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WDBホールディングス株式会社

2475東証プライムサービス業

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WDBホールディングス株式会社2475

事業内容

WDBホールディングスは1985年創業、純粋持株会社として子会社14社を統括する専門人材サービスグループである。主力の人材サービス事業では、バイオ・化学系研究職(理学系)および機械・電気・ソフトウェア系技術職(工学系)を中心に、登録型・常用雇用型(正社員型)の人材派遣と人材紹介を展開する。

理学系研究職派遣では「派遣で働く3人に1人がWDBグループから就業」という高い市場プレゼンスを誇る。CRO事業では国内で安全性情報管理を中心に、海外(フィンランドのメドファイルズ等)で開発業務全般を受託する。

2026年3月期の連結売上高は50,305百万円で、人材サービス事業が売上の86.6%を占める。

ビジネスモデル

人材サービス事業では、理学系・工学系の専門職人材を自社雇用した上で顧客企業に派遣し、派遣料金と人件費の差益を収益源とする。派遣料金の値上げ交渉を通じてスタッフ昇給コストを転嫁する構造が利益率を支える。

CRO事業では医薬品・医療機器メーカーから開発業務を受託し、役務提供フィーを得る。いずれも人材の確保・定着が収益の根幹であり、プラットフォーム「ドコ1」等のデジタル化により仲介コストの削減と顧客獲得チャネルの拡大を図る。

企業の強み

有報によれば、理学系研究職派遣で働く人の3人に1人がWDBグループから就業しており、同分野において圧倒的な市場プレゼンスを確立している。2026年3月期の理学系研究職売上高は34,305百万円と人材サービス事業全体の78.8%を占め、長年の専門特化による顧客基盤・スタッフ基盤の厚みが競合他社の模倣を困難にしている。

2026年3月期において、派遣スタッフの昇給コストを派遣料金アップにより吸収し、人材サービス事業のセグメント利益率を前期9.4%から9.9%へ改善させた。賃金上昇が業界全体の利益率を圧迫する環境下で、専門職特化による価格交渉力の高さが実績として示されている。

2016年以降プラットフォーム運営会社への転身を推進し、派遣サービスプラットフォーム「doconico」「ドコ1」、CROサービスプラットフォーム「CoCopos」を自社開発・運用している。2025年5月公開の「ドコ1」は複数派遣会社への一斉発注・一元管理を実現し、契約数が順調に増加。

ネゾット株式会社が開発・運用・保守を担う内製体制を構築している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期において人材サービス事業は派遣スタッフの昇給を派遣料金アップで吸収し、セグメント利益率を9.4%→9.9%へ改善させた。一方、連結営業利益率は8.9%(前期9.9%)と低下しており、販売費及び一般管理費が6,674百万円→7,112百万円へ438百万円増加したことが主因。

持株会社費用(全社費用)が485百万円→885百万円へ急増しており、プラットフォーム開発投資等の本社コスト拡大が連結利益率の回復を抑制している構図が続いている。

2026年3月期のCRO事業は売上高6,757百万円(前期比17.1%減)、セグメント利益1,048百万円(同30.7%減)と大幅に悪化。国内での主要顧客からの受託量減少と、海外での不採算事業売却が重なった。

今後の受注に備えて処理人員を維持したため固定費負担が利益を圧迫。メドファイルズの事業集中化による利益率改善と受注回復の進捗が、グループ全体の収益性回復を左右する重要な観察点となる。

2027年3月期の会社予想は売上高51,439百万円(前期比2.3%増)、営業利益4,639百万円(同3.9%増)と増収増益への転換を見込む。一方、年間配当は62.50円→94.00円へ大幅増配(配当性向44.1%→65.1%)を予定しており、株主還元を積極化する姿勢を示している。

ただし、予想当期純利益2,772百万円に対し配当総額が増加する構造であり、自己株式取得(2026年3月期に726百万円実施)と合わせた総還元額の持続可能性については注視が必要。

成長戦略

派遣会社としての価値極大化とプラットフォーム運営会社への転身を二本柱とする

2022年4月以降継続実施している派遣スタッフの待遇改善を今後も継続。2026年3月期において昇給分を派遣料金アップで吸収し、人材サービス事業のセグメント利益率を9.9%へ改善させた実績を持つ。受注率・退職率ともに改善が確認されている。

2025年5月に公開した「ドコ1」は複数派遣会社への一斉発注・一元管理を可能にするプラットフォーム。積極的な営業活動により契約数は順調に増加中。さらなる事業展開のため新プラットフォームの開発も複数並行して進めており、デジタルチャネルによる顧客基盤拡大を目指す。

需要に対する求職者確保が課題となる中、2025年4月以降シニア層・パートタイム希望者・地域限定の正社員型派遣スタッフの採用を推進。多様な就労形態の取り込みにより供給力の底上げを図る施策で、派遣依頼受注率の改善に寄与している。

国内では受託業務処理プロセスの自動化・標準化(自動化ツールのプロトタイプ作成)とAI文書作成補助ツール導入による効率化を推進。海外メドファイルズでは不採算事業の売却を完了し、薬事申請・治験・DM統計解析・安全性評価の4分野に集中して利益率改善と受注増加を目指す。

最終更新: 2026年7月19日