事業内容
バリューコマース株式会社は1999年に日本初のアフィリエイトサービスを開始した老舗マーケティングテック企業。広告主(コマース事業者)・メディア運営者・消費者の三者をつなぐプラットフォームを運営し、成果報酬型広告アフィリエイトを主軸に、集客から顧客維持までのマーケティングソリューションを提供する。
2025年12月期は、マーケティングソリューションズ事業(売上高13,025百万円)、ECソリューションズ事業(同9,831百万円、2025年7月末サービス終了)、トラベルテック事業(同1,325百万円)の3セグメントで構成。主要顧客はオンラインショッピング事業者・宿泊施設等のコマース事業者であり、東京証券取引所プライム市場に上場している。
ビジネスモデル
広告主はアフィリエイトプログラムの基本管理費・コミッション(成果報酬額に連動)を支払い、メディア運営者は成果報酬を受け取る仕組み。当社はその中間でトラッキングシステムを提供し、コミッション収入を得る。
加えて、コンサルティング(定額手数料+成果報酬)、オプションサービス(前期比49.1%増の3,391百万円)、リワードDSP等の付加価値サービスで収益を多様化している。トラベルテック事業はSaaS型の宿泊予約・管理システムで月額課金収入を積み上げる。
企業の強み
1999年に日本初のアフィリエイトサービスを開始し、独自のトラッキングシステム「バリューコマースアフィリエイトプログラム」を自社開発・運営。2025年12月期もショッピングカテゴリが年間を通じて伸長し、マーケティングソリューションズ事業売上高は前期比2.6%増の13,025百万円を達成した。
2025年12月期末の現金及び現金同等物残高は11,026百万円。資産合計16,142百万円に対し純資産合計12,181百万円(自己資本比率約75%)と無借金に近い強固な財務基盤を維持。有利子負債に依存せず自己資金で成長投資・配当(1,227百万円)を賄っている。
マーケティングソリューションズ事業のオプションサービス売上高は2025年12月期に3,391百万円(前期比49.1%増)と急拡大。BUZMAの取り込み(2025年3月)、SNSメディア向けCPC専用プログラム(2025年7月)、リワードDSP(2025年12月)と新サービスを連続投入し、アフィリエイト単体依存からの脱却を進めている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021年12月期33,560百万円をピークに5期連続で減少し、2025年12月期は24,169百万円、2026年12月期通期予想は14,400百万円と急落が続く。2026年12月期第1四半期累計(非連結)は売上高2,896百万円、営業損失235百万円、四半期純損失224百万円を計上。
ECソリューションズ事業終了という構造的要因が主因であり、外部環境として金融分野での一部広告主の出稿方針変更やトラベルテック事業での宿泊施設チェーンの契約見直しも逆風となった。現金及び現金同等物は期中に配当支払510百万円・営業CF△269百万円等で954百万円減少し10,072百万円となった。
成長戦略
アフィリエイト高度化・トラベルテックDX・ソーシャルコマースへの選択と集中
ショッピング分野の好調を維持しつつ、金融分野での広告主多様化を図る。オプションサービス(リワードDSP・BUZMA等)の拡大により、ASP手数料依存からの収益多様化を継続する。2026年12月期第1四半期累計でオプション売上高638百万円を計上。
DYNA IBE・DYNA PMSを核に宿泊施設向けDXソリューションを拡充。リターゲティング広告機能追加やPayn連携によるキャンセル料DX化等の機能強化を進める。2026年12月期第1四半期累計はセグメント損失73百万円と赤字継続中であり、一部宿泊施設チェーンの契約見直しが逆風となった。
インフルエンサーマッチングプラットフォーム「BUZMA」を活用し、SNS・ソーシャルコマース領域への収益源拡大を図る。eコマース市場の拡大とリテールメディアの伸長という市場環境を追い風として、新規広告主・メディアの獲得を目指す。
ECソリューションズ事業終了後の固定費削減を継続。2026年12月期第1四半期累計の販売費及び一般管理費は1,260百万円と、戦略的投資を継続しながらもコストカットを実施。全社費用452百万円の圧縮が営業黒字化への重要課題。
最終更新: 2026年7月17日

