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株式会社大戸屋ホールディングス

2705東証スタンダード小売業

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株式会社大戸屋ホールディングス2705

事業内容

株式会社大戸屋ホールディングスは、「大戸屋ごはん処」ブランドのもと、国内外で定食・弁当の直営・フランチャイズ事業を展開する持株会社。国内では直営156店舗・FC164店舗の計320店舗を運営し、海外ではアジア6カ国・米国・香港を含む計141店舗(直営9店舗・FC132店舗)を展開する。

全メニューを店内調理で提供する「出来立て」にこだわった定食業態を核とし、健康志向の一般消費者を主要顧客層とする。2020年にコロワイドグループの傘下に入り、仕入共同化等のグループシナジーを活用しながら成長を図っている。

ビジネスモデル

収益は主に国内直営店での飲食売上(売上高の約62%)と、国内外FC加盟店からの月間売上高5%のロイヤルティ・食材・消耗品の供給収入で構成される。FC事業は資産効率が高く、国内FCセグメント利益率は約17%と直営(約4%)を大幅に上回る。

コロワイドグループとの仕入共同化により原価抑制を図りつつ、出店拡大と客単価向上で売上規模を拡大する構造。

企業の強み

国内フランチャイズ事業は売上高10,128百万円に対しセグメント利益1,718百万円(利益率約17%)を計上。セグメント資産1,244百万円と軽資産で高収益を実現しており、直営からFCへの転換(2026年3月期に3店舗転換)も進め、資本効率の高い店舗網拡大を推進している。

2020年のコロワイドグループ傘下入り以降、グループとの仕入共同化・商材最適化を実施。2026年3月期の食材等仕入実績は合計16,428百万円(前年同期比25.2%増)と規模拡大に伴い増加する中、商品構成の最適化等により売上総利益率を維持し、営業利益2,140百万円(前年同期比28.8%増)を達成した。

海外FCは台湾53店舗・タイ60店舗・インドネシア16店舗等132店舗をアジア6カ国で展開。2026年3月期にカンボジア・フィリピンへ初出店し展開国を拡大。米国「まつ井」は10年連続ミシュランの星を獲得しており、海外での「大戸屋」ブランドの信頼性・認知度向上に寄与している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高37,016百万円(前期比17.9%増)、営業利益2,140百万円(同28.8%増)と大幅増収増益を達成した一方、親会社株主帰属当期純利益は1,233百万円(同0.7%増)にとどまった。法人税等合計が288百万円から861百万円へ急増(繰延税金資産の取崩しを含む法人税等調整額343百万円)したことが主因であり、営業利益の伸びが純利益に反映されにくい構造が露呈した。

2026年3月期は自己株式取得1,513百万円・消却1,512百万円を実施し、資本剰余金が2,307百万円から810百万円へ大幅減少。純資産は4,719百万円から4,421百万円へ減少し、自己資本比率は37.7%から34.5%に低下した。

株主還元姿勢は評価できるが、財務基盤の厚みが薄れており、今後の出店投資拡大局面での資金調達余力に留意が必要である。

海外直営事業のセグメント損失は前期8百万円から69百万円へ拡大し、改善が遅れている。外部要因として食材価格・人件費の高騰が国内外で継続しており、2026年3月期の販売費及び一般管理費は18,465百万円(前期比11.2%増)と売上高増加率を下回るペースで増加した。

2027年3月期予想は売上高38,000百万円(前期比2.7%増)・営業利益2,245百万円(同4.9%増)と成長鈍化が見込まれており、コスト管理の巧拙が利益率の鍵を握る。

成長戦略

既存改善・重点立地出店・海外拡大の3軸で中期経営計画を推進

グランドメニューリニューアル、季節・数量限定メニュー、IPコラボ企画による客単価・集客力向上。公式アプリ「大戸屋POINT+」導入で再来店促進を強化。国内直営事業の売上高は22,916百万円(前期比20.2%増)、セグメント利益987百万円(同62.0%増)と大幅改善。

「関東+関西」の駅前商業立地・ロードサイドを重点立地として直営出店を集中。2026年3月期は直営13店舗出店のうち10店舗を重点立地に配置。国内直営稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」152店舗・その他4店舗に拡大。

未出店国のカンボジア・フィリピンへFC初出店を実現し、海外FC稼働店舗数は132店舗(6カ国)に拡大。海外FC売上高344百万円(前期比11.7%増)・セグメント利益115百万円(同13.1%増)と改善。一方、海外直営はセグメント損失69百万円と拡大しており構造改善が課題。

国内直営3店舗をFC転換するなど、資産効率の高いFC事業へのシフトを継続。国内FC事業はセグメント利益1,718百万円(前期比14.6%増)・利益率約17%と高収益を維持。2027年3月期も重点立地への直営出店とFC支援を並行して推進する方針。

最終更新: 2026年7月19日