日本ドライケミカル株式会社 logo

日本ドライケミカル株式会社

1909東証スタンダード機械

日本ドライケミカル株式会社 logo
日本ドライケミカル株式会社1909

事業内容

日本ドライケミカル株式会社は1955年創業の総合防災企業。防災設備事業(建築・プラント・船舶向け各種消火設備の設計・施工、消防自動車製造販売)、メンテナンス事業(保守点検・改修工事)、商品事業(消火器・自動火災報知設備等の製造・販売)の3営業種目を展開する。

主要顧客は商業ビル・高層マンション・危険物施設・公共施設・地方自治体等に及び、消防法に基づく設置・点検義務を背景に安定的な需要基盤を持つ。千葉工場・福島工場を自社生産拠点として保有し、自社ブランド製品を中心に展開。

当社及び関係会社7社で構成されるグループ体制で事業を行っている。

ビジネスモデル

消防法等の法規制により防災設備の設置・点検が義務付けられていることを基盤に、防災設備事業(設計・施工)で大型案件を受注し、完工後はメンテナンス事業(保守点検・改修工事)で継続的な収益を確保する。商品事業では自社工場製造の消火器・自動火災報知設備等を代理店ネットワーク経由で販売する。

採算性の良い工事案件への選別受注により利益率を管理し、2026年3月期の売上高営業利益率は13.2%に達している。

企業の強み

消防法により防災設備の設置・定期点検が建物所有者に義務付けられており、景気変動に左右されにくい安定需要基盤を持つ。千葉工場・福島工場で消火設備容器・自動火災報知設備受信機等を自社生産し、製品型式取得から施工・検査まで一貫対応できる体制を構築している。

2026年3月期の売上高は防災設備事業36,797百万円、メンテナンス事業10,105百万円、商品事業13,616百万円と三事業に分散。メンテナンス事業は改修・補修工事案件の継続進捗により売上総利益4,143百万円を計上し、高付加価値の安定収益源として機能している。

2016年2月に綜合警備保障株式会社(現ALSOK株式会社)と資本業務提携契約を締結。警備大手との提携により顧客網の活用やパッケージ商品開発等のシナジーが期待される。また新日本空調・沖電気工業等との提携実績も有し、多様なパートナーシップを通じた事業基盤の拡充を図っている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高60,518百万円(前期比+8.6%)、営業利益7,985百万円(同+30.3%)、親会社株主帰属純利益5,083百万円(同+28.4%)と全利益項目で二桁成長を達成。売上高営業利益率は13.2%と前期の11.0%から大幅改善しており、採算性重視の受注選別が利益率の構造的な底上げをもたらしていると評価できる。

自己資本比率も54.5%(前期50.3%)に改善し財務健全性も向上した。

2026年5月13日、TCG2511株式会社(CJP V HC Holdings XI, L.P.とALSOKが各50%出資)が1株3,730円での公開買付けを開始(期間:2026年5月14日〜6月29日)。当社取締役会は賛同・応募推奨を決議しており、上場廃止が予定されている。

2027年3月期の業績予想・配当予想は非開示。業績は好調であるが、既存株主にとっては公開買付価格の妥当性評価が実質的な投資判断の焦点となる。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは3,416百万円と前期の8,942百万円から大幅に減少した。主因は売上債権の増加1,923百万円・仕入債務の減少1,597百万円・棚卸資産の増加800百万円等の運転資本増加であり、税金等調整前当期純利益は7,741百万円と前期比+1,996百万円増加している。

外部要因として公共事業・大規模再開発需要の拡大が受注増を牽引しており、運転資本増加は事業拡大の裏返しと解釈できる。

成長戦略

NDCビジョン2035のもと中期計画『変革と成長2030』で事業利益75億円・ROE12%以上を目指す

採算性の良い工事案件への選別受注を継続し、売上高営業利益率の改善を図る。2026年3月期に13.2%を達成しており、中期計画目標に向けた進捗は順調。防災設備事業の売上総利益率も改善傾向にある。

ALSOKの顧客網を活用した商品・サービス展開、警備サービスと防災設備を組み合わせたパッケージ商品開発・共同マーケティングを推進。商品事業売上高は2026年3月期に13,616百万円(前期比+12.2%)と好調に推移。

なお、TCG2511株式会社(ALSOKが50%出資)による公開買付けが進行中であり、非公開化後の戦略的連携深化が見込まれる。

消防法に基づく定期点検義務を背景に、改修・補修工事案件の継続的な進捗によりメンテナンス事業の売上総利益を拡大する。2026年3月期の売上総利益は4,143百万円(前期比+293百万円増加)と着実に積み上がっており、ストック型収益の厚みが増している。

最終更新: 2026年7月19日