油価・天然ガス価格変動リスク
油価および海外事業における天然ガス価格は国際的な需給、世界経済、産油国の方針等により著しく変動し、当社グループの売上・利益に大きく影響する。油価が1バレル当たり1米ドル変動すると2026年12月期の損益は年間55億円増減すると試算されており、ネットゼロへの移行進展による需要下押し圧力も加わる。一部ヘッジ手段を講じているが全てのリスクをカバーするものではなく、価格変動の影響を完全に取り除くことはできない。
外国為替変動リスク
当社グループの海外事業に伴う収入・支出は主に米ドル建てであり、円高時には円ベースの売上・利益が減少する。米ドル・円の為替レートが1円変動すると2026年12月期の損益は年間30億円増減すると試算されている。一部ヘッジ手段を講じているが為替リスクを全てカバーするものではない。
特定地域・鉱区への生産依存
2025年度における生産量の地域別構成比率は豪州・東南アジア地域が約40%、アブダビ・ユーラシア等地域が約54%と、2地域で大部分を占めており、特定地域・鉱区への依存度が高い。イクシスガス・コンデンセート田やアブダビ海上・陸上油田等の主要鉱区で操業困難等の問題が生じた場合、当社グループの業績に多大な悪影響を及ぼす可能性がある。リスク分散のため5つのコアエリアへの地理的分散を図っているが、現状では集中リスクが残存している。
カントリーリスク
当社グループは日本国外で多数の石油・天然ガス開発事業を遂行しており、産油国における政治・経済・社会情勢の変化、法制度・税制の変動、OPEC+加盟国の生産制限、国際紛争等により事業や業績が大きな影響を受ける可能性がある。産油国政府が開発コスト増加等を理由に石油契約の経済条件変更を求める可能性もある。カントリーリスク管理ガイドラインを制定し、リスクの高い国には累積投資残高の限度額を設定する等の管理を行っている。
鉱区契約期限・更新リスク
海外事業の前提となる鉱区権益契約には期限が定められているケースが多く、延長・更新されない場合や不利な条件(権益比率の減少等)での更新となった場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。天然ガスの長期販売・供給契約についても同様に期限があり、延長されない場合や販売数量が減少した場合のリスクが存在する。パートナーとともに延長・更新に向けて努力する方針だが、産油国国営石油会社等との交渉結果次第では既存契約が失効する可能性がある。
災害・事故・サイバー攻撃リスク
探鉱・開発・生産・輸送の各段階で操業上の事故・災害が発生するリスクがあり、自然災害やサイバー攻撃による情報システム障害が操業停止を招く可能性がある。環境事故(土壌・大気・海洋汚染等)が発生した場合には復旧費用、民事・刑事・行政上の手続費用、損害賠償等が生じ得る。緊急時対応計画・BCP策定、情報セキュリティ委員会の運営、HSEマネジメントシステムによる管理を実施しているが、損害保険でも全損害を填補できない可能性がある。
探鉱・開発の不成功リスク
探鉱活動では商業生産可能な規模の資源が常に発見できるとは限らず、近年の技術進歩をもってしても発見確率はかなり低い。ドライホールと判断された場合には探鉱費を計上し、商業採算性確保の見込みが損なわれた場合には減損損失を計上するため、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。探鉱・開発・生産各段階の資産の総合的なバランスの中で投資活動を行う方針だが、技術的・経済的リスクは常に存在する。
気候変動・エネルギー転換リスク
パリ協定目標達成に向けた温室効果ガス排出削減の取り組みが世界的に進む中、ネットゼロへの移行が当社の想定を上回るスピードで進んだ場合、石油・天然ガスへの需要が下押しされ埋蔵量が減少する可能性がある。環境関連法規・規則の変更・強化により追加的な対応策や費用負担が発生し、保有事業資産の収益性低下による減損損失が生じる可能性もある。TCFD提言に沿ってリスクを特定・評価・管理しているが、移行リスクの影響を完全に排除することはできない。
甲種類株式による経営制約リスク
経済産業大臣が保有する甲種類株式により、取締役の選解任・重要資産の処分・定款変更・統合・解散等の重要事項について甲種類株主総会の承認決議が必要であり、経済産業大臣の判断によっては経営の自由度が制約される。国策上の観点と当社・一般株主の利益が相反する可能性があり、拒否権が実際に発動された場合には普通株式の市場価格に影響を与える可能性がある。また、経済産業大臣が保有する普通株式(発行済普通株式の約23.74%)の市場売却が株価に影響を及ぼす可能性もある。
大型プロジェクトの資金・開発リスク
大型LNGプロジェクトの開発には巨額投資が必要であり、探鉱・開発投資から資金回収まで10年以上の長期間を要する。政府許認可の遅延、予期せぬ地質問題、油・ガス価および為替の変動、資機材市況の高騰、長期販売契約の合意未達による最終投資判断の遅延等により、開発スケジュールの遅延や経済性の毀損が生じる可能性がある。経済金融情勢の変化によっては資金調達の内容にも影響を及ぼす可能性があり、IVAS審査会による経済性・リスク評価を実施して対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月21日

