建設市場動向と価格競争
基礎工事に特化した建設事業を営むため、景気変動による公共工事・民間設備投資の減少や同業他社との価格競争激化が業績に直結する。市場縮小局面では受注量の減少と利益率の低下が同時に発生するリスクがある。2026年度重点管理リスクには含まれていないが、事業環境の根幹に関わるリスクとして認識されている。
工事原価の変動
建設資材・燃料価格の高騰、労務費の上昇、工期見積りと実績の乖離により工事採算が悪化するリスクがある。見積り段階での原価計算精度向上や工事進行中の原価管理、設備機器の効率的運用で対応しているが、外部要因による原価上昇は完全には制御できない。本リスクは2026年度重点管理リスク項目に指定されており、定期的なモニタリングが実施されている。
施工品質不良
杭工事・地盤改良工事では事前調査を実施しているが、地盤が多様な土質で構成されるため予見不能な施工不備が生じる可能性を排除できない。品質不良が発生した場合、工事のやり直しや損害賠償請求により業績・財政状態に悪影響を及ぼす。本リスクは2026年度重点管理リスク項目に指定されており、重点的な管理・対応策の強化が図られている。
人材の確保と育成
建設事業では有資格者の確保と施工実績の評価が事業継続・拡大の基盤であり、工事によっては主任技術者の配置が法的に必須となる。有資格者の採用や資格取得支援教育に注力しているが、継続的な人材確保ができない場合は事業拡大が制約される。本リスクは2026年度重点管理リスク項目に指定されており、人的資本への取り組みと連動した管理が行われている。
法的規制・許可取消リスク
国土交通大臣の特定建設業許可・一般建設業許可を受けており、法令違反等による許可取消は事業継続に重大な影響を及ぼす。建設業法のほか、道路交通法・廃棄物処理法等多岐にわたる法規制に服しており、規制の改廃や新規規制への対応も必要となる。コンプライアンス委員会を設置して対応体制を構築しており、本リスクは2026年度重点管理リスク項目にも指定されている。
労働事故災害
大型重機を使用する屋外建設現場作業は他産業と比較して重大労働事故の発生危険性が高い。死亡事故等の重大災害が発生した場合、人的損失に加え社会的信用の失墜、補償を含む災害対策費用の発生、工事遅延による収益悪化が生じる。安全・衛生教育の徹底と各種保険加入により対応しているが、リスクを完全に排除することはできない。
気候変動リスク
脱炭素社会への移行に伴うカーボンプライシング(炭素税・排出権取引)の導入により事業コストが増加するリスクがある。また、脱炭素対応が不十分な場合はサプライチェーンから排除される可能性もある。対応策として施工機へのカーボンニュートラル燃料・CO2削減添加剤の使用拡大、電動施工機の実用化推進、CO2地中固定化工法の開発を進めている。
情報セキュリティリスク
ウイルス感染や不正アクセスによるシステム障害・重要情報漏洩が発生した場合、業務の一時中断、顧客・取引先からの信用失墜による取引停止、損害賠償等が生じるリスクがある。ウイルス対策ソフトの常時更新やネットワークセキュリティ強化により対応しているが、サイバー攻撃の高度化により完全な防御は困難である。
カントリーリスク・為替変動
海外事業展開において、予期し得ない法制度変更や政治・経済情勢の変化が業績・財政状態に悪影響を与える可能性がある。加えて、為替相場の急激な変動による為替差損の発生も業績に影響する。海外事業特有のリスクとして認識されているが、具体的なヘッジ手段については有報上の明示的な記載はない。
取引先の与信リスク
取引先の信用状態悪化による貸倒れ損失・引当計上や、大型工事受注に伴う特定顧客への債権集中により債権回収が滞るリスクがある。特定顧客への債権集中は大型工事受注の性質上避けがたく、当該顧客の財務状況悪化が直接的な損失につながる可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

