事業内容
株式会社ジーエヌアイグループは、東京に本社を置き、中国・米国・日本で事業を展開するグローバルヘルスケア企業。医薬品事業では、中国市場で販売中の肺線維症治療薬アイスーリュイ(ピルフェニドン)を主力に、次世代候補F351(肝線維症)やCullgenのタンパク質分解誘導技術プラットフォームuSMITE™を活用した創薬を推進。
医療機器事業では、米国子会社Berkeley Biologics(BB)が胎盤・皮膚・骨由来の生体材料製品を製造販売し、2025年12月には日本の歯科技工事業ZOO LABOを買収。連結子会社24社・関連会社2社で構成され、2025年12月期の連結売上収益は26,840百万円。
ビジネスモデル
収益の中核はGYRE Pharmaceuticalsによるアイスーリュイの中国市場での直接販売(2025年12月期17,314百万円)。これを安定収益源として研究開発費(3,298百万円)を賄いつつ、F351のNDA申請・承認後の上市、Cullgenのアステラスとのオプションおよびマイルストンによるライセンス収入(最大19億米ドル超の機会)を追求。
医療機器事業(BB)は生体材料の製造販売で黒字を確保し、グループ全体の収益安定に貢献する二軸構造。
企業の強み
アイスーリュイの2025年12月期売上収益は17,314百万円(前期比9.3%増)と過去最高を更新。中国の国民基本医療保険目録(2017年版)に収載済みで、主要販売先Sinopharmaへの売上は6,744百万円(全社売上の25.1%)に達し、安定した販売基盤を有する。
Berkeley Biologics(BB)の2025年12月期売上収益は7,584百万円(前期比46.2%増)、営業利益は1,274百万円(前期比35.3%増)と予算超過で過去最高を更新。New Horizon Medicalとの新規大口取引(3,319百万円)が寄与し、胎盤・皮膚・骨由来製品の多品目展開が成長を支えた。
2023年6月締結のアステラス製薬との共同研究・独占的オプション契約により、契約一時金3,500万米ドルを受領済み。オプション行使時に追加8,500万米ドル、さらにマイルストンとして最大19億米ドル及びロイヤルティ受領の可能性を有し、uSMITE™技術の外部評価が確立されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年1Q売上収益は5,526百万円(前年同期比3.9%増)と小幅増収。医薬品事業(3,973百万円、同1.4%増)はアイスーリュイの中国市場回復とEtorel・Contivaの新製品寄与、医療機器事業(1,553百万円、同10.9%増)はZOO LABO連結化が牽引。
一方、営業損失は2,749百万円と前年同期(772百万円)から大幅悪化。販売費及び一般管理費5,459百万円(同42.7%増)、研究開発費1,053百万円(同30.6%増)が主因。
過去5期の推移では2023期に営業利益13,109百万円のピークを記録後、2024期以降は大幅に悪化し2025期は営業損失3,471百万円。2026年通期売上収益予想27,158百万円(前期比1.2%増)のみ開示で利益予想は非開示。
成長戦略
F351承認・上市、Cullgen統合・臨床進展、医療機器拡大の3軸でグローバル成長を追求
2026年3月にNDA提出、2026年5月にCDEより正式受理通知を受け優先審査制度下での審査が進行中。F351は画期的治療薬指定・優先審査品目指定を取得しており、通常より短縮されたスケジュールでの承認が期待される。承認・上市が実現すれば医薬品事業の収益構造を抜本的に改善する可能性がある。
Gyre Therapeutics(Nasdaq:GYRE)がMASH関連肝線維化を適応症とするF351の第2相臨床試験を米国で開始するため、2026年末までにIND申請を見込む。中国での承認実績を活用したグローバル展開の第一歩として位置付けられる。
2026年5月4日(米国時間)にGyreがCullgenを株式交換により完全子会社化。統合後のGyreは収益商業資産と線維症・炎症性疾患を中心とした複数治療領域のパイプラインを有する完全統合型バイオ医薬品企業として発展。
中国のコスト効率の高いイノベーション基盤と米国経営陣の組み合わせによりTPD・DAC創薬を加速する。連結業績への影響は現在算定中。
2025年12月にオーストラリアで急性・慢性疼痛を対象とした第1相臨床試験が完了し良好な結果を報告。2026年上半期に米国で外反母趾切除術による急性疼痛を対象とした第2相臨床試験を開始予定。固形がんを対象とした中国での第1/2相試験も並行して進行中。
2025年12月連結子会社化したZOO LABOが2026年1Qより業績寄与し、医療機器事業売上収益は第1四半期として過去最高(1,553百万円)を達成。BABの新製品販売開始計画(2026年度)による増収増益も見込む。
ただし2つの新規事業立上げ費用増加によりセグメント損失341百万円(前年同期は115百万円の利益)に転落しており、収益化の進捗が注目点。
最終更新: 2026年7月17日

