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株式会社あらた

2733東証プライム卸売業

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株式会社あらた2733

事業内容

株式会社あらたは、化粧品・日用品・ペット用品・紙製品等を全国のドラッグストア・ホームセンター・スーパーマーケット・ディスカウントストア等に供給する日用品・化粧品等の卸売業を主たる事業とする。連結子会社16社・持分法適用関連会社2社を含むグループを形成し、ペット専門卸のジャペル株式会社、店頭管理・フィールドサポートを担う株式会社インストアマーケティング、2026年1月に子会社化したmsh株式会社(Love Liner等人気ブランド保有)等を擁する。

2026年3月期に売上高1,004,749百万円を達成し、11期連続で過去最高売上を更新した。

ビジネスモデル

メーカーから日用品・化粧品等を仕入れ、全国の小売業に販売する卸売マージンが主な収益源。独自の情報分析機能を活かしたカテゴリー戦略・専売品・優先流通品の拡大により差別化を図る。

株式会社インストアマーケティングによる店頭活性化支援や、株式会社True Dataとの業務提携によるデータ分析機能強化を通じ、単なる物流機能を超えた提案型卸として小売業への付加価値提供を収益基盤としている。

企業の強み

2026年3月期に売上高1,004,749百万円を達成し、11期連続で過去最高売上を更新。長期経営ビジョン2030で2030年3月期までの目標としていた売上高1兆円を4年前倒しで達成した。ドラッグストア・ディスカウントストア・コンビニ等多業態への販路を持ち、安定的なトップライン拡大を継続している。

ペット専門卸商社ジャペル株式会社の専門性を活かしたライフステージ別フード・おやつ提案により新規取引開始とインストアシェア拡大を実現。ヘルス&ビューティーカテゴリーでは専売・優先流通品の拡大を推進し、2026年3月期に同カテゴリー売上高314,577百万円(前年同期比2.6%増)を達成した。

ドラッグストア(売上高522,924百万円)、ホームセンター(137,760百万円)、スーパーマーケット(110,086百万円)、ディスカウントストア(82,189百万円)等に加え、2024年10月開始のコンビニ等新規業態(その他117,195百万円、前年同期比7.3%増)まで幅広い業態に供給網を持つ。最大顧客ツルハグループへの販売は136,906百万円(構成比13.6%)にとどまり、特定顧客依存度が低い分散型ポートフォリオを形成している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高が前年同期比1.9%増の1,004,749百万円と増収を確保した一方、営業利益は13,207百万円(同11.9%減)、経常利益は13,534百万円(同13.3%減)と大幅減益。販管費が前年同期比3.6%増(84,123百万円)と売上成長を上回るペースで膨張し、人件費・物流費・賃借料の上昇に加えIT中計効果の遅延が重なった。

売上総利益率も前年同期比0.07ポイント低下しており、流通業界の環境変化に伴うセンターフィー増加が構造的な利益率圧迫要因として残存する。

会社側が開示した2027年3月期通期連結業績予想は、売上高1,030,000百万円(前年同期比2.5%増)に対し、営業利益11,000百万円(同16.7%減)、経常利益10,500百万円(同22.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益7,000百万円(同30.9%減)と大幅な減益継続を見込む。新中期経営計画2030の「体質強化戦略」によるコスト構造改革の効果が顕在化するまでの過渡期にあり、短期的な利益水準の低下は不可避とみられる。

配当は112円維持(配当性向53.5%)と株主還元を優先する姿勢だが、利益水準との乖離拡大に留意が必要。

2026年3月期にMAPホールディングス(msh・Polite含む)を6,728百万円で取得し、暫定のれん8,631百万円を計上。長期借入金は12,629百万円から22,076百万円へ急増し、短期借入金も21,152百万円(前期12,019百万円)に拡大。

自己資本比率は37.4%から35.7%へ低下した。中期経営計画2030では引き続きM&Aを成長手段として位置づけており、のれん償却期間が未確定な点も含め、財務レバレッジの上昇と資本効率(ROE:8.4%、前期9.2%)の低下トレンドを継続的に監視する必要がある。

成長戦略

中期経営計画2030で体質強化と成長投資の2層戦略、2030年3月期に売上高1,550億円増・経常利益25億円増を目標

中計2026の重点施策として継続してきたH&Bカテゴリー強化が奏功し、2026年3月期売上高314,577百万円(前年同期比2.6%増)を達成。msh株式会社(Love Liner等)子会社化により商品開発力・ブランド力を内製化し、専売品拡大と提案力向上のシナジーを中計2030で最大化する。

2024年10月開始のコンビニ等新規小売業との取引が順調に推移し、「その他」業態売上高117,195百万円(前年同期比7.3%増)を牽引。ディスカウントストア(同6.6%増)でも伸長しており、多業態対応力を活かした顧客基盤の拡大を継続する。

2026年1月にMAPホールディングスの全株式を6,728百万円で取得し、msh株式会社・株式会社Politeを完全子会社化。メーカー機能(ブランド・商品開発力)と卸機能(提案力・物流力)のシナジーにより化粧品カテゴリーでの独自性を強化。のれん8,631百万円(暫定)を計上し、償却期間は検討中。

IT中計の導入は完了したが、効果が販管費削減に結びつくまでに時間を要しており、2026年3月期の販管費は前年同期比3.6%増(84,123百万円)と依然膨張。中計2030の「体質強化戦略」でボトムラインの底上げを図り、ROICおよびEBITDAを重要経営指標として管理する。

2026年3月期に実施したTrue Dataとの戦略的業務提携により、データ分析機能を強化し小売業への提案力向上を図る。中計2030の成長戦略における布石として位置づけ、消費者購買データを活用したカテゴリー提案の高度化を推進する。

最終更新: 2026年7月19日