事業内容
横浜冷凍株式会社は1948年創業、東証プライム上場の総合食品冷凍物流企業。冷蔵倉庫事業では水産品・畜産品・農産品の冷蔵・冷凍保管を全国の物流センターネットワークで展開し、タイ・ベトナム等海外拠点も保有する。
食品販売事業では水産・畜産・農産品の卸売・加工・輸出入を手掛け、グループ売上の約74%を占める。通関事業・不動産賃貸等も営む。
連結子会社2社・非連結子会社5社・関連会社2社を含むグループ体制で、2025年9月期の連結売上高は125,563百万円。
ビジネスモデル
冷蔵倉庫事業は全国の物流センターで保管料・荷役料を収受する安定収益モデルであり、2021年9月期の営業利益率は約21%と高収益。食品販売事業は水産・畜産・農産品の仕入・加工・販売を行う低マージン大量販売型で、売上高は81,457百万円に上るが営業損失が続く。
両事業の相互補完(保管と販売の一貫化)により、食品流通全体での付加価値獲得を目指す。
企業の強み
国内外に多数の物流センターを展開し、2021年9月期の冷蔵倉庫事業売上高は28,281百万円、営業利益は5,977百万円(営業利益率約21%)。直近2期間で国内5カ所・ベトナム1カ所の新規物流センターを稼働させ、収容能力を継続拡大している。
気仙沼・平戸など国内有数の水揚げ港に最新鋭の選別・凍結設備(気仙沼ソーティングスポットII、平戸アイスファクトリー)を建設し、水産品の買付から凍結・保管・販売までを自社で一貫して行う独自の「事業品」モデルを構築。調達コスト管理と販路拡大を両立する。
中期経営計画(第I期)に基づき3年間で300億円規模の冷蔵倉庫投資を計画。2021年9月期の設備投資総額は13,744百万円に達し、福岡ISLAND CITY物流センター等を新設。営業CF13,311百万円・減価償却費6,688百万円を背景に内部資金と長期借入・社債で資金調達体制を整備している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期109,794百万円から2025期125,563百万円まで概ね横ばい圏で推移。営業利益は2023期3,588百万円(当期純利益は大幅赤字)を底に回復基調にあり、2026年9月期中間期は4,106百万円(前年同期比35.0%増)と急改善。
経常利益は4,304百万円(同65.3%増)、親会社株主帰属中間純利益は2,849百万円(同70.5%増)。外部要因として冷凍食品需要の旺盛な拡大と料金改定交渉の進展が追い風。
通期業績予想は売上高125,000百万円(前期比0.4%減)、営業利益7,000百万円(同65.2%増)、当期純利益4,800百万円(同142.6%増)へ修正上方。自己資本比率は39.6%(前期末38.6%)と改善傾向。
成長戦略
冷蔵倉庫への積極投資と食品販売の「量から質」転換で収益構造を高度化
直近2期間で国内5カ所・ベトナム1カ所の計6カ所の物流センターを新規稼働。建設仮勘定が13,635百万円に急増しており、次期以降の新規センター稼働による収容能力拡大と保管料収入の積み上げを見込む。
冷蔵倉庫事業・食品販売事業の双方で料金改定交渉を進め、コスト上昇分の価格転嫁を実現。2026年9月期中間期において両セグメントの増収増益に貢献しており、引き続き交渉を推進する方針。
低採算取引の見直し・在庫管理の徹底・在庫回転率向上により利益率重視の事業構造へ転換。2026年9月期中間期の食品販売事業営業利益は前年同期比107.3%増の1,450百万円と中間期過去最高益を更新し、転換効果が顕在化。
タイヨコレイにおいて高水準の在庫率を維持しつつ料金改定交渉を進め増収増益を達成。ベトナムでも新規物流センターを稼働させており、アジア圏での冷蔵倉庫ネットワーク拡充を継続。
最終年度を迎えた中期経営計画に基づき、冷蔵倉庫事業でのスマートコールドサービス提供強化と食品販売事業での国内外生産者ネットワーク活用を推進。2026年9月期通期業績予想の上方修正は計画の順調な進捗を示す。
最終更新: 2026年7月17日

