事業内容
カカクコムグループは「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」をミッションに掲げ、購買支援サイト『価格.com』、飲食店検索・予約サービス『食べログ』、求人情報一括検索『求人ボックス』、および不動産・旅行・暮らし等を手掛けるインキュベーション事業の4セグメントを展開する。2026年3月期の連結売上収益は94,127百万円。
月間利用者数は食べログ単体で9,708万人に達し、消費者の購買・外食・就職・旅行など多様な生活シーンにおける意思決定を支援するプラットフォームとして、個人ユーザーと事業者(飲食店・求人企業・保険会社等)の双方を顧客基盤に持つ。
ビジネスモデル
大規模なユーザー基盤を集客し、事業者側から送客成果に応じた手数料(ショッピング・予約・求人クリック課金)、掲載・販促サービス料(飲食店広告・有料プラン)、バナー・テキスト広告収入の3形態で収益を得る。保険代理店事業(カカクコム・インシュアランス)では契約成立に応じた手数料も加わる。
各事業のセグメント利益率は価格.com事業53.1%、食べログ事業55.2%と高水準を維持している。
企業の強み
食べログは全国89万以上の飲食店情報を掲載し、2026年3月度の月間利用者数は9,708万人に達する。2026年3月期の売上収益は40,239百万円(前年同期比20.2%増)、セグメント利益率は55.2%と高水準。
飲食店予約売上は前年同期比29.9%増の20,063百万円と急拡大しており、有料契約店舗数・オンライン予約人数の継続的増加が収益基盤を支えている。
2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは25,354百万円。価格.com事業のセグメント利益率53.1%、食べログ事業55.2%と主力2事業が極めて高い収益性を誇る。
無借金経営を維持しつつ現金及び現金同等物46,468百万円を保有し、M&A・成長投資・株主還元を自己資金で賄える財務基盤を有する。
2014年のタイムデザイン子会社化、2018年のLCL子会社化、2022年のPathee子会社化、2025年4月のLiPLUSホールディングス子会社化(取得対価3,943百万円)など、継続的なM&Aにより事業領域を拡張してきた実績を持つ。インキュベーション事業の売上収益は2026年3月期に前年同期比26.6%増の10,071百万円となり、M&Aシナジーが業績に貢献している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2022年3月期51,723百万円から2026年3月期94,127百万円へ5期で約1.8倍に拡大し、成長率は2026年3月期に20.0%と加速。一方、営業利益は27,243百万円(前年同期比7.0%減)と5期ぶりの減益に転じた。
食べログ事業(セグメント利益22,196百万円、前年同期比22.8%増)とインキュベーション事業(同2,740百万円、同42.3%増)が増益を牽引したが、求人ボックス事業の損失転落(△1,486百万円)と全社費用の拡大(△8,756百万円)が利益を押し下げた。価格.com事業では外部環境として金利上昇による住宅ローン需要減退が金融領域の減収要因となっている。
営業利益率は前期37.3%から28.9%へ低下。
成長戦略
中期経営計画でCAGR二桁成長を目指し、食べログ深化・HR事業拡大・M&Aを三本柱に推進
オンライン予約サービスの拡大(インバウンド向け含む)と飲食店DXサービスの継続展開により、2026年3月期に飲食店予約売上が前年同期比29.9%増の20,063百万円を達成。引き続きユーザー・飲食店双方のニーズに応えるサービス拡充を推進。
2026年4月にエンゲージ(求職者会員数600万人超・採用支援ツール導入企業70万社超)を子会社化し、「求人ボックス」と「エンゲージ」の2ブランド体制を確立。両サービスの強みを活かした情報充実・機能改善を通じ、中長期的なシナジー創出と収益基盤強化を目指す。
LiPLUSホールディングス(2025年4月子会社化、取得対価3,943百万円)の連結化により「暮らし」領域を新設し、インキュベーション事業売上収益は前年同期比26.6%増の10,071百万円を達成。引き続き新規事業開発とM&Aを継続推進。
2027年3月期よりマネジメント業績指標(MPM)として調整後EBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+株式報酬費用±一過性損益)を導入。2027年3月期予想は36,000百万円。投資家との対話促進と成長投資フェーズにおける収益力の適切な開示を目的とする。
Windows10サポート終了に伴うPC買い替え需要等の外部環境を取り込みつつ、コンテンツ強化・付加価値サービス拡充・効率的運営体制構築を推進。金融領域は金利上昇による住宅ローン減収が継続しており、新たな収益機会の検討が課題。
最終更新: 2026年7月19日

