事業内容
タビオ株式会社は1977年創業の靴下専業企画販売会社。『靴下屋』『Tabio』『TabioMEN』の3ブランドを軸に、国内専門店(直営149店舗・FC119店舗、計268店舗)、国内EC、海外(欧州・アジア)、スポーツ卸の4事業部門を展開する。
商品の保管・物流・品質管理は連結子会社タビオ奈良株式会社に委託し、企画・販売に特化したビジネス構造を持つ。「世界一の靴下総合企業」をビジョンに掲げ、Made in Japanの品質を国内外に訴求している。
2023年には中国上海に現地法人を設立し、アジア展開を加速。同年には株式会社ナイガイとの資本業務提携も締結した。
ビジネスモデル
商品の企画・開発に注力し、製造は外部工場に委託する「ファブレス型」の企画販売モデル。国内専門店(直営・FC)が売上高の約75.5%を占める主力チャネルで、EC(約12.3%)・海外スポーツ卸(約12.1%)が補完する。
売上総利益率は56.3%と高水準を維持しており、高付加価値商品の展開と価格改定効果が収益基盤を支えている。物流・品質管理をタビオ奈良株式会社に集約することで、本体はブランド・商品開発・販売に経営資源を集中させる構造となっている。
企業の強み
2026期の売上総利益率は58.1%(セグメント分析値)、有報記載ベースでも56.3%と高水準を維持。売上原価は前期の7,362百万円から7,051百万円へ減少しており、商品ミックスの最適化と価格改定効果が粗利構造の改善に寄与している。
1984年に『靴下屋』フランチャイズ1号店を開設して以来、40年超にわたり靴下専業で事業を展開。2024年度は『靴下屋』40周年を記念し木村カエラ氏を公式アンバサダーに起用したコラボ商品を展開するなど、ブランド認知度向上施策を継続的に実施している。
海外・スポーツ卸事業の売上高は2,042百万円(前年同期比25.5%増)と高成長を記録。中国では新たに6店舗をオープンしTmall・REDを活用したEC販売を強化。スポーツ卸ではランニング・フットボールに加え野球新商品投入で展開店舗を拡大した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高推移:2022期13,677百万円→2023期15,264百万円→2024期16,221百万円→2025期16,852百万円→2026期16,812百万円と概ね増収基調。営業利益は2022期121百万円から2026期884百万円へ大幅改善。
しかし2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)は売上高4,263百万円(前年同期比+1.9%)と増収を維持した一方、営業利益297百万円(同▲8.7%)と減益に転じた。外部要因として物価上昇による消費者の節約志向継続・米国関税政策変更が逆風となっており、新ブランド・新規事業への先行投資による販管費増加(前年同期比+4.3%)が収益性を押し下げている。
通期予想は変更なし(売上高17,000百万円、営業利益718百万円)。
成長戦略
5部門体制への移行・海外拡大・EC強化・新ブランド展開で持続成長を追求
2027年2月期第1四半期より、BtoB領域における新規販路開拓・新ブランド開発等を新規事業として追加し5部門体制へ移行。作業服・ワークウェア専門店や法人顧客への提案活動強化、職域販売による新たな販売機会の創出に取り組む。第1四半期売上高は5百万円と立ち上げ段階。
フランス子会社の店頭販売好調継続、中国では蘇州アウトレット新規出店が好調に推移。米国通販は広告宣伝施策効果で売上好調を維持。第1四半期海外事業売上高は362百万円(前年同期比+18.0%)と高成長。ただし米国では関税コスト増加により利益面は厳しい状況。
EC運営体制強化による商品訴求力向上・広告運用最適化によりAmazon販売が好調。公式オンラインストアでは自社Webマガジン「=SOCKS」を開始し顧客接点拡大とブランド価値向上を推進。第1四半期EC事業売上高は551百万円(前年同期比+5.3%)。
「Epyuk」「靴下屋fam」の新ブランドを立ち上げ、既存顧客層以外への訴求とブランドポートフォリオの拡充を図る。エントリー価格帯商品の拡充も並行して推進し、節約志向の消費者にも対応。先行投資として販管費増加要因となっている。
フットボール・ランニングに続く第3の柱としてベースボール部門を強化。取扱店舗の拡大や販路開拓が進展し大きく伸長。第1四半期スポーツ卸事業売上高は266百万円(前年同期比+18.6%)と高成長を維持。
最終更新: 2026年7月17日

