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森永乳業株式会社

2264東証プライム食料品

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事業内容

森永乳業グループは当社・子会社48社・関連会社4社で構成され、市乳・乳製品・アイスクリーム・飲料等の食品製造販売を中核事業とする。国内では全国の工場網と販売子会社を通じてBtoC・BtoB双方に製品を供給し、海外ではドイツのMILEI GmbH(ホエイたんぱく)、パキスタンのNutriCo Morinaga(育児用ミルク)、ベトナム・米国等の子会社を通じてグローバル展開を図る。

ビフィズス菌・ラクトフェリン等の機能性素材を独自の研究開発で育成し、BtoCブランド商品とBtoB素材販売を組み合わせた多層的な事業ポートフォリオを構築している。

ビジネスモデル

国内では市乳・ヨーグルト・アイス・チーズ・飲料等の製造販売による大量販売型収益を基盤とし、価格改定とプロダクトミックス改善で利益率を向上させる。並行して、ビフィズス菌・ラクトフェリン・ラクチュロース等の機能性素材をBtoB向けに供給する高付加価値事業と、MILEI GmbHを中心とした海外ホエイたんぱく・育児用ミルク事業を組み合わせ、収益の多様化と利益率の底上げを図る構造となっている。

企業の強み

1977年のビヒダス発売以来蓄積したビフィズス菌研究を基盤に、BB536・MCC1274・M-16V等の複数菌株を保有。ラクトフェリンでは「免疫機能の維持」機能性表示食品の届出受理(2025年2月)を実現。国際学会での受賞実績も多数あり、競合が短期間で模倣困難な研究資産を形成している。

国内では別海・利根・神戸・東京多摩等の主要工場と森永乳業販売㈱ほか16社の販売子会社を擁し、全国をカバーする生産・流通体制を構築。海外はドイツ・米国・パキスタン・ベトナム・シンガポール等に連結子会社を持ち、2026年3月期の海外売上高比率は15.3%に達している。

2012年に完全子会社化したドイツのMILEI GmbHは、ホエイたんぱく市況の高止まりと販売数量増を背景に2026年3月期の海外事業営業利益を前年差9,521百万円押し上げた。のれん償却費も前期1,152百万円から当期33百万円へ大幅減少し、利益貢献が構造的に拡大している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の大幅増益を牽引したMILEI GmbHは、在庫からの売上数量増という一時的要因が含まれており、2027年3月期は反動減に加え原価高等のコスト上昇を見込む。外部要因として中東情勢影響による減益40億円も業績予想に織り込み済み。

2027年3月期の連結営業利益予想は32,000百万円(前年比7.2%減)と減益転換が見込まれ、海外事業の持続的成長力の検証が今後の焦点となる。

2026年3月期は生乳取引価格引き上げ・原材料費・物流費・人件費等のコストアップが継続する中、価格改定を実施したものの売上数量の減少が期初想定を上回った。外部要因として食品全般の需要環境が厳しく、消費者の価格感応度が高まっている。

2027年3月期も同様のコスト上昇が見込まれる中、プロダクトミックス改善と数量回復の両立が国内事業の収益改善に不可欠であり、ヨーグルトの販売状況改善が継続するかが注目点となる。

2025年3月期は減損損失20,483百万円計上により当期純利益が5,459百万円に急落したが、2026年3月期は減損損失が3,553百万円に縮小し、当期純利益は22,599百万円(前年比313.9%増)へ大幅回復。特別損益の振れ幅が縮小し、営業利益ベースの収益力が純利益に反映されやすい構造に改善しつつある。

ただし2027年3月期予想の当期純利益は20,000百万円(前年比11.5%減)と減益見通しであり、中期目標ROE10%達成に向けた利益水準の維持が課題となる。

成長戦略

成長4領域への資源集中と構造改革で2029年3月期に営業利益率7%・ROE10%を目指す

2026年3月期に成長分野4カテゴリーすべてが増収を達成(売上高124,529百万円、前年比5.2%増)。2027年3月期は成長分野売上高135,800百万円(9.1%増)・営業利益13,900百万円(前年差+1,309百万円)を予想し、引き続き高付加価値商品の拡大を推進する。

アイス新製造設備を2026年3月期に稼働開始し、機会ロスの解消と販売数量増に対応。設備投資は固定資産取得39,999百万円と前年(32,224百万円)から拡大。稼働初年度は償却費増加が成長分野営業利益を圧迫したが、中長期的な収益貢献が期待される。

2026年3月期の海外事業売上高は87,474百万円(前年比25.1%増)、営業利益16,997百万円(前年差+9,521百万円)と大幅拡大。海外売上高比率15.3%は中期目標15%を達成済み。

2027年3月期はMILEI社の反動減で海外事業営業利益16,000百万円(前年差△998百万円)を見込むが、菌体・育児用ミルクの成長継続で補完を図る。

2026年3月期に約100億円の自己株式取得・消却を実施し、配当性向目標を40%に引き上げ。ROEは2.0%(2025年3月期)から8.4%(2026年3月期)へ大幅改善。

2026年7月1日付で1株→4株の株式分割を実施し投資家層の拡大を図る。2027年3月期の年間配当は分割後25円(分割前換算100円)で配当性向40.3%を予定。

完全子会社である森永乳業販売株式会社を2027年4月(予定)に吸収合併する基本方針を決定。経営資源の集約・営業活動の強化・効率化・スピード化およびグループガバナンス強化が目的。システム統合・顧客契約手続き等の準備を進め、2027年3月に合併契約締結予定。連結業績への影響は軽微とされている。

最終更新: 2026年7月19日