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株式会社新日本科学

2395東証プライムサービス業

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株式会社新日本科学2395

事業内容

株式会社新日本科学は1957年創業、1960年に国内初のCRO事業を開始した医薬品開発支援の老舗企業。主力のCRO事業では、実験用NHP(非ヒト霊長類)を用いた非臨床試験で国内最大手の地位を確立し、グローバル臨床CROのPPDとの合弁会社(新日本科学PPD)を通じて国際共同治験も受託する。

TR事業では独自の経鼻投与基盤技術(SMART)を活用した創薬開発を推進し、2025年4月にFDA承認第1号となる経鼻片頭痛薬「Atzumi™」を輩出。メディポリス事業では鹿児島・指宿の103万坪の自然資本を活用した地熱・温泉発電とホスピタリティ事業を展開する。

主要顧客は国内外の製薬企業・バイオテック企業。

ビジネスモデル

CRO事業では製薬企業等から試験を受注し、試験完了に応じてフィーを受領する受託型モデルが収益の根幹。受注残高は40,920百万円(過去最高)と高い視認性を持つ。

TR事業は先行投資フェーズで、SMART技術のライセンスアウトや事業化による将来収益を狙う。メディポリス事業はFIT制度に基づく安定的な売電収入とホテル運営収入で構成される。

CRO事業の売上高営業利益率は22.1%と高水準を維持。

企業の強み

CROとして世界で唯一、自社グループ内(日本・カンボジア・中国)にNHP繁殖・供給体制を構築。農林水産大臣指定の検疫施設(保税倉庫)も保有し、品質と数量を安定確保。

2026年3月期の非臨床事業受注高は過去最高の35,728百万円、受注残高は40,920百万円に達し、欧米受注高は前年度比35.2%増の13,225百万円と大きく伸長している。

複数の製薬企業と優先委託契約(プリファード契約)を締結し、安定的な受注基盤を確立。2026年3月期に国内大手製薬企業1社を追加し合計4社の国内製薬企業とプリファード契約を実現。

さらにグローバルメガファーマ1社からプリファードベンダー認定を取得。海外顧客専任チーム(GST)の新設や米国複数拠点での営業強化が受注拡大に寄与している。

1997年から開発を続けた独自の経鼻投与基盤技術(SMART)は、2025年4月にFDA承認第1号(Atzumi™)を輩出。経鼻粘膜ワクチン開発ではAMED/SCARDAの中間評価で最高評価「A」を取得し、非臨床POC達成が認定され2029年3月まで支援延長が決定。

5種類以上の薬剤応用実績を持つプラットフォーム技術として事業化の選択肢が広い。

エンヴァリスの着眼点

売上高は4期連続過去最高(2026年3月期32,524百万円)を更新する一方、営業利益は2期連続減少(2025年3月期2,985百万円→2026年3月期2,653百万円、前期比11.1%減)。主因はSatsuma社の営業損失拡大(2,545百万円)と人材・施設への戦略的先行投資継続。

売上高営業利益率は8.2%まで低下しており、CRO事業単体の利益率(22.1%)との乖離が大きい。TR事業の損失縮小または収益化が全社利益改善の鍵となる。

2026年3月期の経常利益5,833百万円のうち、新日本科学PPDからの持分法投資利益が2,769百万円を占める。同社の2025年度業績は売上高前年度比6.0%減・営業利益同14.1%減と軟化したが、2025年度受注は前年度を大きく上回っており、2027年3月期の持分法利益は2,792百万円(前期比微増)を見込む。

為替(円高)が持分法利益に影響する構造的リスクも存在する。持分法利益を除いた実質的な事業利益の水準を注視する必要がある。

2026年3月期末の短期借入金は19,669百万円(前期末比7,892百万円増)、長期借入金は21,121百万円で、有利子負債合計は約40,791百万円に達する。自己資本比率は43.3%から41.0%に低下。

2027年3月期の設備投資計画は11,086百万円(2026年3月期実績5,304百万円の約2倍)と大幅増加が見込まれ、EU実験棟(総額約100億円)建設が本格化する。営業CF(8,327百万円)は堅調だが、投資負担の継続により財務レバレッジの上昇が続く見通し。

成長戦略

NHP非臨床CROの世界的地位強化・PPD臨床事業拡大・SMART経鼻技術の収益化の3本柱

EU規格大型飼育ケージ特化のNHP実験施設「EU実験棟」を総額約100億円で新設。新型MRI(3テスラ)・CT装置等を備えた世界最高水準施設を目指す。欧米顧客からの受注高は2026年3月期に前年度比35.2%増と急拡大しており、施設拡充で更なる受注取り込みを図る。

実験終了から最終報告書草案提出までの期間短縮を目的に、AIを用いた最終報告書自動作成システムを開発中。2026年3月期にPoCを実施し満足いく結果を得た。製薬企業にとって非臨床試験のリードタイム短縮は重要な価値であり、差別化要因となる。

FDA承認済みの経鼻片頭痛薬「Atzumi™」について、製造・販売機能を内製化しつつ中近東・インド・アジア・日本等のグローバル市場への早期市場導入を推進。従来の一括ライセンスアウト交渉に加え、自社での事業展開も並行して進め、事業価値の早期顕在化を図る。

PPD社(Thermo Fisher Scientific傘下)との合弁会社・新日本科学PPDは設立10年を迎え、2025年度受注が前年度を大きく上回った。営業利益率44.3%と高水準を維持しており、受注増が2027年3月期以降の持分法利益増加に寄与する見通し。

2028年度の財務KPIとして売上高500億円・経常利益200億円・売上高経常利益率40%・配当性向30〜40%を掲げる。2026年3月期の売上高は32,524百万円であり、目標達成には年率約15%超の成長加速が必要。ROE・ROICともに10%以上を目標とし、毎月取締役会で報告。

最終更新: 2026年7月19日