輸入総代理店機能強化により付加価値向上を目指している。
企業の強み
1986年の設立以来、循環器疾患分野に特化して事業を積み重ね、北海道から沖縄まで全国主要都市に営業拠点を展開。虚血事業で先行して全国展開を完了しており、不整脈事業の全国展開推進においても既存拠点網を活用できる体制を構築している。
自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」について日本国内における製造販売業者の認証を保有し、国内普及に向けた取り組みを進めている。さらに海外輸出開始に向けた準備も開始しており、純粋な販売代理店業を超えた自社製品事業の基盤を有する。
2026年3月期末の借入金残高は18,735千円と実質無借金経営を維持。自己資本比率35.4%、流動比率142.4%、当座比率118.6%と財務安全性は高水準。取引金融機関との3,300,000千円の当座貸越契約も確保しており、戦略的資金需要への対応余力を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2025期50,322百万円から2026期55,988百万円へ11.3%増加し増収基調を維持。ただし営業利益は2025期(個別)537百万円から2026期(連結)294百万円へ45%減少し、営業利益率は0.5%まで低下。
主因はPFアブレーション用カテーテルの償還価格抑制による粗利低下、人件費増加、戦略的経費支出の拡大。外部要因として2026年2月末の中東情勢悪化(ホルムズ海峡封鎖)によるエネルギー・原材料コスト上昇懸念が今後の医療資材調達コストに影響する可能性がある。
営業CFはマイナス1,168百万円と売上債権・棚卸資産の増加が資金を圧迫。現金及び現金同等物期末残高は4,313百万円。
成長戦略
不整脈事業の全国展開・新製品普及と事業ポートフォリオ多様化による持続的成長
安全性と手技時間短縮効果が認められるPFアブレーション用カテーテルは2026期売上高7,582百万円(不整脈事業の約16.6%)に達し、今後の心臓手術の主力商品として位置付け。販売数量は増加しているが償還価格抑制が粗利を圧迫しており、数量拡大による規模効果で収益貢献の最大化を目指す。
関東地区中心の顧客基盤から全国主要都市への営業拠点展開を推進。高度な専門性を活かした提案型営業による既存顧客の深耕と新規顧客開拓を並行して実施。2027期は売上高3.1%増を見込み、営業活動強化が主要な成長ドライバーとして機能する計画。
2026年3月期第1四半期に総合医療サービス株式会社を子会社化し、臨床検査事業を連結に取り込んだ。のれん192,193千円(期末残高164,737千円)が発生。「その他」セグメント売上高6,277百万円・セグメント利益782百万円を計上し、医療機器販売以外の収益源確保に貢献。
比較的粗利率の高い独自商品の開発や販売に注力し、代理店販売中心の薄利構造からの脱却を目指す。虚血事業では自社製品「RAQUOSインジェクションシステム」の国内普及および海外輸出準備を進め、収益構造の改善を図る。2027期の営業利益率目標は約0.83%(480百万円÷57,750百万円)。
最終更新: 2026年7月19日

