事業内容
株式会社ニッソウは1987年創業、東京証券取引所グロース市場上場の住宅リフォーム会社。当社・子会社4社・関連会社1社で構成され、①リフォーム事業(首都圏中心の原状回復・リノベーション工事請負)、②不動産流通事業(湘南エリアの売買・仲介・買取再販)、③不動産建設事業(栃木県那須塩原市中心の注文・建売住宅)の3セグメントを展開。
主要顧客は中小規模の不動産会社(BtoB)であり、近年は一般消費者向け「リフォームプロ」によるBtoC領域にも進出。2025年7月期の連結売上高は5,280百万円。
ビジネスモデル
リフォーム事業では自社施工を持たず、各工事分野の専門施工会社からなる外注ネットワークを活用することで固定費を抑制しつつ受注拡大を図る。不動産流通事業では仲介・買取再販により手数料収入と売買差益を獲得。
不動産建設事業では注文・建売住宅の供給を行い、3事業間で「建てる・直す・流通させる」循環型事業モデルを構築することでグループ全体のシナジー最大化を目指す。
企業の強み
東京都世田谷区本社を起点に、神奈川(高座郡・横浜)、埼玉(さいたま市・朝霞)、千葉(船橋)、宮城(仙台)に営業所を展開。2025年7月期のリフォーム事業完成工事高は4,788百万円(前年同期比8.7%増)と安定的な受注基盤を確立している。
2023年5月に株式会社ヤナ・コーポレーション、2024年6月に株式会社ささき、2024年8月に株式会社平成ハウジングを相次いで子会社化。M&Aを通じてリフォーム・不動産流通・不動産建設の3セグメント体制を構築し、売上高を2023期4,166百万円から2025期5,280百万円へ拡大した。
2025年7月期末の自己資本比率は49.3%、現金及び現金同等物残高は1,879百万円。取引金融機関3行とのコミットメントライン契約(総額900,000千円)も締結しており、運転資金・投資資金の流動性を十分に確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期2,881百万円→2025期5,280百万円と4期連続増収を達成してきたが、2026年7月期第3四半期累計(9ヶ月)は3,957百万円(前年同期比0.1%増)と成長が事実上停滞。通期予想5,515百万円(前期比4.5%増)は維持されているが、収益面では営業損失21百万円・親会社株主帰属純損失75百万円と前年同期から大幅悪化。
販管費の増加(前年同期比+75百万円)、不動産流通・建設2事業の不振、のれん減損損失21百万円計上が重なった。外部環境として、資材・塗料等の価格高騰、職人不足、住宅ローン金利上昇による消費者マインド低下が業績を下押ししている。
2025期の当期純利益203百万円は関係会社株式売却益268百万円という特別利益に依存したものであり、実力ベースの収益力は低水準にとどまっている。
成長戦略
M&A・新ブランド・フランチャイズ展開による事業多角化と収益基盤の強化
首都圏を中心に大手デベロッパーとの数十年にわたる受注基盤を持つ第一技研を取得原価402,500千円で取得(2026年5月7日完了)。マンション長寿命化・再生市場へのプレゼンス拡大とグループシナジー創出を目指す。みなし取得日は2026年7月31日のため、業績寄与は2027年7月期以降となる見込み。
価格訴求型の注文・建売住宅ブランドとして「990万円の家」を展開し、ターゲット顧客層の明確化と差別化を図る。SNS・看板広告・宣伝カー等による地域密着型の認知度向上策を実施しているが、2026年7月期第3四半期累計の売上高は147百万円(前年同期比25.1%減)と計画を大幅に下回っており、受注・販売実績への転換に時間を要している。
リフォーム事業の新たな収益モデルとして、フランチャイズビジネス「クロス家さん」の展開を模索。加盟店ネットワークを通じた事業エリアの拡大と、軽資産型での売上規模拡大を目指す。現時点では模索段階であり、業績への具体的な寄与は確認されていない。
新規顧客開拓、営業力強化、教育体制整備を通じて工事単価の引き上げを図る既存戦略。2026年7月期第3四半期累計では工事単価上昇により完成工事高が前年同期比4.8%増となったが、工事受注件数の減少・原価率増加・人件費増加により営業利益は前年同期比64.3%減の29百万円にとどまっており、収益改善効果は限定的。
最終更新: 2026年7月17日

