事業内容
フィード・ワン株式会社は、2014年に協同飼料と日本配合飼料の経営統合により設立された東証プライム上場の総合飼料メーカーである。畜産飼料事業(配合飼料製造・販売、豚・鶏卵の生産・販売)を中核に、水産飼料事業(配合飼料製造・販売、水産物仕入販売)、食品事業(食肉・鶏卵の仕入・加工・販売)を展開する。
国内に複数の製造拠点と販売子会社を有し、ベトナム・インドの持分法適用関連会社を通じた海外展開も進める。主要顧客は畜産・水産生産者であり、2026年3月期の連結売上高は290,675百万円。
ビジネスモデル
主原料(とうもろこし・魚粉等)を海外から調達し、国内複数工場で配合飼料を製造・販売することで売上の大半を稼ぐ。飼料価格は原料相場に連動した価格改定制度を活用し採算を管理する。
さらに連結子会社が豚・鶏卵・食肉の生産・加工・販売を担い、飼料販売と畜産物販売の両面でシナジーを追求する垂直統合型モデルを採る。
企業の強み
国内に苫小牧・八戸・鹿島・北九州等の複数製造拠点と6社超の販売子会社を有し、三井物産からの原料調達ルートも確保する。2026年3月期に複数子会社の吸収合併を実施し製造・販売体制を効率化。スケールメリットを活かした原料購買力が競合との差別化要因となっている。
福島・いわき・鹿島・愛媛の研究拠点でISO/IEC17025認定の品質管理を実施。2026年3月期の研究開発費は954百万円。無魚粉飼料「サステナZERO」がマダイ用固形飼料のトップセールス製品となるなど、研究成果を製品化し顧客の課題解決型製品として差別化を実現している。
2026年3月期のEBITDAは12,779百万円(計画値10,800百万円超過)、ROEは11.0%(計画値8%以上)、ROICは7.7%(計画値6%以上)と全主要指標で計画を上回った。採算管理の徹底と価格改定の適時実施により、売上高が減少する中でも営業利益は前年同期比27.6%増を達成した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は原料価格連動で変動し、2023年3月期(307,911百万円)をピークに2期連続で減収。2026年3月期は290,675百万円(前期比1.8%減)と減収が続いたが、外部要因としてとうもろこし相場が軟調に推移したことで原料コストが低下し、採算管理の徹底と価格改定の実施により営業利益は8,091百万円(前期比27.6%増)と2024年3月期(7,748百万円)を上回り過去最高水準に接近。
EBITDAは12,779百万円(前期比20.6%増)、ROICは7.7%(前期6.1%)と資本効率も改善。2027年3月期は売上高317,000百万円(+9.1%増)、営業利益8,500百万円(+5.1%増)を予想しており、増収増益を見込む。
成長戦略
中期経営計画2026最終年度に向け、過去最大規模の設備投資で基礎収益力を向上
2026年3月期の有形・無形固定資産取得支出は12,315百万円と前期比約3.4倍に拡大。建設仮勘定が8,004百万円に積み上がっており、畜産飼料・水産飼料工場の生産設備増強が進行中。2027年3月期(中期経営計画最終年度)に向けて設備投資の成果が本格寄与する見込み。
苫小牧飼料・東北飼料・東海フィードワン販売・八戸フィードワン販売の4社を連結除外(吸収合併等)し、製造体制の効率化とコスト低減を実現。グループ経営の高度化により管理コストの削減と意思決定の迅速化を図る。
EBITDAおよびROICを経営指標として導入し、資本コストを意識した経営を推進。2026年3月期のEBITDAは12,779百万円(前期比20.6%増)、ROICは7.7%(前期比+1.6ポイント)と改善が進んでいる。
食肉部門では収益構造改革が進展し増益を達成。鶏卵部門ではマジックパール新工場が稼働開始したが、減価償却費増加により2026年3月期は減益。新工場の稼働効果が本格化することで、食品事業全体の収益安定化を目指す。
持分法適用関連会社への投資額は3,993百万円(前期3,462百万円)に拡大。持分法投資利益は339百万円(前期129百万円)と大幅改善。ベトナム・インドでの製造設備増強・販売拡大を通じて海外事業基盤を強化する。
最終更新: 2026年7月19日

