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株式会社ソラコム

147A東証グロース情報通信業

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株式会社ソラコム147A

事業内容

株式会社ソラコムは、IoT向け通信SIM・デバイス・ネットワークサービス・アプリケーションを一体提供するAI/IoTコネクティビティプラットフォーム「SORACOM」を運営する。MVNO(仮想移動体通信事業者)として国内外MNOから回線を調達しつつ、クラウド上に独自モバイル・コアを構築することでコスト競争力を実現。

スタートアップから大企業まで幅広い顧客が1回線から利用可能なセルフサービスモデルを採用し、2026年3月末時点で課金アカウント数1万400超、207の国と地域・550キャリアに対応するグローバル展開を行っている。米国・英国に海外子会社を持ち、海外売上高比率は40.0%に達する。

ビジネスモデル

収益はリカーリング収益(プラットフォーム利用料)とインクリメンタル収益(商品販売・プロフェッショナルサービス・業務受託)で構成される。2026年3月期のリカーリング収益は9,297百万円(売上高比率74.8%)で、通信量等に応じた従量課金による安定的な継続収入が主軸。

デバイス販売等のインクリメンタル収益3,127百万円はリカーリング収益の先行指標として機能し、IoTプロジェクト拡大に伴い両者が連動して成長する構造を持つ。

企業の強み

パブリック・クラウド上にソフトウェアベースで独自モバイル・コアを構築し、ハードウェア型MNOと比較して設備投資負担を大幅に低減。関連特許を100以上保有し、コスト競争力と高い拡張性を実現。

平均2週間の開発サイクルで継続的に新機能をリリースしており、SORACOM Flux・SORACOM Queryなど生成AI統合サービスも展開している。

2026年3月末時点の主要顧客年間解約率は0.4%に留まり、リカーリング収益のNRR(Net Retention Rate)は121%を記録。既存顧客がIoT利用を拡大するにつれARPAが前期比24.4%増の947千円へ上昇しており、顧客基盤の深耕による収益拡大構造が確立されている。

SIM内ソフトウェアの自社開発により回線プロファイルのカスタマイズが可能で、欧米アジアの複数キャリアとの契約を通じ207の国と地域・550キャリアに対応。契約切り替え不要で複数キャリアを使用できる「Connectivity Agnostic」設計が米国市場での競争優位性を支え、海外売上高は4,968百万円(比率40.0%)に達している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期はリカーリング収益が前期比41.7%増と加速し、営業活動によるキャッシュ・フローも前期の728百万円の支出から1,761百万円の収入へと大幅に改善した。前期まで続いた「増収・営業CF悪化」の構図が解消され、ストック型ビジネスとしての収益回収フェーズへの移行が確認できる。

2027年3月期予想でもリカーリング収益22.8%増を見込んでおり、成長の持続性は高い。

2026年3月期は取引先からの保証金返還懸念による貸倒引当金137百万円、投資有価証券評価損50百万円を特別損失として計上した。また、一部顧客の財務状況悪化に伴う貸倒引当金も販管費に計上されている。

事業拡大に伴い顧客・取引先の信用リスク管理の重要性が増しており、今後の与信管理体制の強化状況を注視する必要がある。

2025年8月のミソラコネクト子会社化により、のれん644百万円が計上され(期末残高692百万円)、自己資本比率は75.0%から71.1%へ低下した。また、同社連結化により海外売上高比率が前期比1.8ポイント低下の40.0%となった。

のれん償却額は2026年3月期に67百万円(前期比18倍)に急増しており、EBITDAと営業利益の乖離拡大に留意が必要。外部要因として、円安進行が海外売上の円換算額を押し上げる追い風として機能している。

成長戦略

リカーリング収益の持続成長・AI/IoT化推進・グローバル展開・戦略的M&Aの四本柱

「リアルワールドAIプラットフォーム」から「AI/IoTコネクティビティプラットフォーム」へ戦略名称を刷新し、SORACOM FluxなどAI enabled機能の拡充を本格化。フィジカルとデジタルの両方をAIにつなぐ新方向性のもと、新規顧客獲得とARPA向上を同時に追求する。

課金アカウント数は9,600超まで拡大し、ARPAは前期比24.4%増の947千円/アカウントに到達。既存顧客の利用拡大(アップセル・クロスセル)と新規顧客獲得の両輪で、2027年3月期もリカーリング収益22.8%増を目指す。

米国市場では顕著な売上成長が継続しており、海外売上高比率40.0%の維持・拡大を目指す。ミソラコネクト連結化による一時的な比率低下を吸収しつつ、グローバルIoT需要の取り込みを加速する。

2025年8月に株式会社ミソラコネクトを子会社化し、機械・装置等の有形固定資産とのれんを取得。KDDI株式会社との受託開発拡大(契約負債312百万円増)など大手パートナーとの協業深化も継続。今後も連結範囲の拡大による事業シナジーを追求する。

最終更新: 2026年7月19日