事業内容
株式会社fantasistaは、不動産売買・権利調整・ホテル運営を核とするリアルエステート事業(売上高9,048百万円、2025年9月期)を主軸に、5-ALA含有サプリメントのヘルスケア事業(同138百万円)、系統用蓄電池の開発・運営を行うクリーンエネルギー事業(同236百万円)の3セグメントを展開する。連結子会社8社を擁し、東京証券取引所スタンダード市場に上場。
1950年創業の南野建設を前身とし、2024年1月に現商号へ変更。企業理念は「多様化する世界に驚きと感動を与え続けるためにたゆまぬ努力で挑戦し続ける」。
ビジネスモデル
主収益源はリアルエステート事業における販売用不動産の仕入・売却で、大型案件の有無が年度業績を大きく左右する構造。ホテル事業(UNDER RAILWAY HOTEL AKIHABARA等)はインバウンド需要を取り込む安定収益源。
クリーンエネルギー事業は系統用蓄電池用地の売買と電力需給調整市場への参画で収益を得る。不動産購入・蓄電所建設には金融機関借入と直接金融(新株予約権等)を活用する。
企業の強み
2025年9月期のリアルエステート事業売上高は9,048百万円(前期比7.4%増)。当期は大和ハウス工業株式会社向け販売が4,899百万円(総売上の52.0%)に達し、大手デベロッパーとの大型取引を実現した実績を持つ。
2025年6月30日に系統用蓄電池事業「fantasista gunma PSS(群馬太田蓄電所)」が運転開始。2025年9月期のクリーンエネルギー事業はセグメント売上高236百万円・セグメント利益71百万円を計上し、初年度から黒字を達成した。設備投資額は488百万円(リース含む)。
2025年9月期末の負債合計は2,860百万円(前期末比4,738百万円減)、純資産合計は6,376百万円。短期借入金を3,298百万円削減し、社債も850百万円償還。販売用不動産の消化により棚卸資産が3,532百万円減少し、バランスシートが大幅に圧縮された。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2023期10,586百万円をピークに2024期8,806百万円、2025期9,422百万円と推移。2026年9月期中間期は1,603百万円(前年同期比76.5%減)と大幅減収となったが、これは都内大型不動産案件の計上が後半期にずれ込んだことが主因。
一方、利益面では前年同期に227百万円あった支払利息が42百万円へ圧縮されたことで経常利益が62百万円の黒字に転換(前年同期△205百万円)。売上総利益率は前年同期10.3%から50.6%へ大幅改善し、収益構造の質的向上が確認できる。
ただし中間純損失23百万円(前年同期△216百万円から大幅改善)は法人税等89百万円の計上が影響。通期予想(売上高10,300百万円・営業利益500百万円・当期純利益280百万円)に変更はなく、後半期の大型案件計上が達成の鍵を握る。
外部要因として不動産市況は住宅地・商業地・工業地いずれも地価上昇基調が継続しており、需給環境は良好。
成長戦略
リアルエステートの収益基盤を維持しつつ、蓄電池・貴金属リユース・ヘルスケアで第二・第三の柱を構築
期中売却を予定している都内大型案件の販売準備を進めており、後半期の計上により通期売上高10,300百万円の達成を目指す。仲介手数料収益の拡大とインバウンド需要を取り込むホテル事業収益の安定化も並行して推進。
2025年8月稼働の群馬太田蓄電所(fantasista gunma PSS)による電力需給調整市場への参入が奏功し、中間期セグメント営業利益87百万円(前年同期比220.8%増)を達成。運用ノウハウ・データ蓄積を活用した将来の大規模特別高圧蓄電所建設への展開も視野に入れる。
2026年5月11日付で株式会社アモティ(東京都内20店舗の貴金属リユース事業者)を取得原価120百万円・議決権54.98%で子会社化。同社の貴金属売買の専門性と当社の資金力・経営管理体制を組み合わせ、事業ポートフォリオの多様化と新規収益源の確保を図る。
既存の5-ALA製品に加え、男性用・ペット用サプリを中間期より販売開始、子ども用サプリも近日発売予定。新商品展開に向けた販売促進体制の構築等の先行投資段階にあり、現時点ではセグメント損失10百万円が継続。新商品の売上貢献による損益分岐点超えが課題。
最終更新: 2026年7月17日

