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株式会社アストロスケールホールディングス

186A・東証グロース・サービス業

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株式会社アストロスケールホールディングス186A

事業内容

当社グループは、宇宙空間の非協力物体に対するRPO技術を中核として、①観測・点検(ISSA)、②寿命延長・燃料補給(LEX)、③修理・改修、④デブリ除去(ADR)、⑤運用終了時除去(EOL)の5つの軌道上サービスを展開する軌道上サービス事業の単一セグメント企業。日本・英国・米国・フランスに拠点を持ち、政府機関・防衛機関・民間衛星運用事業者を主要顧客とする。

ELSA-d、ADRAS-Jにより世界初の実デブリ近接実証に成功し、宇宙の持続的利用に貢献するグローバル市場創造型企業である。

ビジネスモデル

政府機関・防衛機関との契約は開発段階の審査(マイルストーン)達成ごとに収益を認識するマイルストーン収入が中心。民間向けEOLサービスは打上げ前マイルストーンとミッション成功時支払いの組み合わせ、LEXは頭金とサービスフィーを想定した収入形態。

加えて文部科学省SBIR基金等の政府補助金収入も収益の柱であり、2026年4月期はプロジェクト収益11,506百万円のうち政府補助金収入が5,566百万円を占める。

企業の強み

ELSA-d(2021年)によるデブリ除去コア技術実証、ADRAS-J(2024年)による実デブリへの近接・観測成功を達成。2026年6月時点で当社以外に同様の技術実証に成功した競合事業者の存在を認識していないと有報に記載。RPO技術は自社設計・開発し関連知的財産権を保有している。

日本・英国・米国・フランスに現地法人を設置し、全従業員の約7割を占めるエンジニアを含む現地経営陣・営業部隊を配置。現地企業として各国政府から直接受注可能な体制を構築し、JAXA・防衛省・BAE Systems・米空軍研究所等から契約を獲得している。

2024年6月の東証グロース上場で20,070百万円、2025年5月の海外募集で10,985百万円、2026年5月の転換社債型新株予約権付社債等で30,600百万円を調達するなど、多額の先行投資を要する事業モデルを支える資金調達を継続的に実現している。

エンヴァリスの着眼点

2027年4月期Q1の売上収益は1,195百万円(前年同期比△4.4%)、プロジェクト収益は2,024百万円(△14.5%)と減少し、営業損失は△2,750百万円(前年同期△2,376百万円)、親会社帰属四半期損失は△3,071百万円(前年同期△1,211百万円)へ拡大した。一方、通期予想はプロジェクト収益12,500~17,000百万円(前期比+8.6%~+47.7%)、営業損失9,900~9,000百万円(前期比改善)としており、下期以降の案件進捗次第で通期は改善する計画である。

306億円調達により社債(非流動)が22,316百万円発生し負債合計は45,053百万円(前期末24,464百万円)へ増加。同時に新株発行等で資本金・資本剰余金が拡大したが、期末発行済株式数は135,905,600株から142,120,700株へ増加し希薄化が進行。

親会社所有者帰属持分比率は22.2%(前期末23.8%)へ低下しており、資本効率と希薄化のトレードオフを注視する必要がある。

受注残高は36,354百万円(前期末比△4.2%)とやや減少。市場環境としては日本の宇宙領域防衛指針・宇宙活動法改正、英国の防衛投資拡大、欧州理事会の宇宙アセット優先分野化など各国の宇宙防衛予算拡大が受注機会拡大に繋がる可能性がある一方、2026年8月に英国宇宙庁からCOSMICフェーズ3の不採用通知を受領した点は個別の受注リスクとして留意すべきである。

同案件は業績予想に未織り込みのため予想修正はないが、継続受注獲得の確度を測る材料として今後の動向を追う必要がある。

成長戦略

継続受注案件モデルへの移行と防衛・寿命延長需要の取り込みによる早期黒字化

既存プラットフォーム・技術を再利用したサービス展開により案件毎の新規開発コストを抑制し、継続性・拡張性・収益性を兼ね備えた事業モデルへ進化させる方針。防衛案件及び民間向け寿命延長サービスが中核となる。

2026年6月の資金調達を通じ、生産設備拡大及び寿命延長サービス衛星LEXI-Pの製造等に充当。LEXI-Pは契約締結に向け最終段階に入っている。

英国SDA「Borealis」への関与深化、ADRAS-J2打上げ契約締結(2026年9月)等により既存案件を進捗させつつ、COSMICフェーズ3不採用後も英国で同規模以上の複数事業機会への提案活動を継続。

最終更新: 2026年9月11日