事業内容
株式会社ベクターホールディングスは、1989年創業のインターネットサービス企業。PCソフトウェアのダウンロード販売専門サイト「Vector」を中核に、電子契約サービス「ベクターサイン」の運営、サイト広告販売を展開するICT事業を主力とする。
2026年3月期よりAI関連事業を独立セグメントとして設置し、高性能サーバーの演算リソースをCue Digital International Pte. Ltd.にレンタルするAIインフラ事業へ参入した。再生可能エネルギー事業等の非中核事業は2025年6月に子会社3社を全株式譲渡し撤退完了。
現在は当社および合同会社Vector Fund1の2社体制で、国内インターネットサービスとAI関連サービスに経営資源を集中している。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
ICT事業ではPCソフトウェアのダウンロード販売手数料、サイト広告販売収入、電子契約サービス「ベクターサイン」の月額利用料(登録社数3,000社超)を収益源とする。AI関連事業では自社保有の高性能サーバーの演算リソースをCue Digital International Pte. Ltd.に利用契約に基づきレンタルし、サーバーレンタル収益を得る。
資金調達は第三者割当増資・新株予約権の行使を主な手段とし、設備投資(サーバー購入)に充当している。
企業の強み
電子契約サービス「ベクターサイン」の登録社数が3,000社を超え、ICT事業売上高は前期比6.6%増の106百万円を達成。登録社数の積み上げにより継続的な月額収益基盤が形成されており、セグメント損失も前期の66百万円から53百万円へ縮小している。
1995年開設のPCソフトウェアダウンロード専門サイト「Vector」は30年超の運営実績を持ち、ソフトウェア販売およびサイト広告販売は2026年3月期に前年同期比で増加。長期にわたり蓄積されたユーザー基盤とコンテンツ資産が既存収益を下支えしている。
2026年3月期に有形固定資産(工具器具備品)152百万円、ソフトウェア47百万円を含む計199百万円超のAI関連設備投資を実施し、高性能サーバーを自社保有。Cue Digital International Pte. Ltd.との利用契約締結により、AI関連事業として50百万円の売上高を計上した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の売上高は156百万円(前期比3.5%減)と5期連続の低水準が続いた。営業損失は593百万円と前期574百万円から19百万円拡大し、経常損失も660百万円(前期566百万円)に悪化した。
一方、親会社株主に帰属する当期純損失は549百万円と前期779百万円から230百万円縮小したが、これは貸倒引当金戻入額60百万円・繰延税金資産74百万円計上等の特殊要因による。ICT事業は損失縮小傾向にあるが、AI関連事業は初年度で91百万円のセグメント損失を計上。
国内IT市場は前年比8〜10%増と外部環境として追い風があるものの、当社の収益規模はその恩恵を受けるには至っていない。
成長戦略
AIサーバーレンタル事業の本格拡大と電子契約SaaSの継続成長による黒字転換
Cue Digital International Pte. Ltd.との高性能サーバー演算リソースレンタル契約を締結し、2026年3月期に売上高50百万円を計上。2027年3月期は同事業を主軸に売上高1,300百万円・営業利益410百万円の黒字転換を計画している。
さらなる高性能サーバー購入のため第14回新株予約権を発行し資金調達を実施済み。
登録社数3,000社超を達成し、ICT事業売上高は前期比6.6%増の106百万円に成長。継続的な新規顧客獲得によるSaaS型継続収益の積み上げを図る。PCソフトウェアダウンロード販売・サイト広告販売との相互連携も継続する。
再生可能エネルギー事業等を運営していた子会社3社(ベクターエネルギー、ベクターワークス、ベクタービジョンファンド)の全株式を2025年6月30日付で譲渡し連結除外を完了。ポイントモール「QuickPoint」も2026年1月28日に新規会員登録を停止し、事業整理を実施した。
最終更新: 2026年7月19日

