事業内容
中外鉱業は1932年創業の東証スタンダード上場企業で、当社および子会社4社で構成される。主力の貴金属事業では、金・銀・プラチナ・パラジウム等のスクラップ原料を全国9店舗で集荷し、東京工場で精製・加工して販売する。
子会社㈱インテックスが中古工作機械・鈑金機械の仕入販売を担う機械事業、当社が玩具・キャラクター商品の企画・製造・販売を担うコンテンツ事業も展開する。売上高の約99%を貴金属事業が占め、三菱商事RtMジャパンやアサヒプリテックを主要販売先とする。
ビジネスモデル
貴金属事業では、全国9店舗の営業拠点を通じて金・プラチナ等のスクラップ原料を集荷し、東京工場の精製設備(金月産800kg・プラチナ月産50kg体制)で地金化して大手商社等に販売する。自社オークション開催による販路多様化も図る。
機械事業は中古工作機械の仕入販売、コンテンツ事業はキャラクターグッズの企画・販売による収益を補完的に積み上げる構造である。
企業の強み
東京工場に金月産800kg・プラチナ月産50kgの精製設備を保有し、全国9店舗の営業拠点を通じた積極的な原料集荷により工場稼働率を高水準に維持している。2026年3月期の貴金属事業生産実績は前年同期比173.9%増と大幅拡大しており、集荷・精製一貫体制が競争優位の源泉となっている。
三菱商事RtMジャパンへの販売額は132,086百万円(売上比46.9%)、アサヒプリテックへの販売額は115,291百万円(同40.9%)と、2社合計で売上の約88%を占める安定した販売先を確保している。長期的な取引関係が販売リスクを低減し、大量精製品の安定的な換金を可能にしている。
大手商社2社への集中依存を緩和する手段として、自社が運営するオークションを開催し販路の多様化を図っている。有報に記載された経営方針において、オークション開催を収益力強化の具体的施策として位置付けており、販売交渉力の維持・向上に寄与する取り組みとして継続されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期51,590百万円→2023年3月期84,823百万円→2024年3月期113,759百万円→2025年3月期162,345百万円→2026年3月期281,692百万円と5年間で約5.5倍に急拡大。営業利益も2026年3月期は2,446百万円と過去最高水準を更新した。
外部要因として金価格が米国通商政策・地政学リスクを背景に上昇基調で推移したことが主因。自己資本当期純利益率は17.3%(前期15.9%)に改善。
ただし2027年3月期は営業利益1,770百万円(前期比27.6%減)と大幅減益を予想しており、金価格の高止まりが続かない場合の業績反動リスクが顕在化している。
成長戦略
貴金属リサイクルの生産・販路拡大とコンテンツ事業の収益力回復を両輪に推進
全国9拠点の営業ネットワークを活用したリサイクル原料の集荷量拡大と、東京工場の設備投資(2026年3月期に建物及び構築物が252百万円から1,768百万円へ大幅増加)による生産能力強化を推進。工場稼働率の高水準維持が業績拡大の基盤となっている。
委託販売依存からの脱却を目指し、自社ECサイト・直販チャネルの拡充を推進。2026年3月期は委託販売先での売上落ち込みにより売上高2,779百万円(前期比27.9%減)、営業利益217百万円(同74.9%減)と大幅減益となっており、チャネル改革の実効性が問われる局面にある。
大手商社・精錬会社への販売に加え、自社オークション開催による直接販売チャネルの拡充を推進。貴金属市況の変動に対する価格交渉力の向上と販路分散によるリスク低減を図る。2026年3月期の貴金属事業売上高278,161百万円・営業利益2,809百万円は過去最高水準を達成。
2026年3月期に子会社株式の取得による支出381百万円を実施し、投資有価証券残高が110百万円から491百万円へ増加。その他セグメント資産も1,217百万円から2,769百万円へ拡大しており、不動産・投資・太陽光発電等を含む事業基盤の多角化を進めている。
最終更新: 2026年7月19日

