事業内容
株式会社アスカネットは1995年設立、東京証券取引所グロース市場上場。遺影写真デジタル加工・通信出力を核とするフューネラル事業(売上構成比46.7%)、プロ向け「アスカブック」から一般消費者向け「マイブック」まで対応するフォトブック事業(同51.3%)、独自の空中結像技術ASKA3Dプレートを開発・製造・販売する空中ディスプレイ事業(同2.0%)の3事業を運営する。
主要顧客は全国約3,130か所の葬儀社ネットワーク、プロ写真家・一般消費者、サイネージ・製品組込用途の法人。コーポレートメッセージは「未来に感動を」。
ビジネスモデル
フューネラル事業では葬儀社に専用端末を設置しフルリモートコントロールで遺影写真を加工・出力するサブスクリプション型の囲い込みモデルを採用。フォトブック事業はデータ受注から印刷・製本まで社内一貫生産で少ロット・高品質を実現し、プロ向け・コンシューマ向け・OEMのフルラインナップで収益を得る。
空中ディスプレイ事業はASKA3Dプレートの製造・販売に加え、ライセンスパッケージ化による新収益モデルを模索中。全事業とも自己資金で設備投資を賄う無借金経営。
企業の強み
フューネラル事業では専用端末機器の設置と365日自社サポート体制により全国約3,130か所の葬儀社等とネットワークによる囲い込みを実現。2025年4月期売上高3,390百万円、セグメント利益802百万円(前期比106.6%)と安定的な収益基盤を形成している。
2026年1月末時点の自己資本比率は88.2%(2025年4月期末84.8%から改善)。有利子負債はほぼゼロで、現金及び現金同等物は1,682百万円(2025年4月期末)を保有。運転資金・設備投資・自己株式取得をすべて自己資金で賄う無借金経営を維持している。
フューネラル事業で蓄積した遺影写真加工ノウハウを起点に、高度なカラーマネジメント技術・カラープロファイル・オンデマンド印刷制御技術を確立。フォトブック事業ではデータ化から印刷・製本まで社内一貫生産を実現し、2025年4月期売上高3,734百万円を計上している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期6,331百万円から2025期7,263百万円まで拡大したが、2026期は7,102百万円(前期比△2.2%)と微減。葬儀施行件数の全国的な減少傾向によるフューネラル事業の画像処理収入減少が主因。
一方、利益面は大幅改善。前期に計上した空中ディスプレイ事業の棚卸資産評価損(230百万円)・減損損失(150百万円)が剥落し、フォトブック事業の粗利率改善も加わり、営業利益391百万円(前期173百万円)、当期純利益292百万円(前期△263百万円の損失)と黒字転換を果たした。
外部環境として円安進行による原材料・エネルギー価格高騰がコスト面の逆風となる一方、価格改定の浸透がフォトブック事業の収益改善に寄与した。
成長戦略
フューネラルDX深耕・フォトブック収益拡大・空中ディスプレイ事業モデル転換の3軸推進
葬儀業界向けDXサービス「tsunagoo」は契約稼働率が向上し、供花・供物・弔電の手数料収入が増加。AI活用新サービス「snapCINEMA」の契約拡大も継続中。2027年4月期はXR技術活用の教育サービスやオリジナル音楽による葬儀演出サービス等の新サービスを投入し、収益多様化を図る。
写真加工関連周辺業務を担うBPO型サービスの受注が進んでおり、人手不足を背景とした顧客ニーズの高まりを取り込む。価格改定の浸透と固定費削減・生産効率化により2026年4月期のセグメント利益は前期比12.7%増に回復。「マイブックエディター」の大幅バージョンアップも2027年4月期に予定。
自社製造から技術・特許・ノウハウのライセンスパッケージ提供へ方針転換。中国企業との樹脂製ASKA3Dプレートのライセンス契約を締結済み。自社技術開発センターの閉鎖決定により固定費を削減。セグメント損失は前期533百万円から284百万円へ縮小した。
BtoB向け「浮空ライブステージ匠・MAX」をエンタメ・観光・教育分野(自治体含む)に提案し、AI接客用途等で成果が出始めている。BtoC向け小型「浮空ライブステージHOME」はIP保有会社との連携・推し活分野向けに展開中。2027年4月期も継続拡販を図る。
現在東京に3拠点分散している事務所を2027年4月期中に統合する方針。統合費用は業績予想に織り込み済み。固定費削減と組織連携強化による運営効率改善を見込む。
最終更新: 2026年7月17日

