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株式会社カカクコム

2371東証プライムサービス業

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株式会社カカクコム2371

事業内容

カカクコムグループは「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」をミッションに掲げ、購買支援サイト『価格.com』、飲食店検索・予約サービス『食べログ』、求人情報一括検索『求人ボックス』、および不動産・旅行・暮らし等を手掛けるインキュベーション事業の4セグメントを展開する。2026年3月期の連結売上収益は94,127百万円。

月間利用者数は食べログ単体で9,708万人に達し、消費者の購買・外食・就職・旅行など多様な生活シーンにおける意思決定を支援するプラットフォームとして、個人ユーザーと事業者(飲食店・求人企業・保険会社等)の双方を顧客基盤に持つ。

ビジネスモデル

大規模なユーザー基盤を集客し、事業者側から送客成果に応じた手数料(ショッピング・予約・求人クリック課金)、掲載・販促サービス料(飲食店広告・有料プラン)、バナー・テキスト広告収入の3形態で収益を得る。保険代理店事業(カカクコム・インシュアランス)では契約成立に応じた手数料も加わる。

各事業のセグメント利益率は価格.com事業53.1%、食べログ事業55.2%と高水準を維持している。

企業の強み

食べログは全国89万以上の飲食店情報を掲載し、2026年3月度の月間利用者数は9,708万人に達する。2026年3月期の売上収益は40,239百万円(前年同期比20.2%増)、セグメント利益率は55.2%と高水準。

飲食店予約売上は前年同期比29.9%増の20,063百万円と急拡大しており、有料契約店舗数・オンライン予約人数の継続的増加が収益基盤を支えている。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは25,354百万円。価格.com事業のセグメント利益率53.1%、食べログ事業55.2%と主力2事業が極めて高い収益性を誇る。

無借金経営を維持しつつ現金及び現金同等物46,468百万円を保有し、M&A・成長投資・株主還元を自己資金で賄える財務基盤を有する。

2014年のタイムデザイン子会社化、2018年のLCL子会社化、2022年のPathee子会社化、2025年4月のLiPLUSホールディングス子会社化(取得対価3,943百万円)など、継続的なM&Aにより事業領域を拡張してきた実績を持つ。インキュベーション事業の売上収益は2026年3月期に前年同期比26.6%増の10,071百万円となり、M&Aシナジーが業績に貢献している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上収益94,127百万円(前年同期比20.0%増)と加速する一方、営業利益は27,243百万円(同7.0%減)と5期ぶりの減益。求人ボックス事業のセグメント損失が前期の4,263百万円の利益から1,486百万円の損失へ転落したことが主因。

全社費用調整額も前期△6,708百万円から△8,756百万円へ拡大しており、投資フェーズの長期化が短期収益を構造的に圧迫している点は注視が必要。

親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は2025年3月期の35.4%から2026年3月期は29.7%へ低下。年間配当金は前期80円(うち特別配当30円)から50円へ大幅減少し、配当性向も78.9%から52.6%へ低下した。

2027年3月期予想配当は54円(配当性向51.6%)と回復基調にあるが、特別配当を含む前期水準への回帰見通しは不透明であり、インカム投資家にとってはネガティブな変化。

価格.com事業は2026年3月期売上収益23,611百万円(前年同期比0.1%減)と横ばいに留まり、金融領域は金利上昇に伴う住宅ローン需要減退で10.3%減収が継続。外部環境として金利動向が同領域の回復を左右する。

また、生成AIや検索エンジンのアルゴリズム変更がトラフィックに与えるリスクは全セグメントに共通する構造的課題であり、2027年3月期以降の業績予想(売上収益114,500百万円・営業利益30,800百万円)の達成可否を左右する重要変数。

成長戦略

中期経営計画でCAGR二桁成長を目指し、食べログ深化・HR事業拡大・M&Aを三本柱に推進

オンライン予約サービスの拡大(インバウンド向け含む)と飲食店DXサービスの継続展開により、2026年3月期に飲食店予約売上が前年同期比29.9%増の20,063百万円を達成。引き続きユーザー・飲食店双方のニーズに応えるサービス拡充を推進。

2026年4月にエンゲージ(求職者会員数600万人超・採用支援ツール導入企業70万社超)を子会社化し、「求人ボックス」と「エンゲージ」の2ブランド体制を確立。両サービスの強みを活かした情報充実・機能改善を通じ、中長期的なシナジー創出と収益基盤強化を目指す。

LiPLUSホールディングス(2025年4月子会社化、取得対価3,943百万円)の連結化により「暮らし」領域を新設し、インキュベーション事業売上収益は前年同期比26.6%増の10,071百万円を達成。引き続き新規事業開発とM&Aを継続推進。

2027年3月期よりマネジメント業績指標(MPM)として調整後EBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+株式報酬費用±一過性損益)を導入。2027年3月期予想は36,000百万円。投資家との対話促進と成長投資フェーズにおける収益力の適切な開示を目的とする。

Windows10サポート終了に伴うPC買い替え需要等の外部環境を取り込みつつ、コンテンツ強化・付加価値サービス拡充・効率的運営体制構築を推進。金融領域は金利上昇による住宅ローン減収が継続しており、新たな収益機会の検討が課題。

最終更新: 2026年7月19日