ヱスビー食品株式会社 logo

ヱスビー食品株式会社

2805東証スタンダード食料品

ヱスビー食品株式会社 logo
ヱスビー食品株式会社2805

事業内容

ヱスビー食品は1923年創業、100年超の歴史を持つスパイス・ハーブ・カレー専業の食品メーカーである。各種香辛料、即席カレー、チューブ製品、レトルトカレー等を製造・販売し、国内事業(売上高115,395百万円)と海外事業(売上高13,631百万円)の二軸で事業を展開する。

国内では上田・東松山・宮城の3工場を擁し、複数の製造子会社・原材料調達子会社と連携した垂直統合型のサプライチェーンを構築。海外はS&B INTERNATIONAL CORPORATION、S&B FOODS SINGAPORE PTE.LTD.、S&B SPICE CANADA INC.等を通じてグローバル展開を進めている。

主要顧客は三菱食品、三井物産、国分グループ本社等の大手食品卸であり、家庭用・業務用の双方に製品を供給している。

ビジネスモデル

原材料調達(峯栄興業・ヱスビー興産)から製造(グループ工場・製造子会社)、販売(大手食品卸経由)までを一貫して管理する垂直統合モデルを採用。「ゴールデンカレー」「赤缶カレーパウダールウ」「李錦記」ブランド等の高付加価値製品の販売強化により単価・利益率の改善を図る。

研究開発費1,427百万円を投じ、スパイス・ハーブの機能性研究や食品加工技術の高度化を継続的に推進することで競合との差別化を維持している。

企業の強み

1923年創業以来、スパイス・ハーブ・カレーに特化した研究開発を継続し、育種・栽培技術、香り分析、機能性研究等の独自技術を蓄積。研究開発費は当期1,427百万円を投じており、食品加工・容器包装・微生物制御・品質管理の各技術領域で幅広い研究を展開している。

原材料調達を担う株式会社ヱスビー興産・峯栄興業株式会社(2022年子会社化・2026年3月期より連結化)、製造を担うエスビーガーリック食品・ヱスビースパイス工業等の複数子会社を擁し、調達から製造まで一貫管理する体制を構築。原材料価格高騰局面においても安定供給を維持している。

パウダールウ製品(「赤缶カレーパウダールウ」等)や「李錦記」ブランド製品、ラー油関連製品等の高付加価値製品の販売強化により、売上高営業利益率は2023年3月期4.5%から2026年3月期8.0%へと大幅に改善。売上総利益は前期比23億34百万円増の361億32百万円(前期比6.9%増)を達成した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高129,022百万円(前期比4.5%増)、営業利益10,318百万円(同9.3%増)、当期純利益8,409百万円(同11.2%増)と5期ぶりの増収を含む全利益項目での増益を達成。一方、2027年3月期予想では当期純利益8,100百万円(同3.7%減)と減益を見込む。

当期に特別利益(受取補償金604百万円等、合計1,132百万円)が大きく発生した反動が主因であり、経常利益ベースでは増益予想(10,900百万円、同1.6%増)であることから、実力ベースの収益力は維持されているとみられる。

外部要因として、原材料価格の上昇・エネルギー価格変動・為替変動が引き続きコスト圧力となっており、2026年3月期の売上原価は92,889百万円(前期比3.5%増)と増加。広告宣伝費(3,425百万円、前期比12.8%増)・給料及び手当(5,178百万円、同5.4%増)等の販管費も増加傾向にある。

2027年3月期も原材料・資材価格の上昇が見込まれており、売上高拡大による吸収が課題。売上高営業利益率は2027年3月期予想で7.9%(2026年3月期8.0%)とほぼ横ばいを見込む。

海外事業のセグメント利益率28.4%は国内事業(5.6%)を大幅に上回り、グループ全体の収益性向上に貢献。ただし海外売上高比率は10.6%にとどまり、2029年3月期中期目標14.8%・長期目標40%超(2043年)への道のりは長い。

外部要因として地政学リスクや為替変動が海外事業の業績に影響しうる点も留意が必要。2026年6月の経営体制刷新(大久陽子新社長・CFO兼海外事業管掌の山﨑崇弘代表取締役)が海外加速の契機となるか注目される。

成長戦略

スパイス&ハーブを核に高付加価値品強化・海外拡大・体制構築で持続成長を目指す

第3次・第4次中期経営計画の核心施策。パウダールウ製品や「赤缶カレーパウダールウ」「濃いカレー」等の高付加価値品の拡販により、売上総利益率を改善。2026年3月期の売上総利益率は28.0%(前期27.4%)と着実に向上している。

市場特性に応じた製品開発・マーケティング強化により、2026年3月期の海外事業売上高は13,631百万円(前期比10.3%増)、セグメント利益率28.4%を達成。海外売上高比率は10.6%に上昇。

2029年3月期目標14.8%、長期目標(2043年)40%超に向け海外事業拠点の拡充・人的資本投資を継続。

「価値を創造し続けるための体制構築」をテーマに、「強みを伸ばす」「成長を支える」「効率を高める」「基盤を固める」の4重点戦略を推進。2029年3月期目標は売上高142,000百万円・営業利益12,000百万円・ROE8.0%超。2026年6月よりCxO体制を導入し意思決定の迅速化を図る。

2026年3月期より峯栄興業株式会社を連結子会社化(連結の範囲の変更)。連結範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増加1,936百万円、資本剰余金・利益剰余金への寄与(連結範囲の変動2,540百万円)を計上。原材料調達の垂直統合強化によりサプライチェーンの安定性向上を図る。

最終更新: 2026年7月19日