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株式会社アルファポリス

9467東証グロース情報通信業

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事業内容

株式会社アルファポリスは2000年設立のインターネット発出版社。自社運営の小説・漫画投稿サイト(累計コンテンツ数258,381点)に投稿された作品をユーザー評価を参考に選別・書籍化し、全国書店および電子書店で販売する独自ビジネスモデルを展開する。

取扱ジャンルはライトノベル・漫画・文庫・その他の4区分で、売上高の約78%を漫画が占める。2025年7月にはアニメーション制作会社の株式会社WHITE FOXを、2026年2月にはNIAアニメーション株式会社を連結子会社化し、出版事業で蓄積した自社IPのアニメ化まで一貫して手掛けるエンターテインメントグループへと進化している。

主要顧客は20代〜40代の男女エンタメ読者層。

ビジネスモデル

投稿サイト上の多数ユーザー評価を活用してヒット確度の高い作品を選別・書籍化することで出版リスクを低減する。紙書籍は中取次(星雲社)経由で流通し、電子書籍は取次(メディアドゥ等)経由で配信する。

電子書籍売上が総売上の過半を占め、漫画ジャンルとの高い親和性が利益率を支える。さらに人気IPをアニメ化することで原作・コミカライズ作品の相乗的売上増を図る垂直統合型の収益構造を構築している。

企業の強み

自社投稿サイトの多数ユーザー評価を書籍化判断に活用することで、出版費用を回収できないリスクを構造的に低減している。累計コンテンツ数258,381点という大規模な投稿基盤が選別精度を支え、2026年3月期の出版事業セグメント利益率は約22%を達成している。

『ゲート』(シリーズ累計770万部)、『月が導く異世界道中』(同559万部)、『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』(同286万部)等、TVアニメ化を通じて原作・コミカライズ作品の相乗的売上増を実現する実績を複数保有。2026年3月期だけで複数タイトルのアニメ放送が重なり漫画売上を大幅に牽引した。

2026年3月期末の現金及び現金同等物残高は11,761百万円、借入金残高は109百万円と実質無借金経営を維持。純資産15,617百万円のうち利益剰余金が13,901百万円を占め、内部留保による自律的な成長投資・M&Aが可能な財務体力を有している。

エンヴァリスの着眼点

出版科学研究所によると2025年の電子出版市場は前年比2.7%増と堅調に拡大しており、同社はこの外部環境を追い風として享受している。一方で、主要ストアでの「話売り」施策・女性向け作品強化・新規配信点数増加といった自社固有の施策が電子書籍売上を上乗せしており、単なる市場成長以上の収益貢献が見られる点は評価できる。

アニメ制作事業(WHITE FOX)は2026年3月期に売上高488百万円に対しセグメント損失126百万円を計上した。一部案件の納品が翌期に持ち越されたことが主因とされるが、アニメ制作事業特有の売上計上タイミングの不安定性は今後も注視が必要。

次期はアニメ事業の大幅増収を見込んでいるが、製作委員会出資比率引き上げに伴うリスク増大も伴う点は留意すべきである。

2027年3月期の連結業績予想は売上高18,500百万円(前期比11.4%増)、営業利益3,700百万円(同7.0%増)と増収増益を見込む。ただし、WHITE FOX取得に伴うのれん(2026年3月期末残高1,382百万円)の償却が継続するほか、NIAアニメーション取得分ののれん(暫定180百万円、10年均等償却)も加わる。

人員増強・コンテンツ投資拡大も計画されており、増収効果で吸収できるか実績値の確認が重要。

成長戦略

出版事業の増強とアニメ事業の本格拡大により、IPを軸とした複合エンターテインメント企業へ転換

主要ストアでの「話売り」施策・女性向け作品強化・新規配信点数増加により電子書籍売上を拡大。返品リスクのない電子書籍比率の上昇は利益率改善に直結し、次期も刊行点数834点計画(前期比16点増)で増収を図る。

『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』(2026年4月TVアニメ放送)、『いずれ最強の錬金術師?』(TVアニメ第2期決定)等の有力IPのアニメ化により、原作・コミカライズ既刊を巻き込んだ売上増幅効果を継続的に創出する。

WHITE FOX(2025年7月完全子会社化)およびNIAアニメーション(2026年2月取得、3DCGアニメ専門)を連結子会社化し、自社IPのアニメ制作を内製化。製作委員会への出資比率引き上げと合わせてアニメ収益の取り込みを拡大する。

次期よりセグメントを「出版事業」「アニメ事業」に再編し管理体制を最適化する。

自社IPのアニメ化に際して製作委員会への出資比率を引き上げることで、アニメ放映・配信・グッズ等の二次収益を従来より大きく取り込む戦略。潤沢なキャッシュ(期末残高11,761百万円)を活用した積極的な出資拡大を計画している。

最終更新: 2026年7月19日