事業内容
株式会社協和日成は1948年創業の総合設備工事会社。東京ガスグループ向けのガス設備工事(屋内配管・給湯暖房)およびガス導管工事(本支管埋設・供給管)を主軸とし、建築設備工事(給排水衛生・空調・リノベーション)、電設・土木工事(電気管路・イリゲーション・上下水道)を展開する。
2026年3月期の売上高は39,385百万円で、東京ガスグループへの売上依存度は53.9%。東京証券取引所スタンダード市場上場。
非連結子会社として株式会社協和ライフサービス、ガイアテック株式会社を有する。
ビジネスモデル
東京ガスグループ等の大手エネルギー事業者・電力会社・自治体から工事を継続受注し、完成工事売上として計上する請負型ビジネスモデル。ガス導管・ガス設備の安定受注に加え、建築設備事業では給排水衛生・空調・電気等を一括受注・施工する体制を整備し、顧客単価の向上と収益多角化を図る。
期初手持工事高(2026年度:20,710百万円)が翌期売上の先行指標となる。
企業の強み
東京ガスグループ向け売上は2026年3月期に21,229百万円(全社売上の53.9%)を占め、ガス設備・ガス導管の両事業で安定した受注を確保している。1948年の創業以来、都市ガス供給網整備を主力事業として培った信頼関係は、競合他社が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。
2026年3月期末の自己資本比率は66.6%、有利子負債残高はゼロ。純資産合計は19,779百万円、現金及び現金同等物は7,182百万円を保有する。コミットメントライン契約による流動性バックアップも整備されており、財務健全性は業界内でも高水準にある。
建築設備事業の売上高は2026年3月期に6,132百万円(前期比46.6%増)、経常利益337百万円(前期は6百万円の経常損失)へ急拡大。2026年度期初手持工事高は5,781百万円(前期比102.3%増)に達しており、2019年度より推進してきた中核事業化施策の成果が数値として顕在化している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期34,244百万円から2026年3月期39,384百万円へ5期連続増収(2026年3月期前期比5.3%増)。一方、営業利益は2025年3月期の1,483百万円から2026年3月期1,369百万円へ7.7%減少し、営業利益率は4.0%から3.5%へ低下。
ガス導管事業における利益率の低い工事の完成増加と販管費増加が主因。当期純利益は1,194百万円(前期比5.4%増)と増益を確保したが、これは法人税等の減少(前期538百万円→当期428百万円)による押し上げ効果が大きい。
外部要因として資材価格・労務費の高止まりが採算を圧迫する状況が継続。2027年3月期は営業利益1,480百万円(前期比8.1%増)を予想し、収益性の回復を見込む。
成長戦略
中計「Triple S」で2027年度売上高400億円・経常利益率4.5%・ROE6.5%を目指す
給排水衛生・空調・給湯暖房・電気を一括受注できる体制を強化し、ガス導管事業への依存度を低減。2026年3月期に売上高6,132百万円・経常利益337百万円を達成し黒字転換。受注残高5,781百万円(前期比102.3%増)と急拡大しており、中核事業化が具体的成果として現れている。
2026年3月期の1株当たり配当金を50円(前期42円から19%増配)に引き上げ、配当性向44.1%。自己株取得567百万円も実施。2027年3月期は52円配当(配当性向45.1%予想)を計画。中計「Triple S」において株主還元強化を明示的な経営課題として位置付けている。
2025年問題による就労者高齢化・担い手不足に対応するため、積算要員・現場代理人の継続的増員・育成、ベテランから若手への技術伝承を推進。多機能化(複数工種対応)により施工体制の効率化と品質向上を図る。基幹システム刷新による業務効率化も並行して推進中。
東京ガスネットワーク向け経年管取替工事における新管種・新施工エリアへの対応力を強化。需要動向の変化に応じて施工体制を柔軟に見直し・再構築しながら、各工事の採算管理を徹底。2027年3月期の同事業売上高予想は16,485百万円(前期比2.6%減)と若干の減収を見込みつつも、利益率の回復を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

