キオクシアホールディングス株式会社
285A・東証プライム・電気機器
キオクシアホールディングス株式会社
285A・東証プライム・電気機器
事業内容
キオクシアホールディングスは、1987年に世界初のNAND型フラッシュメモリを発明した技術的源流を持ち、現在は連結子会社22社を擁するフラッシュメモリ専業グループである。四日市工場(三重県)・北上工場(岩手県)の2拠点でフラッシュメモリチップを製造し、SSD・組み込み式メモリ・リテール製品を世界に販売する。
主要顧客はAppleグループ(売上収益の20.4%)をはじめとするグローバルなスマートフォンメーカー、データセンター事業者、エンタープライズ顧客であり、Sandiskグループとの製造合弁(生産能力の約80%を共有)を通じてビット生産量ベースで世界シェア約29%を有する。
ビジネスモデル
自社開発のBiCS FLASH™技術を核に、四日市・北上の大規模工場でフラッシュメモリを製造し、SSD・組み込み式メモリ・リテール製品として世界市場に販売する。Sandiskグループとの製造合弁では製造サービス対価として2026年から2029年にかけて合計11億6,500万米ドルを受領する契約に転換。
政府補助金(2026年3月期56,396百万円)も活用しながら設備投資を規律的に実施し、ギガバイト当たりコスト削減と出荷量拡大で収益を最大化する構造である。
企業の強み
Sandiskグループとの合弁を含むビット生産量ベースで世界シェア約29%を有し、四日市工場では6製造棟を棟間搬送で連結した統合生産体制を確立。北上工場第2製造棟(K2棟)は2025年9月に稼働開始。AI・ビッグデータを活用したスマートファクトリー化により高い生産効率を実現している。
CBA(CMOS directly Bonded to Array)とOPS(On Pitch SGD)技術を採用した第8世代BiCS FLASH™を量産中。前世代比でランダムライト約65%・シーケンシャルライト約95%の性能向上を実現したエンタープライズSSD「CM9シリーズ」を投入するなど、技術力に裏付けられたコスト競争力と製品競争力を両立している。
Appleグループへの販売実績は2026年3月期に売上収益の20.4%(前期17.6%から拡大)を占め、最大顧客との関係が深化している。スマートフォン向けでは長年にわたり主要グローバル企業と強固な関係を構築しており、最先端技術ニーズに対応した高品質製品・サポートを提供する実績を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の売上収益は2,337,628百万円(前期比37.0%増)、営業利益870,369百万円(同92.7%増)、親会社帰属当期利益554,490百万円(同103.6%増)と全指標で過去最高を更新。外部要因として生成AI用途を中心としたデータセンター向け需要拡大による平均販売単価の大幅上昇と出荷量増加が主因。
売上収益営業利益率は37.2%(前期26.5%)へ大幅改善。アプリケーション別ではSSD & ストレージが1,362,638百万円(前期比37.5%増)、スマートデバイスが759,978百万円(同51.7%増)と両セグメントが牽引。
2027年3月期第1四半期予想は売上収益1,750,000百万円(前四半期比+74.5%)、営業利益1,298,000百万円(同+117.5%)と加速が続く見通し。
成長戦略
第8世代BiCS FLASH™量産とデータセンターSSDシェア拡大でAI需要を継続取り込み
CBA(CMOS Bonded Array)およびOPS技術を採用した第8世代BiCS FLASH™の量産を推進し、ビット当たりコスト低減と高密度化を実現。データセンター・エンタープライズ向け高付加価値SSD製品の競争力強化につなげる。
生成AI用途によるサーバー需要増加を背景に、SSD & ストレージセグメントの売上収益は2026年3月期に1,362,638百万円(前期比37.5%増)を達成。2027年3月期第1四半期もデータセンター向け旺盛需要継続を見込み増収増益を予想。
2025年7月に非転換型優先株式322,996百万円を償還し資本構成を整理。米ドル建て無担保普通社債326,656百万円を新規発行し調達多様化を図る。2026年4月・5月に借入金の繰上返済・契約解除を実施予定であり、財務コスト削減と財務柔軟性向上を推進。
キオクシア株式会社は2026年4月8日にNanya Technology Corporationの株式を取得(取得対価78,208百万円)。メモリ事業における戦略的パートナーシップ強化と事業基盤の拡充を図る。
最終更新: 2026年7月19日

