事業内容
三京化成株式会社は1946年創業の化学品専門商社で、科学事業と建装材事業の2セグメントを展開する。科学事業では土木・建材資材、情報・輸送機器、日用品、化学工業の各分野に向けて機能性化学品・原料・資材を販売し、建装材事業では住宅用部材の販売と木工製品の製造販売を行う。
国内5拠点に加え、シンガポール・上海・タイ・ベトナム・韓国(連絡事務所)の海外5拠点を有し、東南アジアを中心とした輸出入取引も展開。2026年3月期の連結売上高は27,200百万円。
主要顧客は自動車・電子部品・建材・化学工業等の製造業者。
ビジネスモデル
商社でありながら創業当初から社内に試験室を設置し、技術コンサルタント主体の営業を展開。メーカーへの顧客ニーズ・技術情報の提供、新商品開発での協業、得意先への専門的技術サービスを通じて付加価値を創出する。
仕入商品の転売が主体だが、子会社キョーワ株式会社によるメーカー機能(木工製品製造)も内包。海外子会社4社を通じた輸入品取り扱いも収益源の一つ。
企業の強み
1946年の創業当初から社内に試験室を設置し、技術コンサルタント主体の営業を一貫して展開。メーカーとの協業による新商品開発、得意先への専門的技術サービスの提供など、単純な流通業態とは異なる付加価値営業の実績を約80年にわたり積み重ねており、顧客との深い技術的関係性が競合参入障壁となっている。
2002年シンガポール、2007年上海、2010年タイ、2023年ベトナムと段階的に独資現地法人を設立し、2026年4月には韓国に連絡事務所を開設。海外5拠点と国内5拠点を連携させた輸出入・海外進出企業向け取引を展開しており、国内経済縮小局面においても海外需要を取り込める営業基盤を自社で構築している。
2015年12月にキョーワ株式会社を完全子会社化し、木工製品の製造販売機能をグループ内に取り込んだ。商社機能に製造機能を組み合わせることで、単純仲介に留まらない付加価値提供が可能となっており、建装材事業における利益率改善の基盤となっている。
また大同工業株式会社が住宅用部材の保管・仕分梱包・出荷を担い、物流機能も内製化している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期24,240百万円から2026年3月期27,200百万円へ5期で約12%拡大。営業利益は同期間に188百万円から513百万円へ約2.7倍に改善し、営業利益率は0.8%から1.9%へ上昇した。
2026年3月期は売上高が前期比0.3%増と微増にとどまったが、科学事業の増収・コスト適正化により営業利益は前期比10.6%増を達成。当期純利益752百万円は政策保有株売却益(446百万円)が大きく寄与した一過性要因を含む。
外部環境として米国通商政策の不確実性・原油価格変動・金利上昇が下振れリスクとして存在する一方、賃上げ定着・設備投資増加が科学事業の需要を下支えした。
成長戦略
機能性商材の新規開拓と海外拠点活用、資本効率改善を三位一体で推進
輸送機器関連・化学工業関連・繊維関連など複数分野で新規商材の取引拡大を継続。2026年3月期は科学事業売上高が前期比3.3%増となり、新規開拓の成果が数値に表れている。2027年3月期も売上高280,000百万円(前期比2.9%増)を目標に継続推進する。
東南アジアの海外拠点を活用し、現地での機能性商材の販売網を拡充する。国内外の新たな機能性商材の取引拡大に引き続き注力するとしており、海外拠点の活用が科学事業の成長を支える中長期的な柱と位置付けられている。
資本効率の向上を目的として政策保有株式の一部売却を推進。2026年3月期に投資有価証券売却益446百万円を計上し、自己資本比率を59.6%へ改善。2027年3月期は現時点で同様の売却を見込んでいないが、中長期的な保有株圧縮方針は継続する。
コストの適正化推進を全社的に継続し、販管費管理の徹底により営業利益率の改善を図る。2026年3月期は売上原価の微減(前期比0.2%減)と売上総利益の増加(前期比5.2%増)を実現し、営業利益率が1.7%から1.9%へ改善した。
最終更新: 2026年7月19日

