事業内容
株式会社Veritas In Silicoは、独自のAI創薬プラットフォーム「aibVIS」を活用し、従来の創薬技術では難しかったmRNA標的低分子医薬品の創出に取り組む創薬バイオテク企業。2016年設立、2024年東証グロース市場に上場。
プラットフォーム事業として東レ・塩野義製薬・ラクオリア創薬・武田薬品工業の国内製薬4社と共同創薬研究を実施するほか、パイプライン事業として核酸医薬品(ASO)の自社創薬も推進。がん・中枢神経・希少疾患等の幅広い疾患領域を対象とし、アンメット・メディカル・ニーズの充足を目指す。
2025年よりプラットフォーム型とパイプライン型を組み合わせたハイブリッド型ビジネスへ移行中。
ビジネスモデル
プラットフォーム事業では、製薬会社と共同創薬研究契約を締結し、契約一時金・研究支援金・研究マイルストーン・開発マイルストーン・ロイヤリティ・売上マイルストーンを段階的に獲得する。パイプライン事業では、自社でASO等の医薬品候補化合物を創出し、製薬会社への導出契約により大型一時金と開発以降の収益を得る構造。
三菱ガス化学との共同研究では製造権と引き換えに共同研究費(総額300百万円のうち半額150百万円を受領予定)を確保するなど、資金調達も工夫している。
企業の強み
ibVISプラットフォームの基盤技術(RNAを標的とした低分子創薬のビジネスモデル)について、日本(2020年取得)・欧州(2025年1月)・米国(2025年7月)の三極で特許権を確保。さらにPerfusio DDS(日本、2025年12月取得)とASO物質特許(出願済)も加え、知的財産による技術独占性を多層的に構築している。
aibVISプラットフォームのターゲット探索達成率は約98%、スクリーニング達成率は約96%で、mRNA選定からヒット化合物取得までの総合成功率は約94%(2025年12月末現在)。製薬会社から開示された創薬対象遺伝子は100を超え、がん・中枢神経・希少疾患等の幅広い疾患領域に対応可能であることが実績として示されている。
東レ(2021年7月)・塩野義製薬(2021年11月)・ラクオリア創薬(2022年12月)・武田薬品工業(2023年6月)と共同創薬研究契約を締結済み。有報記載の既存契約から受け取り可能な研究支援金・マイルストーン等の短期収益ポテンシャルは最大1,940百万円で、そのうち920百万円は取得済みである。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
事業収益は2023期360百万円→2024期195百万円→2025期91百万円と急減速し、2026年Q1累計は18百万円(前年同期比26%減)。営業損失はQ1累計122百万円(前年同期81百万円)と拡大。
研究開発費がQ1で67百万円(前年同期42百万円)と増加する一方、収益が伸び悩む構造が継続。さらに有形固定資産の減損損失135百万円を特別損失に計上したことで四半期純損失は256百万円に膨張した。
通期業績予想(事業収益113百万円、営業損失569百万円)に変更はなく、外部環境(中東情勢・エネルギー価格高騰等)による特段の影響はないと会社は説明している。
成長戦略
aibVIS高度化・新規契約獲得・自社パイプライン動物実験・Perfusio事業化の4軸推進
2026年1月にibVIS®をaibVISへバージョンアップ完了。mRNA標的低分子・核酸医薬品に関心を持つ国内外製薬会社へのアプローチを継続。SpiroChem AG(スイス)との正式契約締結交渉が進行中。
東レ・塩野義製薬・ラクオリア創薬・武田薬品工業との共同創薬研究が2026年Q1も計画通り進捗。研究支援金収入の安定確保とマイルストーン達成による収益積み上げを目指す。
心臓血管手術後の虚血性急性腎不全を対象とするASOによる疾患治療プロジェクトが順調に推移し、2026年Q1時点で動物実験実施に向けた準備を進めている段階。三菱ガス化学との核酸医薬品共同研究も並行推進。
当社発案のカテーテルを使用するドラッグデリバリーシステム「Perfusio」について、2026年Q1に実行計画の具体化を進めた。開発期間・コスト圧縮効果が期待されるが、事業化の時期・規模は未確定。
最終更新: 2026年7月17日

