特定顧客への依存リスク
2025年12月期における上位10社の売上高合計が全売上高の63.0%を占め、かつその大半が銀行・証券会社・クレジットカード事業者等の金融機関に集中している。顧客企業の経営方針変更や契約条件の変更、あるいは顧客拡大が計画どおりに進まない場合、売上高に直接的な打撃を受ける。当社は他業界・顧客企業との取引拡大により依存リスクの分散を図っている。
競争激化リスク
当社はデータモニタリングという独自手法でマネー・ローンダリング対策市場における差別化ポジションを確立しているが、新規参入や既存競合の積極参入により競争が激化するリスクがある。また、日本国民の消費活動がキャッシュレス決済から現金決済へ回帰した場合、市場成長が鈍化し事業展開に影響を及ぼす可能性がある。市場は2020年から2027年にかけて年率15.60%以上の成長が予測されているものの、競争環境の変化次第では当社の優位性が損なわれる恐れがある。
技術革新への対応遅延リスク
Google Inc.及びApple Inc.のプライバシーポリシー強化により端末識別の難易度が技術的に高まった場合、主力サービス「Fraud Alert」単体での不正行為抑止効果が低下する可能性がある。マネー・ローンダリング対策分野は新たな脅威や技術革新による環境変化が速く、ニーズが変化しやすい特性を持つ。他社に技術面で大きく先行された場合、当社の競争力と収益基盤に重大な影響を及ぼす恐れがある。
サービス瑕疵・バグリスク
「Fraud Alert」等のソフトウェアサービスでは、販売後に予期せぬバグが発見される可能性があり、サービス提供の停止や長期間の解決不能に至った場合、売上減少に加え顧客からの信頼失墜につながる。当社は数多くの品質チェックを実施し、バグ発生時には速やかにアップデートプログラムを提供する体制を整えている。ただし、顧客の不正検知確認体制不備は一義的に顧客責任であるものの、当社への信頼低下リスクは排除できない。
人材確保・育成リスク
マネー・ローンダリング対策業界では専門知識を有する人材の不足が業界共通課題であり、業容拡大に伴い十分な人材を確保できない場合、サービス提供の遅れや生産性低下が生じる恐れがある。当社は中途採用を中心に即戦力の技術経験者を採用し、社内教育講座や職場環境整備によるノウハウ蓄積・人材流出防止に努めている。研究開発体制の維持・強化にも高度技術者の確保が不可欠であり、採用難が続けば新サービス開発にも支障をきたす可能性がある。
自然災害・パンデミックリスク
大規模地震・台風等の自然災害、火災、パンデミック、テロ活動等の予期せぬ事態により当社業務に支障が生じる可能性がある。緊急事態が長期化し企業活動が大幅に制限された場合、顧客企業のセキュリティ投資抑制により売上減少・利益率低下・回収サイトの長期化が生じる恐れがある。当社はCOVID-19流行以降リモートワークを導入し、事業継続体制の整備を図っている。
法的規制変更リスク
犯罪収益移転防止法・個人情報保護法等の主要法令については関係当局・法律専門家と確認済みであり、現時点で事業を直接制限する特有の法的規制は存在しないとしている。しかし、今後新たな法的規制の導入や既存規制の運用変更がなされた場合、事業展開が制約を受ける可能性がある。個人情報を活用した新サービス開発においては法的整備が絡む可能性があり、継続的なロビイング活動の強化が求められる場面も想定される。
システム障害・サイバー攻撃リスク
当社サービスはAWS上で提供されており、サイバー攻撃・自然災害・事故等によりAWS自体にシステム障害が発生した場合、サービス提供が停止し事業・財務に影響を及ぼす可能性がある。当社はISMS認証を取得し、サーバー設備の強化や稼働状況の監視等による未然防止策を実施している。また、2025年12月末時点で15社に対してSLAを設定しており、サービスコミットメント未達の場合は月次利用料金の範囲内で利用料金を減額しなければならないリスクも存在する。
情報漏洩リスク
当社サービスでは個人情報または個人関連情報等の顧客の重要情報を取り扱っており、これらの漏洩は事業展開における重大リスクである。情報は基本的に暗号化され当社単体での個人紐づけは不可能な設計となっているが、ISMS認証取得・アクセス権限管理・施錠管理・入退室管理等の対策を講じてもなお漏洩リスクを完全には排除できない。顧客情報の漏洩が発生した場合、社会的信用の失墜と事業・財務への深刻な影響が生じる恐れがある。
株式価値希薄化リスク
当社は役員・従業員へのインセンティブとして新株予約権を付与しており、今後も同プランを継続活用する方針である。本書提出日現在の潜在株式数は266,300株(発行済株式総数6,530,800株の4.1%相当)であり、権利行使時には既存株主の株式価値および議決権割合が希薄化する。発生可能性は高く、数年以内に顕在化する見込みとされている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月21日

