クラシル株式会社
299A・東証グロース・サービス業
クラシル株式会社
299A・東証グロース・サービス業
事業内容
クラシル株式会社(旧dely株式会社)は、国内最大級のレシピ動画サービス「クラシル」(累計ダウンロード数4,500万超)、リワード型購買促進アプリ「レシチャレ」、ライフスタイルメディア「TRILL」、クリエイターマネジメント「LIVEwith」を展開するプラットフォーム事業者。食品・飲料ナショナルブランド企業の約93%、全国3.5万店舗の小売企業をカバーし、メーカーと小売の双方に対してデジタル販促ソリューションを提供する。
主要ユーザー層は10代〜50代の購買意識の高い女性を中心とした消費者であり、2024年12月に東京証券取引所グロース市場に上場した。
ビジネスモデル
メディア領域(広告・タイアップ・有料課金)で大規模ユーザー基盤を構築し、そのユーザーを購買領域(レシチャレ収益・アフィリエイト)へ誘導するファネル型モデル。食品・飲料メーカーや小売企業から販促費を受託し、ユーザーへのポイント還元を通じた成果報酬型マーケティングを提供。
メディア資産を低コストで購買領域に転用できる構造が収益効率を高めている。2026年3月期の購買事業売上比率は35.5%(前期比+10.7pt)に拡大した。
企業の強み
食品・飲料企業の売上高上位30社のうち28社(約93%)と取引実績を持ち、スーパー・ドラッグストアを中心に3.5万店舗の小売企業をカバー。この顧客基盤は競合が短期間で模倣困難な参入障壁を形成しており、既存顧客へのARPU向上と新規案件拡大の基盤となっている。
「クラシル」及び「レシチャレ」のWeb/APP MAUは合計約3,500万(2026年1〜3月期間平均)。レシチャレ関連MAUは2025年3月期末の223万人から2026年3月期末に316万人へ拡大し、4四半期連続で増加。
アプリ累計ダウンロード数4,500万超、SNSフォロワー合計1,200万という多層的なリーチ基盤を保有する。
2026年3月期末の現金及び現金同等物残高は11,599百万円、純資産13,246百万円。有利子負債を持たない無借金経営で、営業CFは2,869百万円の収入。自己資金で広告宣伝費・人件費・M&Aを賄える財務的柔軟性を持ち、設立来5件のM&Aを実行してきた実績がある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高17,001百万円(前期13,102百万円、+29.8%)、営業利益3,463百万円(前期2,663百万円、+30.0%)、当期純利益2,461百万円(前期1,692百万円、+45.5%)と、売上・利益ともに前期を大幅に上回った。購買事業が6,029百万円(前期3,247百万円、+85.7%)と急拡大し、メディア事業8,030百万円(+6.3%)と合わせて全セグメントが成長。
売上高営業利益率20.4%、Non-GAAP営業利益率21.3%と高水準の収益性を維持した。外部要因として国内リテールメディアのデジタル化加速が追い風となっている。
2027年3月期は売上高21,368百万円(+25.7%)を予想するが、Non-GAAP営業利益は3,716百万円(+2.6%)と利益成長の鈍化が見込まれる。
成長戦略
ユーザー基盤拡大・購買販促深耕・M&Aの3本柱で非連続成長を目指す
レシチャレ関連MAUは2026年3月期末に316万人(前四半期比+26万人)に達した。内製コンテンツ制作・内部回遊施策の継続的改善によりPVが好調に推移しており、メディア事業の安定成長とともに購買事業への送客源として機能する。
新規小売企業(リテールパートナー)の獲得と既存取引先との案件拡大により、購買事業売上高は前期比+85.7%の6,029百万円に拡大。通期売上比率35.5%(前期比+10.7pt)まで高まり、収益構造の高付加価値化が進行中。2027年3月期も引き続き購買事業の成長が全社成長を牽引する見通し。
2025年11月にVTuber事業を2社より譲受するための子会社を設立し、2026年1月に事業譲受を完了。その他事業の安定性確保とイベント運営・グッズ販売領域の知見獲得を目的とする。強固な財務基盤(現金同等物11,599百万円)を活用した追加M&Aの機動的実行が可能な状態にある。
最終更新: 2026年7月19日

