事業内容
株式会社ヒップは1995年9月に神奈川県横浜市で設立され、大手メーカーを中心とした顧客企業に対して機械設計・電子設計・ソフトウェア開発の技術サービスを提供するアウトソーシング事業を単一セグメントで展開する。顧客は自動車・航空機・半導体製造装置・医療機器・情報通信機器など幅広い製造業に及び、顧客の技術部・開発部・設計部を取引先として労働者派遣契約と業務請負(委託)契約の2形態でサービスを提供する。
全国に複数の営業所を構え、令和8年3月期末時点で社員数855名を擁するプロフェッショナル集団として、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
ビジネスモデル
技術者を正社員として常用雇用し、顧客企業への派遣または業務請負により技術料金を受領する。収益は「稼働人員数×稼働時間×技術料金単価」で決まる構造であり、稼働率の維持と技術料金のレートアップが利益改善の主要ドライバーとなる。
令和8年3月期の売上高は6,194百万円、営業利益率は9.3%。資金需要は主に人件費・採用費であり、内部留保と営業キャッシュフローで賄う無借金に近い財務構造を維持している。
企業の強み
令和8年3月期の通期稼働率は93.2%と高水準を維持し、技術料金は前年同期比3.8%上昇した。技術者価値を反映した適正レートの確保に向けた丁寧な交渉を継続しており、令和4年3月期から令和8年3月期にかけて売上高は5,189百万円から6,194百万円へ5期連続で増収を達成している。
令和8年3月期末の自己資本比率は71.5%(前期67.4%から改善)、現金及び現金同等物残高は2,577百万円。短期借入金400百万円を返済し実質無借金に近い状態となっており、内部留保と営業キャッシュフローを主要財源とする安定した財務体質を有する。
自動車・航空機・半導体・医療機器・情報通信など5区分の製造業顧客を持ち、特定業種への過度な依存を分散している。全国に名古屋・東京・大阪・仙台・福岡・金沢など複数の営業所を展開し、1995年の創業以来30年にわたり蓄積した顧客リレーションを保有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期5,189百万円から2026期6,194百万円へ5期連続増収(年平均成長率約4.5%)。営業利益は2023期578百万円をピークに一時低下後、2026期573百万円まで回復。
当期純利益は2026期433百万円と過去最高水準。外部要因として製造業顧客の開発投資継続と技術者不足が需要を下支え。
一方、社員処遇改善に伴う売上原価増(労務費98.5%構成)とリブランディング費用等の販管費増が利益率を抑制し、営業利益率は9.3%(前期9.5%)とわずかに低下。令和9年3月期は売上高6,492百万円・営業利益600百万円(同4.7%増)を予想。
成長戦略
技術者数拡大・レートアップ・リブランディングで規模と収益性の両立を追求
新卒・中途採用の強化と技術者教育の充実・業務ローテーションによるスキル幅拡大を推進。令和8年3月期は稼働人員が前年同期を上回り、技術者数増加が増収の主要ドライバーとなった。令和9年3月期も同方針を継続し売上高4.8%増を目指す。
顧客満足度向上への取り組みと技術者価値を反映した丁寧な交渉を重ね、令和8年3月期も技術料金は前年同期比で上昇を実現。令和9年3月期も同方針を継続し、営業利益率の維持・改善を図る。
令和7年9月の創立30周年を機に新ブランドメッセージ策定、ロゴ・コーポレートサイト刷新を実施。令和9年3月期はミッション『ハイブリッドな技術者の「ホーム」であり続ける。』の浸透と実践フェーズへ移行し、採用競争力と顧客訴求力の持続的強化を図る。
配当性向50%を目安に累進的配当を方針とし、令和8年3月期は1株70円(普通配当55円+創立30周年記念配当15円、配当性向62.5%)を実施。令和9年3月期は普通配当71円(配当性向64.8%予想)を予定。自己株式取得も令和8年3月期に127百万円実施。
最終更新: 2026年7月19日

