継続企業の前提に関する重要事象
当社グループは前連結会計年度まで3期連続の営業損失を計上しており、当連結会計年度においても営業損失666百万円、経常損失647百万円、親会社株主に帰属する当期純損失816百万円、営業キャッシュ・フロー△585百万円を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象が存在する。対応策として、第6回新株予約権行使による310百万円、第1回無担保社債及び第7回新株予約権による597百万円の資本調達を実施したほか、水産事業の6次産業化モデル構築や店舗収益基盤の再構築を推進している。構造改革の効果発現には一定の時間を要するため、資金繰り管理と金融機関との関係強化が継続的な課題となっている。
食材調達コストの上昇リスク
BSEや鳥インフルエンザ等の疫病、異常気象・天候不順・自然災害、為替相場の変動、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化等の複合的要因により、食材の調達難や調達価格の上昇が生じる可能性がある。外食業を主力とする当社グループにとって食材費は主要コストであり、調達コストの上昇は財政状態及び経営成績に直接的な影響を及ぼす。当社グループは水産事業の6次産業化モデルによる自社サプライチェーン構築(SANKO船団・SANKO海商・綜合食品)を通じて調達の安定化を図っている。
外食市場縮小・競合激化リスク
外食市場の縮小や競争激化により既存店売上が想定以上に減少した場合、または経費削減策が奏功しなかった場合、経営成績に影響を及ぼす可能性がある。テレワーク定着や外出自粛の影響で消費行動が都市部から郊外へ分散しており、首都圏一等立地の大型・空中階「総合型居酒屋」への需要減少はすでに業績悪化の主因となっている。当社グループはニーズ変化を踏まえた新規出店・業態開発(『アカマル屋鮮魚店』『まめたい商店』等)を推進し、収益基盤の再構築を図っている。
店舗賃借物件に係るリスク
直営店舗は全て賃借物件であり、賃貸人側の事情による解約・解除により業績好調店舗でも閉店を余儀なくされる可能性がある。また、敷金・保証金が賃貸人の倒産等により全部または一部回収不能となった場合、財政状態に影響を及ぼすリスクがある。さらに定期借家契約の早期解約不可や解約違約金、原状回復費用など、店舗閉鎖に伴う想定外費用が発生する可能性もある。
食品事故・食の安全性リスク
食中毒等の食品事故が発生した場合、食材廃棄処分・損害賠償・一定期間の営業停止等により財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、食材の表示内容に重大な誤りが発生した場合には信用低下による店舗売上減少や、調達先・主要食材の見直しコストが発生するリスクもある。当社グループは食品衛生法に基づく飲食店営業許可の取得・食品衛生責任者の設置、トレーサビリティの確立、産地・加工工場の現地確認、添加物・微生物検査基準の遵守等の対策を講じている。
人材確保・教育の遅延リスク
直営店・運営受託店舗の出店拡大や新規事業開発に向けた人材確保・教育が計画通りに進まない場合、各事業の拡大計画が遅延または中止となり経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、アルバイト従業員への社会保険適用範囲の拡大が実施された場合、社会保険料負担増加により人件費が上昇するリスクも存在する。当社グループは新卒・中途・海外人材採用やアルバイトからの社員登用、階層別研修・評価制度の拡充により対応を図っている。
固定資産の減損リスク
当社グループは営業店舗を中心に設備等の固定資産を保有しており、直営店舗の営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる場合、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により減損損失が計上され、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。すでに複数期にわたる営業損失を計上している状況下では、減損リスクが顕在化しやすい環境にある。当社グループは収益改善施策の実施と不採算店舗の業態転換・閉鎖等により対応を図っている。
水産6次産業化モデルのリスク
当社グループの収益改善の柱として位置付ける水産事業の6次産業化モデルは、水産資源の減少、国内外の魚食需要の変動、水産流通の構造変化など予期しない事象の発生により、経営成績に影響を及ぼす可能性がある。SANKO海商・綜合食品の子会社化や沼津加工場への設備投資、SANKO船団による全量買取り等の固定的コスト構造を抱えており、需要変動時の影響が大きい。当社グループは低利用魚・未利用魚の高付加価値化や法人向け販路開拓により事業リスクの分散を図っている。
M&Aに係るリスク
当社グループはシナジー効果を期待できるM&Aを事業拡大の有効手段として検討しており、買収後に事前のデューデリジェンスで把握できなかった偶発債務の発生や、事業展開が計画通りに進まない場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。すでに水産仲卸のSANKO海商(2021年11月)および豊洲市場の水産物卸売会社・綜合食品(2022年7月)を子会社化しており、M&Aリスクは現実に顕在化している局面にある。事前のデューデリジェンス(財務・法務・ビジネス)の実施によりリスク低減を図っている。
海外事業展開リスク
当社グループはアジア地域を中心に現地合弁企業による飲食事業を展開し、日本の食材を供給しているが、当該外国における政治・社会不安、経済情勢の悪化、法令政策の変更、外国為替相場の変動により海外事業展開に支障が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。「東京チカラめし」のアジア地域でのライセンス契約獲得にも取り組んでおり、地政学リスクや為替リスクへの露出が今後拡大する可能性がある。現地合弁形式による参入でリスク分散を図っているが、具体的なヘッジ手段の詳細は開示されていない。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月22日

