事業内容
ピーエス・コンストラクション株式会社は、プレストレスト・コンクリート(PC)技術を中核とした土木・建築工事の請負を主力事業とする専門建設会社。1952年にPC製品製造会社として創業し、2024年に現社名へ変更。
大成建設株式会社(議決権割合50.2%)を親会社とする大成建設グループに属する。主要顧客は中日本・西日本・東日本高速道路会社等の高速道路会社や国土交通省等の公共発注者、および製造業・防衛関連等の民間企業。
土木事業(売上高75,814百万円)・建築事業(同62,905百万円)・関係会社事業(同10,244百万円)の3本柱で構成され、連結売上高は149,370百万円に達する。
ビジネスモデル
競争入札・特命受注を通じて土木・建築工事を受注し、原価進捗度に基づく収益認識で売上を計上する。単体手持工事残高186,091百万円(2026年3月末)という豊富な繰越工事が翌期以降の売上を下支えする。
設計変更の獲得や原価管理の徹底により利益率を改善する一方、大成建設グループからの施工協力案件も安定的な受注源となっている。
企業の強み
西日本高速道路株式会社向け売上高22,419百万円(売上高比15.0%)、中日本高速道路株式会社向け20,281百万円(同13.6%)と、高速道路会社2社だけで売上高の約29%を占める。床版取替・PC桁修繕等の大規模更新工事において継続的な受注実績を積み上げており、競合他社が短期間で模倣困難な施工ノウハウと顧客信頼を有する。
2026年3月末時点の単体手持工事残高は186,091百万円(土木138,406百万円、建築47,684百万円)に達し、当期売上高137,816百万円の約1.35年分に相当する。この豊富な繰越工事が翌期以降の売上進捗を高い確度で担保しており、業績の予見可能性が高い。
2023年12月に大成建設株式会社が議決権50.2%を取得し、資本業務提携契約を締結。大成建設グループ内の国内PC橋梁事業を当社中心の体制に移行させる合意がなされており、PC・PCa案件やリニューアル案件の営業情報・技術ノウハウの提供を受ける枠組みが制度的に確立されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期109,327百万円を底に回復基調が続き、2026年3月期は149,370百万円と過去最高を更新(4期で+36.6%)。営業利益も2023年3月期5,715百万円から2026年3月期12,932百万円へ2.3倍に拡大した。
外部要因として公共投資の拡大・民間設備投資の堅調が追い風となっている。ただし2026年3月期の営業利益率は8.7%と前期9.1%からわずかに低下しており、売上拡大に伴う原価率上昇の兆候がある。
また営業CFが△17,473百万円と大幅悪化しており、売上債権・契約資産の急増(△21,093百万円)が資金効率を悪化させている点は留意が必要。
成長戦略
PC技術を中核に大成建設グループ連携・DX推進・成長分野拡大で持続的成長を目指す中期経営計画2025
親会社・グループ各社との施工協力案件の継続的な受注を通じ、単独では獲得困難な大型案件へのアクセスを拡大。2026年3月期も売上高149,370百万円と過去最高を更新しており、グループ連携の効果が業績に反映されている。
防衛関連施設・物流施設・食品工場等の成長分野においてPC技術を活用した受注を積極的に推進。民間設備投資の堅調な外部環境を追い風に、建築事業の収益基盤を多様化することで公共工事依存度を低減する。
ICT・DXを活用した施工管理の効率化と新工法開発により、深刻化する労務費・資材高騰への対応と生産性向上を同時に追求。製造事業においても老朽化設備の更新によるICT活用生産体制の整備を推進中。
採算性の低い案件を排除する選別受注と、施工中の設計変更獲得による売上総利益率の改善を継続。2026年3月期の営業利益率がわずかに低下した中、原価管理の精度向上が次期以降の利益率回復の鍵となる。
最終更新: 2026年7月19日

