事業内容
株式会社アスアは、25年以上にわたり物流現場で蓄積した「物流現場の知見」と「データ収集・分析力」を核に、物流業界の改善・発展に貢献する企業である。主力のコンサルティング事業では物流事業者向け安全活動アウトソーシングサービス「TRYESプログラム」を展開し、CRMイノベーション事業では走行データ解析によるOne to Oneメッセージ配信でドライバー行動改善を支援する。
加えて、創業来の通信ネットワークソリューション事業では東海地区約3,000社の法人顧客にICT機器の販売・保守を提供する。2024年9月に東京証券取引所グロース市場および名古屋証券取引所ネクスト市場に上場した。
ビジネスモデル
コンサルティング事業は、対面型「TRYESサポート」と定額クラウド型「TRYESレポート」の二形態で構成される。TRYESレポートは解約がない限り毎月売上が計上されるストックビジネスであり、契約社数・登録人数の積み上げが収益基盤を安定化させる。
CRMイノベーション事業はコネクティッドカーの走行データを活用したメッセージングサービスで継続収益を得る。通信ネットワークソリューション事業は既存顧客基盤へのリピート・保守需要でフロー収益を補完する。
企業の強み
1998年の燃費改善事業開始以来、25年以上にわたりドライバー・管理者との対話を通じて蓄積した安全活動データベースは高い参入障壁を形成する。2006年には自動車技術会論文に研究成果が掲載され、2014年には国連エコドライブカンファレンスで発表するなど、学術・国際的な知見の裏付けも有する。
定額クラウドサービス「TRYESレポート」の契約社数は前期末444社から当期末635社へ43.0%増加し、登録人数は13,605人から22,400人へ64.6%増加した。解約がない限り継続課金されるストックビジネスモデルにより、売上の安定性と将来の収益積み上げが期待できる構造を持つ。
2025年6月期の売上高営業利益率は14.2%(前期12.0%)と改善が続く。上場に伴う新株発行等により純資産は1,056百万円(自己資本比率75.1%)に拡大し、現金及び現金同等物残高は812百万円を確保。無借金に近い財務体質で成長投資余力を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
財務推移:売上高は2024期1,364百万円→2025期1,393百万円→2026期3Q累計1,103百万円(通期予想1,422百万円、前期比+2.1%)と緩やかな増収基調を維持。一方、営業利益は2024期164百万円→2025期198百万円から2026期通期予想134百万円(前期比△32.2%)へ大幅悪化見込み。
3Q累計の売上総利益率は40.5%(前年同期42.9%)と低下しており、売上原価率の上昇(資材価格高騰・外注費増加)と販管費の増加(人材投資・市場変更費用)が同時に利益を圧迫。外部要因として「新物流2法」施行が主力事業の需要を下支えしているが、コスト増の影響を吸収するには至っていない。
成長戦略
物流特化への集中・関東拡大・M&A活用の三本柱で物流課題解決企業へ進化
「新物流2法」施行を契機とした物流業界の安全管理体制整備ニーズを取り込み、訪問型「TRYESサポート」とクラウド型「TRYESレポート」の販売を拡大。2026年6月期第3四半期累計売上高678百万円(前年同期比+4.9%)、セグメント利益264百万円(同+4.6%)と堅調に推移。
Dental関連システム開発等を含む「その他」セグメントを事業撤退対象と位置づけ、経営資源をモビリティソリューション事業へ集中。2026年6月期第3四半期累計の同セグメント売上高は89百万円(前年同期比△5.3%)、セグメント利益は7百万円(同△63.3%)と縮小が進行中。
2025年3月24日付で名古屋証券取引所のネクスト市場からメイン市場へ市場区分を変更。これに伴う市場変更費用1,500千円を営業外費用に計上済み。ガバナンス強化と知名度向上による採用・営業力強化を目指す。
東海地区を地盤とする既存事業基盤を活かしつつ、関東エリアへの営業体制を強化し地理的拡大を推進。物流事業者の99%を占める車両100台以下の中小事業者を主要ターゲットとして全国展開を図る。
ネットワークソリューション事業における東海地区約3,000社の顧客基盤を活用しつつ、ICT関連企業との連携やM&Aを検討することで事業規模の拡大と新たな収益源の創出を目指す。
最終更新: 2026年7月17日

