事業内容
ポエック株式会社は1989年に水処理機器販売会社として広島県福山市で創業。現在は環境・エネルギー(水処理機器・熱交換器・有機溶剤回収装置・陸上養殖設備等)、動力・重機等(船舶用エンジン部品・プラント機器)、防災・安全(スプリンクラー消火装置・ヘッド)の3セグメントを展開する。
子会社7社・関連会社1社で構成されるグループを形成し、主要顧客は製造業・プラント・船舶・医療福祉施設等の幅広い産業分野に及ぶ。2021年の東証JASDAQ上場後もM&Aを継続し、2025年8月期の連結売上高は10,114百万円に達した。
ビジネスモデル
主力の環境・エネルギーセグメントでは国内メーカーとの代理店契約に基づく仕入販売と自社製造を組み合わせ、修理・メンテナンスによるストックビジネスも展開する。動力・重機等セグメントでは三和テスコ・東洋精機産業が高付加価値の製造受注を担い、18.5%の高利益率を実現。
防災・安全セグメントでは補助金制度を活用した医療福祉施設向け販売と保守サービスを組み合わせる。M&Aにより事業領域を拡張しつつ、グループ間のクロスセルでシナジーを創出する構造を持つ。
企業の強み
2007年の三和テスコ取得を皮切りに、東洋精機産業・協立電機工業・マリンリバー・コーベックス・アイエススプリンクラーと継続的にM&Aを実施。2024年4月のコーベックス、同年7月のアイエススプリンクラー参画が2025年8月期の通期寄与となり、売上高は前期比20.8%増の10,114百万円を達成した。
2025年8月期の動力・重機等セグメントは売上高3,915百万円に対しセグメント利益726百万円、利益率18.5%を記録。前期比51.9%の利益増を実現しており、ライン増設による生産能力増強と工程改善によるリードタイム短縮が利益率向上に寄与した。
子会社三和テスコはフィンランドのVAHTERUS OY社製プレート&シェル熱交換器の国内独占製造販売権を2009年に取得。従来の多管式熱交換器と比べコンパクトで1℃単位の精密熱交換が可能な差別化製品を独占的に供給できる体制を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期6,256百万円から2025期10,114百万円へ5期連続増収を達成し、2026年8月期第3四半期累計も7,814百万円(前年同期比2.5%増)と増収を維持した。一方、営業利益は591百万円(同13.6%減)と前年同期を下回り、収益性は悪化している。
主因は環境・エネルギーセグメントにおけるコーベックス株式会社の大型商談が中東情勢(外部要因として)を背景に第4四半期以降へ持ち越されたことと、販管費の増加。通期業績予想(売上高10,800百万円、営業利益1,120百万円)は据え置かれており、第4四半期への案件集中が前提となっている。
東鉄工株式会社の連結寄与が動力・重機等セグメントの売上を下支えした点は評価できる。
成長戦略
M&Aによる事業領域拡張とGX・カーボンニュートラル需要の取り込みを軸に成長
2026年2月に東鉄工株式会社(水素還元製鉄向けバルブ等)をグループに迎え、2026年7月末にはマルコ電機技術株式会社(受変電設備の現地調整試験・改造業務)の完全子会社化を予定。株式取得価額553百万円。グループの事業領域と収益基盤の継続的拡充を図る。
中東情勢を背景に当該製品のニーズが高まり、複数の大手事業会社との紹介代理店関係強化により新規問い合わせが急増。営業パイプラインは拡大中であるが、複数の大型商談が第4四半期以降に持ち越されており、収益実現の時期が課題となっている。
防災・国土強靭化、造船、AI・半導体、フードテック、資源・エネルギー安全保障・GXの各分野にグループ各社が該当しており、官民連携投資促進方針を追い風に受注拡大を図る。マルコ電機技術株式会社も電力需要の高まりに伴う取引機会増加を見込む。
建設仮勘定が1,046百万円増加(2026年5月末時点)しており、設備投資が進行中。ライン増設による生産能力増強と工程改善によるリードタイム短縮・利益率向上を目指す。東洋精機産業株式会社における提案型営業強化と付加価値の高い受注ポートフォリオへのシフトも継続。
最終更新: 2026年7月17日

