事業内容
株式会社AB&Companyは、「Agu.」ブランドを中心に美容室チェーンを全国展開する純粋持株会社(連結子会社13社)。直営美容室運営事業(447店舗)、フランチャイズ事業(653店舗)、インテリアデザイン事業、本社管理事業の4セグメントで構成される。
2025年10月末時点でグループ合計1,100店舗に到達し、47都道府県全てに出店済み。スタイリストとの業務委託契約による柔軟な人材活用と、グループ内育成スタイリストをFCオーナーに起用する独自モデルが特徴。
主要顧客は全国の美容サービス利用者で、2025年10月期の来店客数はグループ合計5,460,758名に達する。
ビジネスモデル
売上収益19,378百万円のうち約81%を直営美容室運営事業が占め、残りをフランチャイズ事業(外部収益1,831百万円、営業利益率40.4%)とインテリアデザイン事業(外部収益1,800百万円)が補完する。FC事業はロイヤリティー(月次店舗売上高の一定料率)を主収益源とし、高利益率かつ資本効率の高い構造。
インテリアデザイン事業の内製化により出店コストを抑制し、グループ全体の出店加速を支援する。
企業の強み
原則として外部からFCオーナーを募らず、グループ内育成スタイリストを起用する独自モデルを採用。2025年10月末時点で39人のFCオーナーが全国各地に拠点を構え、2021年10月末417店から2025年10月末653店へFC店舗数を拡大。離反リスクの低さとカニバリゼーション回避が特徴。
スタイリストと業務委託契約を締結し、報酬を売上完全連動型とすることで人件費の変動費化を実現。スタイリスト平均報酬は年間410万円(厚生労働省調査の業界平均371万円を上回る)。育児中の美容師等多様な人材を確保でき、リファラル採用が中途採用の主要流入経路となっている。
B-first株式会社がグループ全体の広告宣伝活動を一括運用し、HOT PEPPER Beautyでの上位露出と予約管理を最適化。社内に専属チームを設置し、運用ノウハウを蓄積。郊外・空中店舗フォーマットとの組み合わせで固定費を抑制しつつ、出店後短期間での黒字化を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2021期10,911百万円から2025期19,378百万円へ拡大基調を維持。一方、営業利益は2023期1,804百万円をピークに2024期1,740百万円、2025期1,630百万円と2期連続で減少していた。
2026年10月期中間期は前期に実行した美容室運営法人3社のM&Aによる店舗数増加が売上収益を牽引(中間期10,780百万円、前年同期比16.8%増)し、営業利益は1,240百万円(同52.5%増)と大幅回復。会計上の見積り変更(耐用年数・リース期間延長)による減価償却費144百万円の減少も利益を押し上げた。
通期予想は売上収益22,897百万円(前期比18.2%増)、営業利益2,400百万円(同47.1%増)で変更なし。外部環境として物価上昇・人件費上昇によるコスト圧力は継続しているが、顧客単価の上昇基調が収益性改善を下支えしている。
成長戦略
FCオーナー育成・地方展開・M&Aの3軸で1,200店超から更なる店舗網拡大を推進
グループ内育成スタイリストをFCオーナーに起用する独自モデルにより、2026年10月期も65店舗純増を計画。フランチャイズ事業の中間期セグメント利益は653百万円(前年同期比18.9%増)と順調に拡大しており、ロイヤリティー収益の積み上げが継続している。
前期に美容室運営法人3社のM&Aを実行し直営事業の売上収益を前年同期比20.6%増に押し上げた実績を踏まえ、外部美容室との資本提携を継続的に拡大。2026年5月にはRIN Beauty株式会社(直営5店舗)を350百万円で完全子会社化し、M&A戦略の継続を確認。
前期まで赤字(2025年10月期中間期セグメント損失20百万円)だった直営美容室運営事業が、2026年10月期中間期にセグメント利益271百万円へ転換。M&A効果による規模拡大と顧客単価の上昇基調(2025年10月期6,171円)が収益改善を牽引しており、通期での黒字定着が期待される。
2026年10月期中間期はフランチャイズ向け・他業種向け売上の減少によりセグメント損失35百万円(前年同期はセグメント利益20百万円)と悪化。フィットネス・デンタル・飲食等の他業種向け外部受注の回復が課題であり、グループ店舗数拡大に伴う内部需要の回復も期待される。
最終更新: 2026年7月17日

