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愛眼株式会社

9854東証スタンダード小売業

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愛眼株式会社9854

事業内容

愛眼株式会社は1941年創業、1989年上場の老舗眼鏡専門店チェーンである。「メガネの愛眼」ブランドのもと、眼鏡・サングラス・補聴器・関連商品の小売販売を主力とし、全国のショッピングセンターテナントおよびロードサイド店舗を中心に展開する。

主要顧客はミドル・シニア世代を中心とした一般消費者であり、カウンセリング型の対面販売を特徴とする。連結子会社ネオック株式会社を通じた眼鏡卸売事業も営む。

2026年3月期の連結売上高は15,283百万円。

ビジネスモデル

店舗での視力測定から加工・調整まで一貫して提供するカウンセリング販売を核とし、フレームとレンズをセット価格で提示する「スマートプライス」戦略を展開する。超薄型・調光・コーティング等の高付加価値レンズオプションの提案販売で客単価向上を図るほか、補聴器のお試しレンタルやアフターサービスで継続的な顧客接点を確保する。

卸売事業との連携による集中仕入れでコスト削減も追求する。

企業の強み

1941年創業・1989年上場の老舗として、「メガネの愛眼」ブランドを全国に展開。2012年開始の「NEW愛眼プロジェクト」でブランドリニューアルを実施し、ミドル・シニア層を中心に固定客を獲得。フランチャイズ契約による加盟店ネットワークも保有し、ブランド認知の地理的広がりを維持している。

2022年創設の国家検定資格「眼鏡作製技能士」の取得を全社的に推進するとともに、「認定補聴器技能者」の育成にも注力。視力測定から加工・調整・補聴器フィッティングまで高い専門技術を社内に蓄積しており、競合との差別化要因となっている。

2026年3月期末の純資産合計は12,276百万円、負債合計は2,009百万円と自己資本比率は極めて高い。新規出店・改装等の設備投資237百万円を含む資金需要を全額自己資金で賄っており、金融機関への依存がない財務基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期に営業利益225百万円を計上し、5期連続営業赤字からの脱却を果たした。売上総利益率は1.2ポイント改善し、価格改定と高付加価値商品へのミックスシフトが機能していることを示す。

ただし営業利益率は1.5%にとどまり、販管費(10,334百万円)が売上高の67.6%を占める構造は変わらず、利益の絶対水準は依然として脆弱である。

給料3,758百万円・賃借料2,258百万円・広告宣伝費821百万円が販管費の大宗を占め、固定費負担は重い。同業他社との競争激化はサングラス等の品目で既に売上への影響が顕在化しており、値引きセールやポイント付与サービスが粗利率を圧迫する構造的課題も残る。

2027年3月期予想の営業利益232百万円は前期比わずか3.1%増にとどまり、急速な収益拡大は見込みにくい。

北京子会社の清算結了により海外リスクは消滅し、国内眼鏡小売・卸売への経営資源集中が完了した。営業CFは333百万円(前期△155百万円)とプラス転換し、現金及び現金同等物も2,086百万円に増加。

一方、配当は当期も無配継続(次期も未定)であり、株主還元の観点では課題が残る。今後は黒字基調の定着と収益水準の引き上げに向けた投資戦略の具体化が問われる局面に入った。

成長戦略

店舗最適化・高付加価値商品拡充・補聴器育成・EC強化で収益基盤を固める。

収益性の低い店舗を閉店しつつ、立地優位な新規出店と既存店改装を継続。2026年3月期は4店舗新規出店・7店舗閉店・10店舗改装を実施。2027年3月期も新規出店・改装・補修を計画中。

超薄型レンズ・撥水・UV・調光コーティング等のオプション提案販売を強化し、レンズ付き販売価格の引き上げと組み合わせることで売上総利益率を改善。2026年3月期に1.2ポイントの改善を実現済み。

お試しレンタルやアフターサービス体制の整備により補聴器売上を拡大。2026年3月期は前期比7.0%増収を達成。認定補聴器技能者の資格取得推進により専門性を高め、高齢化需要を取り込む。

自社ECサイトに加え楽天市場ECモールへの出店と取扱商品の拡大に注力。オムニチャネル化により実店舗以外の顧客接点を拡大し、新規顧客獲得と既存顧客のロイヤルカスタマー化を目指す。

タブレット端末・接客サポートシステム等のDXツール導入により、接客効率の向上と顧客接点の拡大を図る。業務効率化と働き方改革を組み合わせ、固定費構造の改善にも寄与させる方針。

最終更新: 2026年7月19日