事業内容
アルフレッサ ホールディングスは、医療用医薬品・医療機器等の卸販売(アルフレッサ株式会社を中核とする全国ネットワーク)、一般用医薬品等のセルフメディケーション卸販売(アルフレッサ ヘルスケア)、医薬品・原薬・医療機器の製造販売(アルフレッサ ファーマ)、調剤薬局の経営(アポクリート)の4事業セグメントを擁する持株会社。売上高3,104,064百万円のうち約89%を医療用医薬品等卸売事業が占め、病院・診療所・薬局等の医療機関を主要顧客とする。
再生医療サプライチェーンやCDMO事業など新領域にも展開し、医薬品の開発・製造・流通・市販後調査を一気通貫で支援するトータルサプライチェーンサービス(TSCS)の構築を推進している。
ビジネスモデル
主収益源は医療用医薬品等の仕入・卸販売マージンであり、仕入総額2,900,101百万円に対し売上高3,104,064百万円を計上する薄利多売型モデル。これに製造事業(アルフレッサ ファーマによる自社製品・原薬・受託製造)と調剤薬局事業(アポクリート)を組み合わせ、バリューチェーン全体での収益多様化を図る。
スペシャリティ医薬品の限定流通取扱いや医療機器専門商社のM&Aにより付加価値を高め、ISO9001認証取得推進で流通品質を差別化している。
企業の強み
アルフレッサグループは業界No.1のMS(医薬品卸販売担当者)数を擁し、ネオプライマリー戦略を推進。診療所販路で高い売上成長を実現し、2026年3月期の医療用医薬品等卸売事業売上高は2,782,584百万円(前期比5.4%増)と市場伸長を上回る増収を達成した。
2025年9月にミヤノメディックス・東日本メディカルシステムを子会社化、2026年3月にテクノ・スズタを完全子会社化するなど、医療機器専門商社のM&Aを継続実施。全国の医療機器流通ネットワークを段階的に拡充し、TSCSにおけるメディカル品流通機能を強化している。
医薬品の開発支援から製造(アルフレッサ ファーマ)、物流・卸販売(アルフレッサ)、市販後調査(ArkMS)、調剤薬局(アポクリート)まで一気通貫で提供できるグループ体制を保有。2026年1月開始のPATH-Solutionでは海外新興バイオ医薬品企業の日本参入を包括支援し、他社が短期間で模倣困難な統合機能を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期2,585,643百万円から2026期3,104,064百万円へ5期連続増収。一方、営業利益は2024期38,460百万円をピークに2025期38,080百万円、2026期36,164百万円と2期連続減少し、売上高営業利益率は1.2%まで低下。
2026期の当期純利益41,746百万円は前期比52.4%増だが、投資有価証券売却益25,331百万円(政策保有株縮減)という一過性要因が主因。外部要因として2025年4月の薬価中間年改定のマイナス影響と物流費・人件費高騰が利益を圧迫。
営業CFは38,566百万円と大幅改善し、財務体質は健全。2027期は当期純利益20,800百万円(同50.2%減)と大幅減益を予想しており、特別利益剥落後の実力収益力が問われる局面。
成長戦略
TSCSの進化拡大・バイオシミラー製造参入・新規事業投資で2028年3月期の収益多様化を目指す
業界最大規模MSを活用し、スペシャリティ医薬品・限定流通品の取扱いを増加させることで市場伸長を上回る売上成長を実現。2026年3月期の医療用医薬品等卸売事業売上高は前期比5.4%増と成果が顕在化している。
キッズウェル・バイオ、カイオム・バイオサイエンス、Mycenax Biotech Inc.との4社合弁でバイオシミラー原薬・製剤製造を行うCDMO会社を設立。国内自給率向上・安定供給体制確立・海外輸出を目指す。
ドラッグ・ラグ/ロス解消に向け、海外新興バイオ医薬品企業の市場分析から開発・薬事・製造・販売・市販後調査まで一気通貫で支援するプラットフォームを提供。TSCSの新たな収益源として育成中。
ミヤノメディックス(広島)、東日本メディカルシステム(仙台)、テクノ・スズタ(長崎)を子会社化し、TSCSにおけるメディカル品の流通機能を強化。地域医療への貢献と卸売事業の収益基盤拡充を図る。
政策保有株式の売却(2026年3月期売却収入30,924百万円)を進め、資本効率を改善。後発事象として15,000百万円上限・最大6,307,800株のFCSR方式自己株式取得を2026年5月に決議し、株主還元を強化。
最終更新: 2026年7月19日

