双日株式会社 logo

双日株式会社

2768東証プライム卸売業

双日株式会社 logo
双日株式会社2768

事業内容

双日株式会社は2003年にニチメン株式会社と日商岩井株式会社の経営統合により設立された総合商社。自動車・航空社会インフラ・エネルギーヘルスケア・金属資源リサイクル・化学・生活産業アグリビジネス・リテールコンシューマーサービス・その他の8セグメントを擁し、連結子会社413社・持分法適用会社129社の計542社で構成される。

中南米・豪州・東南アジア・欧米を主要拠点に、物品売買・貿易・製造・サービス・プロジェクト投資・金融活動をグローバルに展開。2026年3月期の収益は2,757,350百万円に達する。

ビジネスモデル

双日の収益構造は、①商品売買・貿易によるトレーディング収益、②持分法適用会社からの投資損益・配当収益、③連結子会社化した事業会社の売上総利益の三層で構成される。中期経営計画2026では「KATIモデル」に基づき、知見ある事業を起点に機能拡張・新領域展開を行い、個別の取り組みを持続的収益基盤「カタマリ」へ発展させる戦略を推進。

基礎的営業キャッシュ・フローの7割を成長・人材投資に、3割を株主還元に充当する規律あるキャッシュ配分を実践している。

企業の強み

米国でMcClure社・Freestate社、豪州でEllis Air社・Climatech社を相次いで買収し、省エネ・データセンター関連サービスを含むエネルギーソリューション事業を構築。2026年3月期にエネルギー・ヘルスケアセグメントの売上総利益が前期比257億円増の65,900百万円超に拡大し、新規連結効果が数値として確認できる。

化学セグメントでは国内外5,000社超の顧客基盤と長年のトレード実績を保有。日本エイアンドエル㈱の新規連結によりSBRラテックス・ABS樹脂等の製造領域へ展開し、2026年3月期の化学セグメント売上総利益は72,542百万円と前期比73億円増加。

Sojitz SOLVADIS GmbHを通じた欧州ネットワークも活用し、地政学リスクに対応したサプライチェーン多角化を実現している。

タイのThai Central Chemical社・フィリピンのAtlas Fertilizer社等を通じ東南アジアで高い市場シェアを保有する肥料事業を展開。ベトナムでは肥育から食肉加工・販売までの一貫体制を構築済み。

デジタル農業(衛星画像AI解析・農業シミュレーション)を組み合わせたアグリプラットフォームへの進化も進行中で、長年の事業実績が競争優位の源泉となっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は収益が前期比9.9%増の2,757,350百万円と増収を達成したが、親会社帰属当期純利益は103,611百万円と前期比6.3%減益。金属・資源・リサイクルセグメントが豪州原料炭の市況下落・生産効率低迷・減損計上により前期比24,363百万円の大幅減益となったことが主因。

外部要因である資源市況の回復なくして全社利益の本格反転は難しく、非資源セグメントの成長がどこまで資源セグメントの落ち込みを補完できるかが引き続き評価の焦点となる。

会社側は2027年3月期の親会社帰属当期純利益を130,000百万円(前期比+25.5%)と大幅増益を予想。前提為替レートは150円/米ドル。

エネルギー・ヘルスケアの継続成長と資源セグメントの回復が前提となるが、豪州原料炭の市況・生産効率改善の見通し、省エネ事業の新規連結効果の持続性、資産入替益の再現性など、複数の不確実要因が存在する。投資家は前提条件の妥当性を個別に精査する必要がある。

2026年3月期末のネット有利子負債は前期末比1,522億75百万円増加し1兆395億66百万円、ネット有利子負債倍率は0.95倍に上昇。資産合計は3,648,023百万円(前期比18.2%増)と連結子会社の新規取得等で大幅拡大。

財務活動によるキャッシュ・フローは110,217百万円の収入(主に長期借入657,848百万円)と借入依存の投資拡大が続く。自己資本比率は29.9%(前期31.4%)と低下傾向にあり、投資拡大と財務健全性のバランスが今後の重要な評価軸となる。

成長戦略

中計2026の投資拡大・DX/GX全社横断強化でNext Stage(当期利益2,000億円)を目指す。

省エネ関連事業(米国・豪州ESCO)の新規連結・ボルトオン投資拡大、太陽光・洋上風力等の再生可能エネルギーIPP事業の積み上げ、病院PPP・民間医療事業の拡大を通じ、全社最大の利益貢献セグメントとしての地位を強化。2026年3月期に31,932百万円の親会社帰属利益を達成し、前期比大幅増益を実現。

ナイジェリアガス小売事業・貨車リース事業・国内商業開発運営事業等の資産売却を通じ、2026年3月期の関係会社整理益は41,746百万円と前期比大幅増。資産効率向上と投資回収の規律を維持しながら、新規成長領域への再投資を継続する方針。

防衛関連取引の増加(日本の防衛費拡大政策が外部要因として追い風)と航空機関連取引の拡大により、航空・社会インフラセグメントの親会社帰属利益は15,506百万円(前期比+3,300百万円)に増加。豪州インフラ開発企業・公共交通事業への出資も実行し、大規模プロジェクト受注体制を強化。

2027年3月期の連結業績予想として親会社帰属当期純利益130,000百万円(前期比+25.5%)、売上総利益440,000百万円、税引前利益170,000百万円を公表。前提為替レートは150円/米ドル。エネルギー・ヘルスケアの継続成長と資源セグメントの回復が達成の鍵となる。

「中期経営計画2026」において株主資本DOE4.5%を基本とする累進的な配当方針を採用。2026年3月期の年間配当は165円(前期150円から増配)、配当性向33.3%。2027年3月期の中間配当は1株当たり90円(前期82円50銭から増配)を取締役会で決議済み。

最終更新: 2026年7月19日