事業内容
株式会社日本アクアは、建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム「アクアフォームシリーズ」および超速硬化型防水材「アクアハジクン」の開発・販売・施工を主事業とする。2004年設立、2022年に東証プライム市場へ移行。
戸建住宅向け断熱材施工(売上高の約47%)、建築物向け断熱材施工(約29%)、防水材施工(約5%)、原料販売(約6%)、商品販売(約13%)の5部門で構成される。全国45事業所のネットワークと認定施工店体制を通じ、ハウスメーカー・ビルダー・ゼネコンを主要顧客として全国展開している。
ビジネスモデル
素原料を国内外からグローバル分散調達し、委託製造会社で製造した自社ブランド原料を全国拠点から認定施工店へ供給する。施工は認定施工店と自社施工部門の二本立てで対応し、受注から施工・品質管理まで一貫して担う。
原料有償支給・施工外注費・副資材販売・機械販売を組み合わせた複合収益構造を持ち、スケールメリットを活かした原価管理と全国物流網の整備が収益性を支える。
企業の強み
全国45事業所(2025年12月末現在)と認定施工店ネットワークを有し、現場発泡ウレタン断熱施工の実績で国内トップ。2025年12月期の施工棟数は前年比11.1%増加し、戸建部門売上高は15,765百万円に達した。IBECより現場施工型優良断熱施工システムの認定も取得している。
主力製品「アクアフォーム」は熱伝導率0.033W/(m・k)以下でH28省エネ基準・ZEH基準に対応。2025年4月の省エネ基準適合義務化(断熱等級4)、2027年4月適用予定のGX ZEH(断熱等級6)への引き上げ方針が構造的な需要拡大を後押しし、政策と製品競争力が直結している。
2020年9月に参入した防水部門(アクアハジクン)は、施工実績の拡充に伴う認知度向上により大型物流センターや全国チェーンストアの受注を獲得。2025年12月期の売上高は1,515百万円と前年比110.5%増を達成し、戸建・建築物部門に次ぐ第3の収益柱として確立しつつある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期23,903百万円から2025期33,671百万円へ5期連続増収。ただし営業利益率は2023期10.2%をピークに2024期8.5%、2025期8.2%と低下傾向が続く。
2026年12月期第1四半期累計は売上高7,710百万円(前年同期比2.8%増)・営業利益543百万円(同3.3%増)と増収増益を確保し計画を上回ったが、金利上昇に伴う支払利息増加および長期前払費用償却の急増(前年同期6百万円→37百万円)が営業外費用を押し上げ、経常利益・純利益は前年同期比減益。通期予想は売上高37,000百万円(前期比9.9%増)・営業利益2,900百万円(同4.5%増)で変更なし。
販管費増加(前年同期1,108百万円→1,252百万円)の継続が利益率改善の課題。
成長戦略
防水第3柱確立・非住宅分野拡大・株主還元強化の3本柱戦略
「まるっとアクアフォーム」(2025年7月導入)による住宅ごとの最適断熱プランと気密測定サービスの組み合わせで差別化を強化。2026年12月期第1四半期に施工棟数前年同期比3.0%増・施工単価上昇を実現し、戸建部門売上高3,907百万円(前年同期比6.5%増)を達成。
データセンター・商業施設・高層マンション等の案件を着実に獲得。建築事業部と建築工事管理部の専門性を活かした高精度提案で追加工事・仕様変更対応を推進。大型案件の本格施工は2026年度後半〜2027年以降に本格化見通しであり、後半偏重の業績構造が続く。
「FUKUGEN工法」を中心とした複合防水ソリューションにより、国家的重要施設の受注確定を契機として同種施設・工場改修案件の引き合いが相次ぐ。2026年12月期第1四半期売上高212百万円(前年同期比33.4%増)と急拡大し、第3の収益柱として成長中。
海外複数サプライヤーとの直接取引・全国在庫ネットワークにより、中東情勢によるウレタン原料供給不安下でも安定供給を維持。競合他社の供給支障を背景に指定業者変更・仕様変更引き合いが急増しており、リノベーションマンション分野でもアクアフォームシリーズ採用拡大が進展。
2024年2月導入の累進配当制度のもと、2026年12月期の年間配当予想は35円(前期と同額)を維持。中期経営計画「3 Pillars of Stability」(2026年度最終年度)において売上高37,000百万円・経常利益2,910百万円を目標とし、JPX日経中小型株指数の2025年度構成銘柄に新規選定。
最終更新: 2026年7月17日

